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【体験談有り】退職代行の成功例と失敗例を一挙にご紹介!退職を成功させるコツを徹底解説!

近年、頻繁に耳にするサービスである「退職代行」

  • 会社をすぐにでも辞めたいけれども辞めれない
  • パワハラに被害にあった
  • 辞意を伝えると仲間外れにされそう

という人々を中心にニーズが高まり、近年身近なサービスになりつつあります。
この記事では、退職代行の体験談を紹介し、どうしたら退職を成功させることができるかを解説します。

退職代行の体験談

初めに、退職代行を利用した際の成功例と失敗例をご紹介します。
退職代行は、必ずしも全ての人にフィットするサービスではないので、
自分の立場や状況を見極め、賢く利用するのが賢明です。

成功例:会社に顔を出さずに退職できた。

都内で営業の仕事をしていたAさん(20代男性)は、コロナ禍をきっかけに出社が制限され、テレワークで仕事をしていました。Aさんの会社は飲食店向けに食材や食器、什器などの卸売りを行う飲食業に特化した総合商社です。

コロナ禍の影響を受け、顧客である飲食店の業績が悪化する中、Aさんの会社の業績も次第に悪化していきます。そのような状況下で、成果の上がらない営業職のメンバーには、毎日のように上司からの叱責が浴びせられていました。

状況の悪化が続くなか、Aさんは毎日のように浴びせられる罵声に耐えかねて、会社を辞めることを決意します。

しかし、長らく出社していない会社に直接出社してしまったら、上層部のメンバーにさらに怒られるかもしれない。。。不安を感じたAさんは、何とか出社せずに会社を辞める方法を考えます。そして、法律事務所のサービスの1つである「退職代行サービス」を発見します。

すぐにでも会社を辞めたかったAさんは、法律事務所に相談したことで、会社に顔を出さず、退職することができました。また、退職の手続きも全て郵送で完結したため、非常に便利だと満足しました。

成功例:最速最短で退職できた。

都内で経理の仕事をしていたBさん(20代女性)は、1ヶ月前に異動してきた上司がモラハラ気質でメンタルを病み始めていました。
そして、度重なる嫌がらせによって精神を病んでしまい、最近精神科に通い始めました。
医師からは「うつ病」であると宣告され、退職もしくは休職、人事異動を検討すべきであると告げられましたが、「モラハラの被害が悪化するのではないか」と大きな不安を抱いていました。また、仮に辞意を会社側へ伝えたとしても、実際に退職するまでの一定期間は、上司と仕事を続けなければなりません。
精神的に限界だったBさんがネットで解決法を探していると、法律事務所が「退職代行」というサービスを運営していることがわかりました。

ダメ元で法律事務所に相談したBさんでしたが、弁護士の話を聞くうちに退職代行サービスを使うと会社を早くしかも簡単に退職できることがわかりました。
Bさんは迷わずその場で依頼、上司からもほとんど何も言われないまま、退職に成功、「うつ病」の症状も和らぎ、現在では転職活動ができるまで回復しました。

成功例:給料が未払いになる前に退職に成功。

とある広告代理店で営業の仕事をしていたCさん(30代男性)は、コロナ禍の影響で景気が悪くなり、契約が激減、毎年支給されていたボーナスなども減らされ、派遣社員やアルバイトの方は、出勤を減らされていました。

また、コロナ禍は収束するどころか緊急事態宣言が繰り返し発令されるなど、事態が悪化、「給料未払いなどに発展するのではないか?」という噂も囁かれ始めます。
一方、この広告代理店は勤続年数が長い社員が多いということもあり、退職の申し出を行う場合、「裏切り者」のレッテルを貼られた状態で仕事を一定期間続けなければならないとCさんは危惧していました。
しかし、Cさんは幼い子供を2人抱えているので、万が一給与未払いなどに発展してしまった場合、家計が崩壊してしまう可能性があります。

「裏切り者と言われずに会社を退職する方法はないだろうか?」
Cさんは、深く悩み始めます。すると法律事務所が運営する「退職代行」というサービスが見つかりました。
最初は少し怪しさを感じましたが、家計を守るためCさんは法律事務所へ相談に向かいました。弁護士と相談した結果、退職代行サービスによってCさんは会社を難なく退職することができたため、ストレスなくスムーズに転職活動に移行できました。

その広告代理店は、その後も業績が悪化し、給与未払いのトラブルが発生したと聞きました。退職代行を利用して本当によかったと思います。

失敗例:対応が後手後手になり退職に失敗

以前、退職代行のサービスを利用を検討したDさん(40代女性)は、キャリアアップを目指して、転職活動を行おうとしました。
しかし、勤続年数の長いDさんは、周囲からの信頼が厚く、管理職クラスとも気軽に話せる存在であったため、退職したい旨をなかなか伝えることができずにいました。

そうしたなか、自分にぴったりで魅力的な職業を求人サイトで見つけ、その会社に就職したいと考えるようになります。退職する意向を固めたDさんは、周囲からの制止を振り切るために退職代行の相談に向かい話を聞きました。
相談した結果、退職代行は便利で魅力的な話であると感じた反面、なかなか決断を下すことができず、ずるずると退職を長引かせてしまいました。
その結果、転職先として考えていた求人は埋まってしまい、転職のモチベーションを失ってしまったDさんは、結局会社に残ることになりました。

現在では、退職代行を使って迅速に退職しなかったことを深く後悔しています。

失敗例:退職代行の業者を利用しトラブルに発展

以前、自身が勤務する会社に不満があったEさん(40代男性)は、自分自身で会社に退職を申し出ることに抵抗を感じ、退職代行のサービスを利用しました。
とにかく安く済ませたかったので価格を比較して、最も安価な業者を選択しました。

ところがこの業者に依頼してみると、会社側との交渉に失敗し、逆にこちらが損害賠償請求をされる側になってしまいました。想定外の事態に驚きましたが、業者側は何も対応してくれませんでしたので、法律事務所に駆け込みました。

そこで、弁護士の先生に代理人に入って頂き、なんとか事態を収拾しましたが、退職代行費用だけでなく、弁護士費用もかかってしまい損をしてしまいました。
さらに弁護士によると、弁護士以外が退職代行を行うことは弁護士法違反(非弁行為)であり、刑事罰にあたるとされているとのことです。

それが原因で転職活動にも集中できなくなり、本末転倒の結果でした。

退職代行を使うべき人の特徴

次に、退職代行を利用するべき人の特徴を説明します。
自分自身が当てはまりそうな方は、退職代行サービスの利用を検討してみてもよいかもしれません。

勤務先がブラック企業である

退職代行を利用すべき人の1つ目の特徴は、勤務先がブラック企業であるという点です。
以下のような例に該当する方は、退職代行の利用を検討すべきケースであると考えられます。

  • 難癖をつけて辞めさせてくれない
  • 辞意を伝えようとしたら脅された
  • セクハラ・パワハラに苦しんでいる

上記に該当するような職場で勤務されている方は、退職の意思を上長に伝えるだけで火に油を注ぐ結果になりかねないため、退職代行を利用し、今以上の苦痛を受けないような方法での退職を検討しましょう。
自力で退職にトライして、精神を病んでしまい、転職活動に支障をきたすような事態はできるだけ避けた方が良いと考えられます。
また、通常、自力で退職する場合は、辞意を伝えてもすぐに退職することはできず、その後、一定期間会社で働き続ける必要があります。
このような理由から、自分の勤めている会社がブラック企業である場合は、退職代行の利用を検討し、速やかな退職を目指しましょう。

精神的なダメージを既に受けている

うつ病や体調不良など、職場環境のストレスによって心身のダメージを被っている方も退職代行の利用を検討すべき方の特徴です。
このような方は、毎朝無気力の状態で出社していたり、打ちひしがれて退職交渉をする気力も湧かないような状態に陥っているかもしれません。
しかし、そのまま同じ職場で仕事を続けていても、ネガティブな影響を受け続け、状況が自然に改善する余地はほとんどないと考えられます。
退職代行の利用を検討し、それ以上ダメージを受けないようなかたちで退職に踏み切ることを考えてみても良いかもしれません。

退職代行の依頼から退職までの流れ

次に、退職代行の基本的な流れを説明します。
サービス利用前に必ず確認し、戦略的に退職手続きを進めましょう。

ステップ1:法律事務所へ連絡

退職代行を行う場合のファーストステップは、まず法律事務所への連絡です。
退職代行サービスを展開している民間の業者も存在しますが、前述したように退職代行を弁護士以外が行うことは、非弁行為として刑事罰の対象ですので、業者の利用は避けた方が賢明です。
法律事務所というと、「お堅い」「敷居が高い」などのイメージが先行してしまうかもしれませんが、最近の法律事務所は、LINEでの対応を受け付けていたり、初回相談を無料に設定しているなど敷居が低く、気軽に来所しやすい事務所も多くあります。
インターネットで対応体制などをチェックして、退職代行を受け付けている法律事務所をリサーチして相談しましょう。

ステップ2:ヒアリング・契約

法律事務所に向かうと弁護士のヒアリングと契約が行われます。
具体的には、退職する会社の情報や利用者に個人情報の確認、いつまでに会社を退職したいかなど退職希望日に関するヒアリングなどが主な聴取内容です。
また、退職以外にも未払い残業代の請求など労働問題が絡んでおり、解決を望んでいる場合は、この段階でその旨を弁護士に伝えましょう。

事務所によって異なりますが、このタイミングで委任契約書による契約が行われます。
委任契約とは簡単に言うと弁護士に対して「退職の代理人(退職代行)をお願いするための契約」を意味しています。

ステップ3:着手金の振り込み

次のステップで行うことは、着手金の支払いです。
一般的に弁護士は着手金の入金を確認してから作業を行うので、
委任契約を締結しただけで動くことはありません。
早期の退職をご希望の方は、速やかに着手金を振り込みましょう。

ステップ4:退職手続き

着手金確認後、弁護士が作業に移行します。
基本的には、依頼者の勤務先に対し代理人として、
依頼者の意向を伝え、退職の交渉を行う形式が基本です。

退職時のやりとりそのものは代理人が全て請け負うため、
ご自身に勤務先から連絡が行くことはありません。

また、万が一連絡が来たとしても、反応せず、弁護士に事情を伝えることで、
全て対応してくれるので、ストレスフリーな状態で退職へ踏み切ることが可能です。

ステップ5:退職後のアフターサービス

法律事務所によっては、退職後のアフターサポートを対応してくれる事務所もあります。
退職届の送付や貸出品に返却、離職票の受け取りや保険証の返却などが主なアフターサービスであり、対応可能な事務所もあるので事前に相談しておきましょう。

また、別途費用はかかりますが、給与未払いなどのトラブルを抱えている場合は、
退職後、労働問題に関する示談交渉や訴訟などの法律事務所は行っています
相談段階で、そのようなトラブルについても話を擦り合わせ、戦略的に取り組むことが重要であるといえるでしょう。

退職代行を成功させるコツ

退職代行を成功させるコツは何でしょうか?
この記事では主に以下の2点を「成功のコツ」としてご紹介します。

弁護士に依頼すること

退職代行サービスを利用する場合は、必ず弁護士へ相談しましょう。
退職代行業者の方が価格は安いかもしれませんが、非弁行為である可能性があり、
万が一トラブルに発展した場合、対応できない場合があります。

確実に退職代行を成功させたい場合は、「安かろう悪かろう」で危ない橋を渡るのではなく、最低限法律事務所の看板を掲げている弁護士へ相談した方がよいでしょう。

また、労働問題でトラブルを抱えている場合、弁護士であれば「給与未払い」や「残業代請求」の観点からも法的に立ち向かうことができます。

労働問題に注力している法律事務所を選択し、トータルで問題を解決できるよう勤めましょう。

身辺整理や引き継ぎを進めておく

退職代行サービスを利用する場合は、事前に身辺整理や引き継ぎを進めておきましょう。
特に、責任の重い仕事を持つ管理職の方は、この点に注意が必要です。

労働者は、一般的に退職を申し出てから2週間後に退職できるとされていますが、退職代行を利用してから2週間以内に退職する場合、勤務先から業務の引き継ぎが不十分であったために損害が出たと損害賠償請求を求められる場合があります。

損害賠償請求を行った場合、会社側にも大きな負担がかかるため、会社側も退職者に対して積極的は損害賠償は起こしませんが、損失によっては賠償請求をされる可能性もゼロではないため十分に注意し、迷惑がかからない程度に身辺整理や引き継ぎは進めておいた方が得策です。

また、不安がある場合は、予め弁護士に助言を求めましょう。

退職代行に関するよくある質問と回答

Q1:退職代行サービスの費用はいくらぐらいですか?

退職代行の相場は、法律事務所を利用する場合の相場は、50,000円〜100,000円程度です。民間の業者を利用した場合、30,000円以下で対応できる場合もあるとのことですが、
非弁リスクが伴いますので弁護士を利用した方が得策であるといえます。

Q2:退職代行を利用した場合、必ず退職できますか?

もちろん、退職代行を利用するとした場合であっても、100%退職の成功するわけではありません。特に、社内トラブルなどの問題を抱えている場合は、退職が難航する可能性があります。ただし、法律事務所に依頼した場合、交渉のプロである弁護士が代理人になることで、そのリスクが軽減できます。
このことからも退職代行は弁護士に依頼した方がよいことがわかります。

Q3:給与や退職金の交渉は可能ですか?

弁護士を利用する場合は可能です。
退職代行をご利用のお客様は、勤務先がブラック企業で労働問題を抱えており、
退職後に給与交渉などをご希望の場合があります。

退職は決まっても、給与や退職金などの退職の条件でトラブルになる場合があるため、注意が必要です。

たとえば「退職は認めるが、給与と退職金は出さない」などと、勤務先から不当な主張をされることもあります。
労働基準法では労働者は賃金を全額受け取る権利があると定められているので、退職を理由に勤務先が賃金を支払わないのは違法です。

そのため、労働者が会社に対して労働分の対価を請求することはできます。

退職時に交渉が必要な可能性が高く、給与や退職金でトラブルになりそうなときは弁護士に対応をお願いしましょう。

FAST法律事務所

FAST法律事務所では、退職代行に関する相談を随時受け付けております。
実績を持つ弁護士がお客様に寄り添い、誠心誠意対応させて頂きます。

  • ブラック企業を早く辞めたい。
  • パワハラ・モラハラに耐えられない。
  • 辞めたい気持ちでいっぱいだが中々辞めれない。
  • 精神を病んでしまって退職手続きをする気力さえ起きない。
  • 職場の複雑な人間関係に退職交渉で巻き込まれたくない。

お悩みの相談者様は、まずはご相談下さい。
皆様のお問い合わせをお待ちしております。

まとめ

この記事では、退職代行の概要やフローを中心に、退職代行を利用する際に必要な基本知識について解説しました。
また、具体的な事例を列挙し、退職を成功させるコツやサービス利用時の注意点を説明しています。
退職代行も利用や退職をご検討の方、職場環境の悪化にお悩みの方は是非参考にしてみてください。

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この記事の監修者

赤堀弁護士
赤堀 太紀 FAST法律事務所 代表弁護士

企業法務をはじめ、債務整理関連の案件、離婚・男女トラブルの案件、芸能関係の案件などを多数手がける。

この記事の筆者
浜北 和真株式会社PALS Marketing コンテンツディレクター

2017年から法律メディアに携わりはじめる。離婚や債務整理など、消費者向けのコンテンツ制作が得意。
監修したコラムはゆうに3000を超える。
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