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同定可能性とは!?誹謗中傷対策における最大のネックを徹底解説!!

 

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当メディア「スタートアップドライブ」では、近年、深刻な社会問題となりつつある、誹謗中傷に関連した記事を多数執筆しています。
誹謗中傷に関する記事は、非常に反響が大きく、連日多くの読者の方からお問い合わせやご相談を頂きますが、そのなかで気になることがありました。
それは、同定可能性についてです。

インターネット上の誹謗中傷被害では、この同定可能性の有無が被害として断定できるかどうかの非常に重要なキーポイントとなります。
今回は、同定可能性についての概要や、具体的な事例を紹介し、ネット上の誹謗中傷被害を解決するためにはどのような要素が必要であるかについてお伝えします。

同定可能性とは?

同定可能性の概要

同定可能性とは、「インターネット上の登場人物」と「現実の人物」が同一人物であることを示す概念です。
インターネット上の誹謗中傷被害の大半は、匿名の相手から悪質な投稿や書き込みを行われることで発生します。

ネット上で誹謗中傷被害を受けた場合、「情報開示請求」という手続きを踏むことで相手を特定しなくてはいけません。

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しかし、悪質な投稿の被害を掲示板やSNSで受けている人物と現実の人物が同一であるという証拠がなければ、同定可能性に欠けるとして、メディアの管理者やプロバイダに情報開示の要求を認めさせることができないのです。

実名と同定可能性

同定可能性を考える際には、一つ大きな落とし穴があります。
それは、実名であっても同定できない場合があるということです。

例えば、A子さんという方がネット掲示板で、「A子はブスだ」「A子はバカだ」「A子は無能」などの誹謗中傷被害を受けていたとします。
投稿を見つけたA子さんは自分が誹謗中傷被害を受けていると判断し、法律事務所に相談しました。しかし、弁護士からは「この投稿のみを根拠に情報開示請求を行うことはできません」と告げられます。驚いたA子さんは弁護士に「理由を聞かせて欲しい」と訪ねました。
A子さんに対して弁護士はこのように告げます。
「この情報だけでは、A子さんがあなた自身を示しているのかどうかが断定できません。なぜなら、このA子さんがあなた以外の同名のA子さんであるという可能性が否定できないからです。」

このように、実名をあげて悪質な書き込みによる被害を受けた場合であっても、「実名」に付随して被害者が真に被害者であることを断定するための証拠が必要です。(勤務先×実名、住所×実名など)

では、ここからは実際の事例をあげて同定可能性に該当する場合、該当しない場合について具体的事例を挙げて説明していきます。

同定可能性の要件に該当するケース

はじめに、同定可能性の要件に該当するケースをご紹介します。
実名であっても同定可能性の要件に該当しない場合がある一方、匿名や実名以外である場合でも、同定可能性の要件に該当する場合があるため、注意が必要です。

(1)実名+本人であることが確定的な場合

先に紹介した通り、SNSやネット掲示板で実名を挙げて誹謗中傷された場合であっても、情報が実名のみであれば、同一人物であると断定することが難しいとされています。
同名の人物が存在する可能性が否定できないため、必ずしも被害者のことを指しているとは限らないからです。

ただし、書き込みの前後の情報から人物の特定が可能であるケースや、実名に付随する職場・電話番号・住所などが同時に書き込まれている場合は、被害者と実際の人物が同一人物であると判断される可能性が高くなります。

自分の名前を挙げられて、心ない言葉を浴びせられる投稿を見ることは非常に心苦しいことだと思いますが、本当に自分のことであると断定できる情報の有無を冷静にチェックしてみましょう。

(2)匿名であっても人物が断定できる場合

誹謗中傷の被害を受けている対象が匿名の場合でも、人物が断定できれば同定可能性の要件に該当する場合があります。

具体例として考えられるケースは、以下の通りです。

  1. 匿名情報がプロフィール情報などと紐づいており、その情報から人物の特定が可能。
  2. 顔写真など人物が特定できる要素を挙げて悪質な書き込みが行われている場合。
  3. 匿名情報と実際の人物が同一であることを知る第三者が存在する場合。

上記の要素を順番に説明していきます。

1つ目は、TwitterなどのSNSでよく見受けられるケースです。
アカウント名自体は匿名であっても、プロフィール情報に本人を特定できる顔写真・本名・肩書きなど情報が掲載されている場合は同定できる場合があります。

2つ目は顔写真など個人を特定できる情報を挙げて悪質な書き込みを行っているケースです。代表的な例としては、本名などを示さなくても、被害者の写真を掲載し悪質な書き込みが行われている場合や、実在する人物の写真が掲載されている箇所(Instagramのコメント欄など)へ悪質な書き込みを行う場合は、同定可能性の要件に該当します。

さらに、匿名アカウントと実在する人物が同一であるという情報を知る第三者が存在する場合も同定可能性の要件に該当します。
例えば、匿名アカウントが誹謗中傷の被害を受けた場合、そのアカウントと被害者が同一であることを職場の同僚や学校の友人が知っていれば、同定可能性の要件に当てはまるとされています。

(3)源氏名や芸名の場合

源氏名や芸名が誹謗中傷の被害を受けた場合は、同定可能性の要件に該当します。

このことから、ホストクラブに勤務するホストの方や、キャバクラで働くキャストの方、芸能活動されている方が誹謗中傷の被害を受けた場合、源氏名や芸名であっても名誉毀損として訴えられる場合があります。

さらに、源氏名や芸名で活動されている方が、誹謗中傷の被害を受け、仕事への悪影響を被った場合、損害賠償で請求される金額は非常に高くなることを認識しましょう。

 

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同定可能性の要件に該当しないケース

 

次に、同定可能性の要件に該当しないケースが多いとされる事例を紹介します。
代表的な事例を2つ取り上げますが、白黒つけるのが難しく、現状、精神的負担を強いられる方も多くいらっしゃいます。

(1)実名のみの個人情報しかない場合

先述した通り、実名が提示され、誹謗中傷の被害を受けた場合であっても、個人を特定する情報がそれ以外にない場合、同定することは難しいとされています。

ただし、実名に付随して本人を断定できる要素が提示されている場合は同定可能性の要件に該当するといえるでしょう。

(2)具体的な名称が提示されていない場合

特定の人物や会社名、店舗名を提示した上で悪質な書き込みを行うことは誹謗中傷の要件に該当します。
しかし、悪口や相手の社会的評価を下げる投稿や書き込みであっても、対象が曖昧な場合や固有名詞が抜けている場合、同定可能性があると判断することは難しいのが実情です。

言い方を変えると、悪質な書き込みを見た被害者本人が自分自身に対する誹謗中傷であると自覚しており、加害者側も被害者を対象として書き込んでいたとしても、対象が明確でなかったり、具体的名称がない場合、同定することは難しいというのが一般論となります。

なぜなら、このようなケースでは、「独り言に過ぎない」、「あなたに対する悪口ではない」と加害者から逃れられてしまうからです。

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まとめ

この記事では、誹謗中傷問題を解決するうえで、大きなネックとなる「同定可能性」の要件について記述しました。

現状、誹謗中傷の被害を受けた方の中にも、同定できる可能性が低いために、精神的負担を強いられたにも関わらず事件解決を諦めざるを得なかった方を多く見かけます。

しかし、諦めないでください!

仮に、同定できる可能性が低い場合でも、あなたが持つ情報によっては犯人を追求し事件解決に向けての対応を講じることが可能な場合もあります。

「犯人を特定し、投稿を削除し、訴訟を起こす」という手段だけが誹謗中傷被害を解決する方法ではありません。
裁判外の交渉で加害者との関係を経つことや、再発防止に向けた取り組みを行うことも可能なのです。

また、同定可能性の有無は、実際の投稿を見なればわからない、非常に際どい判断を要します。
すぐには諦めず、一度、専門家に相談しましょう。

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