起業/会社設立

フリーランス・個人事業主の方必見!!法人化のメリットやデメリット、気になる節税テクニックとは!?

近年、サラリーマンの間では、副業が当たり前のこととして受け入れられはじめています。

一口に副業といっても「休日にコンビニのアルバイトで働く」「普段の仕事を終えた後、夜は居酒屋で働く」「スキマ時間を活用して知り合いの会社の業務の手伝いをする」など様々ですが、副業形態を大きく2分すると「雇用される形態で働く(居酒屋やコンビニのアルバイトなど)」「個人事業主として働く(自営業や業務委託など)」の2つのパターンが考えられるのではないでしょうか。

また、副業されている方の中には、個人事業だけで生計を立てることができたり、自由な働き方ができるため、独立し、脱サラしようと考える方も多いかもしれません。

今回の記事は、この記事では、個人事業主の方が、事業を法人化した際のメリットやデメリット、法人化した場合の節税テクニックを解説します。

事業が軌道に乗り出し、収入が増えたフリーランスの方や個人事業主の方、必見です!!
もしかすると、会社化する絶好のタイミングかもしれません!

1. 法人化のメリット・デメリット

はじめに説明するのは、個人事業主の法人化に伴うメリットやデメリットです。
このまま個人で稼ぐのがよいのか?法人化するべきか?
迷ってる方は、まずメリット・デメリットを確実に理解しましょう。

(1)法人化のメリット

個人事業主が法人化する場合、税金面での節約や信用力の向上が主要なメリットです。
では、法人化の主なメリットを見ていきましょう。

信用力の向上

個人事業主が法人化する上での第一のメリットは、信用力の向上です。
特に、資金調達面と採用面での効果はかなり大きいのではないでしょうか。

まず、金融機関は法人であるという事実だけで、金融機関は融資に前向きな対応を見せることが多くなります。
特に、昨今は低金利により、金融機関の経営難は深刻な課題であるため、法人顧客は大変貴重なお客様です。
一方、個人事業主の場合、金融機関はリスクが高いと判断する場合が多く、借り入れを実施できたとしても保証人などを求められるケースが多いとされています。

また、法人化は、採用面においても効果的な施策です。
求人広告を掲載する場合でも、会社化しているかどうかで信用度が大きく異なるため、効果は歴然であるといえます。
他方、個人事業主のままではどうしても「怪しい」などネガティブな印象を払拭するのは難しいことが現状であり、人材採用に苦労することが多い傾向です。

節税対策

法人化の第2のメリットは節税です。

法人の利益に関わる法人税(法人税・法人住民税・法人事業税の合計)は、実効税率で34.62%とされています。
他方、個人事業主対して課される所得税は、累進課税が採用されており、所得が増えれば増えるほど増加するため、所得によっては法人税の実効税率よりも高い割合の税金を課される可能性があります。

さらに、住民税に目を向けると、個人事業主は、一律で所得の10%を支払う所得割(どこに住んでいても課税される)と、自治体によって算出方法が異なる均等割の合計額を支払う必要があります。
そのため、ケースバイケースですが、一般的には年間所得が500万以上であれば、法人化した方が割安であると一般的に判断されています。

なお、法人化する際の節税効果はこの記事のコアトピックであるため、この後のトピックでより詳しく説明します。

有限責任の適用

個人事業主の場合、借入金、税金の滞納、経営責任などは全て事業者個人の責任となりますが、「株式会社」や「合同会社」として会社化した場合、人と法人が切り離されるため出資額に応じた責任のみ発生します。
これは、有限責任という概念です。

法人化すると、これまで個人事業主であった人物は、出資者の一人としてみなされ、原則出資額に対応するリスク以上を負う必要がなくなるため、自分自身に降りかかる事業のリスクを軽減することが可能となります。

(2)法人化のデメリット

さて、個人事業主が法人化した場合のメリットについて説明しましたが、メリットだけでなくデメリットもあることが実態です。
また、主要なデメリットとしては、社会的責任が課されることに起因するものが多く、責任に伴う手続きが煩雑化する傾向があるといえるでしょう。

事務手続きの増加

個人事業主が法人化した場合の第一のデメリットは、税務処理などの手続きが煩雑化することです。
個人事業主の場合、確定申告などの税務処理を独力で行う場合が多いとされていますが、一度法人化してしまった場合、手続きがかなり困難になります。

しかし、事務的な処理や手続きに追われ、経営に集中できなければ経営者として本末転倒です。
結果的に、税理士や公認会計士に手続きを依頼することになりますが、依頼する際にはコストが発生してしまいます。
さらに、事業規模によっては、経理スタッフなどを専業で雇う必要性もあるため、法人化に伴う管理コストの増加には充分注意しましょう。

赤字でも納税義務が発生

個人事業主には、累進課税が適用される反面、経営赤字になってしまった場合、所得税や住民税を負担する必要はないとされています。

一方、法人の場合、資本金などに応じた税金を赤字であったとしても支払う義務が生じます。
なお、この場合発生する税金の額ですが、一概には断定できないものの、小規模法人の場合7万円程度が目安であるとされています。

社会保険への加入義務

個人事業の場合、健康保険と厚生年金については特定の業種かつ5名以上雇用している場合に強制加入の対象となります。

一方、社会保険は雇用人数に関係なく、法人化した時点で強制加入の対象であり、社会保険への加入は、人件費の高騰に直結します。

このことから、個人事業主が法人化した場合、人を雇う場合のコストが法人化以前よりも大きく膨らむことを念頭に置かなければなりません。

2. 法人化と節税テクニック

ここまでの記事で、個人事業主が法人化した場合の基本的なメリットとデメリットを説明しました。
法人化のメリットの部分で節税効果について触れましたが、節税は法人化する際の重要なメリットの一つです。
ここからは、個人事業主が法人化した際の節税テクニックについて説明します。

(1)役員報酬を利用した節税対策

個人事業主の場合の課税対象は、収入(売上など)から支出(経費など)を差し引いた「所得」に対し課税されます。
一方、会社を設立した場合、課税対象となるのは「給与所得」です。

個人事業を法人化した場合、法人化前の事業を運営していた個人事業主は、法人の経営者(役員)になケースが大半であるとされており、役員は会社から「役員報酬」を受け取ることができます。

役員報酬を利用した節税は、この役員報酬を利用したテクニックです。
役員が役員報酬を給与として受け取るため、給与所得に関わる控除を利用することができます。その結果、節税につながるのです。

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(2)退職金を活用した節税

前述した役員報酬と関連しますが、個人事業を法人化した場合、5年以上勤務した役員に対し退職金を支払う際は「退職所得」として有利な税制の適用が可能です。

退職所得は、一般的な累進課税とは異なる制度で課税されます。
通常、1年間の所得をまとめた合計額(給与所得+その他の所得)は「総合課税」と呼ばれており、所得が多ければ多いほど税金の負担が多くなります。
一方、「退職所得」は、その他の所得として課税され税率も累進税率が低く設定されています。そのため、大変有利な方式であるといえるのです。

(3)身内と所得を分散し節税

法人化した場合の3つ目のテクニックは、身内に役員報酬や給与を支払うことで所得を分散させる方法です。

個人事業主から法人化した際、まだ会社が大きくない間は家族経営によって会社を運営することを検討される方は多いと思います。
この方法は、そのような事業主の方には、特におすすめの節税テクニックであり、累進課税に伴い上昇する税金対策として非常に有効です。

一方、個人事業主の場合でも、家族(配偶者や親族で納税者と同一生計で暮らしている人物)を「事業専従者」とすることで給与を支払うことは可能です。
しかし、金額上限や、事業就労実態、人数、同一生計、配偶者控除や扶養控除の適用など各種条件があるため、法人化した方がより節税の自由度が高いという点がメリットであるといえます。

(4)消費税の納税義務免除

最後にご紹介する節税テクニックは、法人化し消費税の納税義務を免除する節税テクニックです。

個人事業主の場合、年間課税売上高が 1,000万円を超えた場合は、課税事業者となります。そのため、2年後の申告では、消費税を納税しなければなりません。
このテクニックを利用する場合、課税事業者になる年の前年に法人化します。
そうすると、法人化直後の半年間の売上や給与の支払い総額が1,000万円を超えるなど一定の要件に該当しなければ、最初の2年間は消費税が免除されます。

つまり、このテクニックを利用することで、会社設立のタイミング次第では、最大4年間、消費税が免除されるのです。

このことから、適切なタイミングであれば、法人化により免税措置を受けることが可能となります。

3. まとめ

今回は、個人事業主の方が法人化する場合のメリットやデメリット、法人化に際して実施できる節税テクニックをご紹介しました。
収入が多かったり、事業拡大を見込んでいる事業主の方は、信頼度の向上や節税対策も含め、法人化を検討してみるのもよいかもしれません。

一方、法人化に際しては、専門的な手続きや書類作成が不可欠です。
弁護士をはじめとした知識やノウハウに長けた専門家に相談したうえで、法人化に踏み切りましょう!

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