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【新規上場企業分析】リグアのIPO・時価総額・業績・事業内容・有価証券報告書を徹底分析

リグアの概要

リグアの基本情報

はじめに株式会社リグアの基本情報を紹介します。 上場日は2020年3月13日、市場はマザーズ、想定時価総額は23.8億円、上場時の時価総額は24.6億円でした。

会社名 株式会社リグア
設立日 2004年10月1日
上場日 2020年3月13日(承認日:2020年2月7日)
市場 マザーズ
証券コード 7090
業種 サービス業
決算期 3月
ホームページアドレス https://ligua.jp/
発行済株株式総数 1,011,900 株(2020年2月7日現在)
上場時発行済株式総数 1,286,900 株
※公募分を含む。
※新株予約権の権利行使により増加する可能性がある。
公募株数 275,000 株
想定価格 1,850円
想定時価総額 23.8億円(※上場時発行済株式総数×想定価格で計算)
初値 1,910円
上場時時価総額 24.6億円(※上場時発行済株式総数×初値で計算)
時価総額 52.9億円(2020年9月2日時点)
資本金 164,600 千円(2020年2月7日現在)
1単元の株式数 100 株
監査人 有限責任 あずさ監査法人
主幹事証券会社 SMBC日興証券
引受幹事証券会社 SBI証券
エース証券

リグアの沿革

株式会社リグアは、2004年10月、大阪府において創業しました。
主に接骨院向けのBtoBサービスと金融商品の代理店業務の運営を行い、2020年3月に東証マザーズへ上場しています。

2004年10月 大阪市中央区北浜において、株式会社リグアを設立
2007年9月 接骨院向け情報サイト「情報最前線」の運営を開始
株式会社リグアH&S(子会社)の株式を取得
2009年2月  接骨院向け患者情報管理システム「LiguaCRM」(現:Ligoo POS & CRM)の運営を開始
2009年12月 東京都中央区日本橋本石町において、東京事務所を開設
2010年3月 本社を大阪市中央区淡路町に移転
2011年5月 接骨院向け幹部育成研修「GRAND SLAM」の運営を開始
2013年1月 株式会社リグアBEX(子会社)を設立
2013年4月 東京事務所を東京都品川区西五反田に移転
2014年1月 電気的筋肉刺激装置「EMS-indepth-」の販売を開始
2014年10月 株式会社FPデザイン(現:連結子会社)の株式を取得し、完全子会社化
2015年3月 株式会社リグアH&S(子会社)を売却
2015年5月 東京事務所を東京都港区虎ノ門に移転
2016年1月 株式会社FPデザインにおいて保険代理店を開始
2016年2月 株式会社FPデザインにおいて金融商品仲介業を開始
2016年3月 株式会社リグアBEX(子会社)を吸収合併
2018年1月 低周波治療器「Inject Energy」の販売を開始
2018年3月 油圧電動式施術台「トムソンベッド」の販売を開始
2018年5月 株式会社ヘルスケア・フィット(現:連結子会社)の株式を取得し、子会社化
療養費請求代行サービスの運営を開始
2019年1月 株式会社ヘルスケア・フィットの株式を取得し、完全子会社化
2019年2月 レセプト計算システム「レセONE」の運営を開始
2020年3月 東証マザーズへ上場

リグアの事業内容

リグアは、「健康寿命を延ばし、生きることを楽しむ社会へ」というビジョンを掲げ、「接骨院」の 経営や業務に関する運営サポートを行う「接骨院ソリューション事業」保険代理店や金融商品仲介業を行う「金融サービス事業」の2つのセグメントで事業を展開しています。

以下は、リグアの主要セグメントと事業系統を表した図です。

  1. 接骨院ソリューション事業
  2. 金融サービス事業
リグアの業務系統図

① 接骨院ソリューション事業

接骨院ソリューション事業は、接骨院の経営・運営における様々な問題(売上の減少、資金難、経営戦略不足、教育制度の未整備等)を解決するための事業セグメントです。
このセグメントでは、以下3種類のサービスを提供することで接骨院の経営や運営のサポートが行われています。

ソフトウェア

ソフトウェア部門では、接骨院向け患者情報管理システム(CRM)を利用したサービスと、「レセONE」という接骨院の業務効率化を目的としたシステムの提供が行われています。

  • Ligoo POS & CRM
    Ligoo POS & CRMは、接骨院向け患者情報管理システム(CRM)を利用し、それによって収集されたデータをもとに提供されるコンサルティングサービスです。

    接骨院の管理者は、 日々の施術内容をCRMに入力することで、CRMの分析機能により自院の課題を分析し、経営や施術方針へ反映させることができます。

    また、CRMには、接骨院業界における全国平均や地域別平均等の様々なデータを集計する機能が備わっており、収集されたデータを指標として、リグアは接骨院へアドバイスを行うコンサルティングサービスを提供しています。

    このようにCRMは、接骨院向けの電子カルテとしての役割と、リグアのコンサルティングにおける材料としての役割を担うソフトウェアであり、2019年12月現在、1,244の医院へ導入されているサービスです。

    CRMの売上高は、導入時に発生する初期設定費用、導入後のシステム利用をサポートする導入支援費用、 月額利用料にあたるシステム利用料で構成されています。

  • 「レセONE」
    「レセONE」とは、接骨院向けに提供される、顧客管理機能とPOSレジ機能を備えたシステムです。
    また、このシステムはCRMと連携させることが可能となっています。
    「レセONE」は、2019年12月現在、250院で導入されており、初期設定費用、月額利用料がリグアの収益となります。

 

機材・消耗品

機材・消耗品の部門では、接骨院が施術で利用するための機械や、施術方法について学ぶための教材として利用されるDVDなどが提供されています。

この部門で提供される代表的な商材は以下の通りです。

  • EMS-indepth-
    「EMS-indepth-」は、外部から身体に電気刺激を与えることにより、筋肉を運動させる 電気的筋肉刺激装置です。
    EMSでは、一般的に鍛えにくいとされているインナーマッスルの運動や、全身運動が難しい方向けの部分的なトレーニングが可能です。
    リグアは、接骨院向けにEMSの販売を行うことで、接骨院がEMSによる治療を施術に取り入れるサポートを行っています。
  • トムソンベッド
    トムソンベッドは、骨盤や背骨の歪みが原因となる痛みへ対応するための油圧電動式の施術台(一般医療機器)です。
    この施術台を利用することで、接骨院は施術者と利用者双方の負担を軽減し、施術時間の短縮などが可能となります。
    リグアは、導入を希望する接骨院に向けてトムソンベッドの提供を行っています。

 

教育研修コンサルティング

教育研修コンサルティングの部門では、接骨院をサポートするための経営や医院運営のアドバイスを行うコンサルティングサービスや、教育プログラムの提供などが行われています。

以下は、この部門で提供されている代表的なサービスです。

  • 各種コンサルティング
    各種コンサルティングは、年単位など一定の契約期間を基本とした継続型のコンサルティングサービスです。
    具体的には業績の向上を目的としたもの、財務状況の改善を目的としたもの、組織体制の整備を目的としたものなど、主に接骨院での経営や運営面における課題解決を目的としたコンサルティングを提供しています。

  • GRAND SLAM
    GRAND SLAMは、接骨院の幹部または幹部候補者等のカテゴリ別で行う集合型の研修プログラムであり、リグアのスタッフや外部講師が技術講習などを中心に講習会を開催しています。
    主な目的は、接骨院の業績を向上させることであり、各参加者のリーダーシップ力・運営力・問題解決力・数値管理力・人材育成力・技術力等の向上を図る研修が提供されています。

請求代行

請求代行の部門は、リグアの連結子会社である、株式会社ヘルスケア・フィットによって運営されるサービスです。

このサービスは、接骨院における事務負担の軽減を目的としたサービスであり、接骨院に代わって療養費の請求が中心的なサービスとして行われています。
また、その他資金処理関連の代行業務も併せて行うことで接骨院の事務負担を軽減し、本業へ集中できるような体制を作るためのサポート業務を行っています。

① 金融サービス事業

金融サービス事業は、「保険代理店」業務と、「金融仲介業」を運営するリグアが運営する第2の事業セグメントです。

保険代理店

保険代理店業務は、リグアの連結子会社である株式会社FPデザインが運営しています。2019年12月時点で、生命保険会社20社・損害保険会社5社と業務委託契約を締結し、保険代理店として各種保険商品の販売を行っています。

IFA(金融商品仲介業)

金融仲介業も保険代理店業務と同様に、連結子会社である株式会社FPデザインによって運営されています。
2019年12月時点で、金融商品取引業者(証券会社)3社と業務委託契約を締結し、IFAとして金融商品の提案や仲介業務を行っています。
また、この業務で顧客に対し資産運用についての提案を行うIFAとは、Independent Financial Advisorの略であり、各証券会社の営業方針に縛られることなく、独立・中立的な 立場から資産運用のアドバイスを行う専門家のことを示しています。

有価証券報告書情報

連結の経営指標(過去3期分)

第16期の業績は以下の通りです。

  • 売上高:21.7億円(前年比+19.8%)
  • 経常利益:2.0億円(前年比+214.3%)
  • 当期純利益:1.4億円(前年比+300.9%)
第14期 第15期 第16期
決算年月 2018年3月 2019年3月 2020年3月 
売上高(千円) 1,470,842 1,809,628 2,167,830
経常利益(千円) 161,547 64,762 203,542
当期純利益(千円) 73,717 35,604 142,738
純資産額(千円) 155,235 159,807 822,088
総資産額(千円) 705,131 907,946 1,608,202
自己資本比率 22.0% 17.6% 51.1%
営業キャッシュフロー(千円) 140,840 3,259 366,648
投資キャッシュフロー(千円) △108,306 △52,273 △226,260
財務キャッシュフロー(千円) △36,441 137,188 509,181
現金・現金同等物の期末残高(千円) 193,944 282,118 931,687
従業員数 62人 82人 85人

 

単体の経営指標(過去5期分)

5期の業績を見ると、売上が4年で約2.5倍増加をしています。
また、利益に関しても、第12期は赤字計上された一方で、第13期以降は黒字回復に成功し、第16期は5期で最高益を計上しています。

また、リグアは、2018年12月20日付で普通株式1株につき300株の株式分割を行っており、その影響で発行済株式総数が大幅に増加しています。

第12期 第13期 第14期 第15期 第16期
決算年月 2017年3月 2018年3月 2018年3月 2019年3月 2020年3月 
売上高(千円) 599,550 934,013 1,169,671 1,209,065 1,496,311
経常利益(千円) △57,162 54,285 151,930 40,654 161,567
当期純利益(千円) △58,334 35,898 64,120 16,509 111,980
資本金(千円) 128,600 164,600 164,600 164,600 424,371
発行済株式総数 3,193 3,373 1,011,900 1,011,900 1,301,500
純資産額(千円) △12,056 95,842 159,962 176,471 807,994
総資産額(千円) 760,454 722,160 668,193 783,366 1,449,375
自己資本比率 △1.6% 13.3% 23.9% 22.5% 55.7%
従業員数 32人 34人 40人 55人 57人

セグメント別業績

第16期のセグメント別経営成績は表の通りです。
収益構造としては、接骨院ソリューション事業が金融サービス事業の約3倍に相当する売上比率となっています。
また、第16期は金融サービス事業が前年比で減収となっていますが、全体としては売上、利益ともに増収増益となりました。

  • 接骨院ソリューション事業:74%
  • 金融サービス事業:26.0%
指標 全体 接骨院ソリューション事業 金融サービス事業
売上高(百万円) 2,167 1,602 565
売上高前年同期比 +19.8% +29.7% △1.6%
営業利益(百万円) 224 201 22
営業利益前年同期比
+242.7
経常利益(百万円) 203
当期純利益(百万円) 142

上場時の株主構成

上位10位までの株主は、以下の通りです。

株主 所有株式数 比率 ロックアップ
川瀨 紀彦 528,200 46.96% 180日間
K&Pパートナーズ1号投資事業有限責任組合 87,000 7.73% 90日間
藤原 俊也 74,700 6.64% 180日間
石本 導彦 69,000 6.13% 180日間
藤本 幸弘 61,500 5.47% 90日間
K&Pパートナーズ2号投資事業有限責任組合 39,000 3.47% 90日間
城守 和幸 38,100 3.39% 180日間
みずほ成長支援投資事業有限責任組合 37,500 3.33% 90日間
日本アジア投資株式会社 37,500 3.33% 90日間
粂野 聡史 21,000 1.87% 180日間

 

上場時(IPO)の募集・売出し情報

公募・売出し・調達額情報

公募価格は1,950円、吸収金額(調達額)は6.7とされています。 また初値は、1,910となりました。

仮条件 1,850円 ~ 1,950円
公募・売出価格 1,950円
想定価格 1,850円
初値 1,910円 (公募価格比△2.1%)
公募株数 275,000 株
売出株数 25,000 株
オーバーアロットメントによる売出し株数 45,000 株
吸収金額(調達額) 6.7億円(※オーバーアロットメントを含む株数×公募価格で計算