近年、日本では携帯電話料金が高すぎることが問題となっており、政府も携帯電話料金の値下げを求め、様々な働きかけを行っています。
2021年1月には総務省が「スマホ乗り換え相談所」の試験事業を始めたことを発表しており、コロナ禍の中、通信各社も施策を講じざるを得ない状況です。
携帯電話のプランを安くする方法はいくつかありますが、方法の一つとして格安SIMに乗り換え、通信料金を劇的に安くする手法が挙げられます。
しかし、格安SIMが安いということは把握していても、実際に乗り換える際は、多くの方が「どれぐらい安くなるのか?」「どのメーカーが良いのかわからない?」「通信速度は遅くならないか?」「電波は実際に届くのか?」など不安に感じる方も少なくないと思います。
今回は、格安SIMへの乗り換えを検討している方向けに、格安SIMに関する基本的な情報やメリットやデメリット、選び方のコツについてわかりやすく解説します。
また、当メディアが厳選した格安SIMのオススメをランキング形式で掲載しますので、
是非参考にして下さい!
目次
1. 格安SIMはなぜ安いのか!?
はじめに格安SIMの基本的な情報をお伝えします。
「格安SIM」の存在は知っていても、「なぜ安いのか?」や「大手通信キャリアと何が違うのか?」などの部分は意外に知られていないのではないでしょうか?
ここでは、「格安SIMはなぜ安いのか?」というポイントに的を絞り格安SIMの秘密に迫りたいと思います。
(1)大手キャリアのインフラを間借りしている
格安SIMが安価である理由の一つとして、大手キャリア(docomo、SoftBank、KDDI)の通信インフラを間借りしているという点が挙げられます。
では、通信インフラの間借りとはどのようなことを示すのでしょうか?
実は、格安SIM各社は、基地局をはじめとするネットワーク設備を3大キャリアから借りてサービスを提供しているのです。
このことから、格安SIMを運営する企業は「Mobile Virtual Network Operator(仮想移動体通信事業者)」の略称であるMVNOと呼ばれます。
以下が、MVNOを図で表したものです。
MVNOとしてサービスを運営することで、格安SIMの運営会社は、自社で土地代や設備代、メンテナンスなどの維持費用がコストカットできます。
その分サービス料を安価で提供できるのです。
(2)実店舗を持たない
格安の秘密の2つ目は、実店舗を持たないビジネスモデルであるという点です。
MVNOのほとんどが、インターネット契約のみでの受付が多く、実店舗を設けていません。
実店舗を持たないことで、土地代、設備費用、人件費が大幅にカットできるため、サービスを安く提供できるのです。
(3)激しい価格競争
大手通信キャリアが3社でほぼ通信市場が寡占状態である一方、格安SIMを展開するMVNOは、20社以上も存在しますし、各社のシェアも非常に小さいことが特徴です。
このように競合が多く、少ないパイを取り合う市場では価格競争が避けられません。
結果として、価格設定が安いだけでなく、キャンペーンも頻繁に開催され単価が大幅に下がります。
2. 格安SIMのメリット・デメリット
ここからは、格安SIMを利用する際の主なメリットとデメリットを紹介します。
この2点をしっかり把握することで、格安SIMの選択の有無や使い分けなど有効に利用しましょう。
(1)格安SIMのメリット
格安SIMの主要なメリットは、やはり価格面での安さが中心です。
また、「格安SIM×格安スマホ」でより安い料金設定にすることができます。
月額料金が安い
格安SIMの最大のメリットは言わずと知れた「月額料金」の安さです。
具体的に、大手3社の携帯電話の平均月額料金が8,000円以上であるのに対し、格安SIMの平均料金は3,000円以下であるとされています。
現在、大手3社のキャリアを利用している方は、格安SIMに乗り換えることで現在の半額以下になると考えることができるでしょう。
また、格安SIMのプランによっては2,000円を割る場合もあるため、お値段が気になる方は、各社のプランを充分に比較検討する必要があります。
格安スマホとセットでさらにお得に
格安SIMの第2のメリットは、格安スマホが購入しやすくなる点です。
格安SIMと格安スマホを同時に購入し、価格を二重に安くしましょう。
なお、大手キャリアでは購入が難しく、格安SIMのみでの購入が可能なスマホは、HUAWEIやOPPO、ASUSなどのメーカーが製造する製品であるとされています。
選択肢が豊富
格安SIMの3つ目の魅力は、キャリア・プランの種類が豊富であるという点です。
これは、格安SIM業界の競争が非常に激しく、多くの企業が参入しているという背景も関連しています。
大手キャリアの場合、データ使用量に応じて料金が加算される従量制プランとデータ量20GBや50GBなど定額大容量の2パターンによってプランが構成されています。
一方、格安SIMの場合、500MB、1GBの少容量プランから20GB以上の大容量プランまで細かくプランが設定されており、非常にラインナップが豊富です。
(2)格安SIMのデメリット
次に格安SIMのデメリットについて説明します。
主要なデメリットの一つは、多くの方が気にされている通り、回線の速度面です。
また、デメリットの多くは、格安SIMが安いことに起因します。
時間帯によって回線スピードが低下する
前章で格安SIMが安い理由の一つとして、大手キャリアのインフラを間借りしていることを説明しましたが、格安SIMのスピード低下の原因はこの点に隠されています。
上の図は、先に提示したMVNOの仕組みを表した図ですが、格安SIMのキャリアは大手キャリアのリソースを借りているので回線の通り道が狭くなっているのです。
そのことから、広い道路よりも狭い道路の方が渋滞が発生する原理と同じように、多くの利用者がネットを同時に利用すると回線が詰まってしまいます。
これが「格安SIMは通信速度が遅い」と言われている原因です。
手続きが面倒
格安SIMの多くはインターネットのみで販売されています。
実店舗を構えてしまうとその分コストが増加し、価格低減に支障が出てしますからです。
このようにネットを利用し、自分自身で契約手続きを管理しなければならないため、ある程度ネットに対する知見が必要です。
多くの格安SIM各社は、契約をサポートするチャットシステムなどを運用しているので、有効に利用しましょう。
3. 格安SIMを選ぶポイント
最後に説明するのは格安SIMの選び方です。
料金・速度・サービス内容などバランスを考えて適切なプランを選択することが重要な要素となります。
(1)通信回線の種類
第1のポイントは、MVNOの通信回線の種類です。
特に既存のキャリアから回線を乗り換える場合、このポイントは絶対に外せません。
なぜなら、MVNOは、大手3社の回線のどれかのインフラを間借りしているからです。
そのことから、どこのキャリアの回線を間借りしているかによってMVNOは、「docomo系格安SIM」「SoftBank系格安SIM」「KDDI系格安SIM」のいずれかに分類されます。
格安SIMの利用者の方の多くは、大手キャリアから乗り換える場合が多いと思いますが、初めに自分のキャリアがどれに該当するのかを考えましょう。
それが乗り換えの手続きを円滑に進めるポイントです。
一方、1社で複数の通信回線プランを提供するMVNOもあるため、その部分も合わせてチェックする必要があります。
(2)データ通信量を正確に把握しましょう
格安SIMの通信プランは大手キャリアに比べ豊富であり、1GBなどの小規模プランから20GB以上の大容量プランまで細かく設定されていることを説明しました。
これは、大変メリットが大きい特徴である一方、自分が1月あたりに使うデータ量をある程度通信料を正確に把握していなければ、月の途中に通信制限がかかってしまったり、プランが豊富であるにも関わらず、選択を誤り、無駄な出費につながりかねません。
そのような事態を避けるため、格安SIMへの乗り換えを検討されている方は、現在利用しているキャリアの利用明細や端末の設定画面などからデータ使用量をチェックし、目安を把握したうえで、自分が必要なデータ量に合った月額プランを設定することが重要になります。
4. オススメの格安SIMランキング
ここからは、スタートアップドライブが厳選したオススメの格安SIMを見ていきます。
新規で格安SIMの導入を検討されている方、現在利用しているキャリアからの乗り換えを考えている方は是非ご覧ください。
J:COMモバイルは、ジュピターテレコムが運営する格安スマホ・格安SIMサービスです。また、ジュピターテレコムのプランではスマホセットのプランと格安SIMのみのプランから選択することができます。
なお、格安SIMに関しては、データ容量が3GBで月額900円からと大変お得なプランとなっており、既存のスマホに差し込むだけで通信費の大幅ダウンが見込めるサービスです。
総合評価 | |
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MVNO | J:COM |
月額料金 | 900円/月(3GB)※SIMのみプラン |
ポイント | 格安スマホとの複合プラン有! SIMは、既存のiPhone・スマホに差し込むだけ! |
エキサイトモバイルは、即日乗り換えが可能な格安SIMサービスであるため、スマホを使えない期間が発生しないサービスです。
また、エキサイトモバイルの特徴は使った分だけ請求させる従量制プランである点であり、携帯電話を利用する機会が一定ではない方にオススメのプランで運営されています。
総合評価 | |
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MVNO | エキサイト |
月額料金 | 従量課金制 |
ポイント | 1つの契約で最大5枚のSIMカードが利用可能。 即日乗り換え可能! |
TOKAIコミュニケーションズが提供するLIBMOは、数多くのサービスを用意してる点が特徴であり、通信を頻繁に使う若年層からあまり頻繁に利用しない高齢者まで細かく対応したプランを提供しています。
現在、またお申し込みから3ヶ月間は、30GB無料となっており、非常にお得なプランです。
総合評価 | |
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MVNO | TOKAIコミュニケーションズ |
月額料金 | 980円/月(3GB)※6ヶ月 |
ポイント | 老若男女に対応した幅広いプランを用意。 お申し込みから3ヶ月間30GB無料。 |
NTTコミュニケーションズのOCN モバイル ONEでは、SIMのみのプランだけでなく、格安スマホを合わせたプランが設定されています。
また、SIMの種類も、音声SIMのみデータSIMのみの両方から選択できるため、「電話メインでスマホを使う」「電話は使わずデータ通信のみ利用する」など多様なニーズに合わせてプランの選択が可能です。
また、MVNOは、docomoの関連企業であるため、都市部・郊外部問わず強力な電波リソースを利用できる点が強みとなります。
総合評価 | |
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MVNO | NTTコミュニケーションズ |
月額料金 | 980円/月(1GB)※電話+データ対応型音声SIM |
ポイント | 大手キャリアdocomoの関連企業、安定した回線環境が持ち味! |
レグレスが提供する「FUJI SIM」は、3大キャリア全ての乗り換えに対応している格安SIMサービスです。
また、解約に関しての縛りがないため、解約金が発生しません。
さらに、月額980円から利用が可能であり、10GBから100GBまで様々なプランが用意されています。
また、還元キャンペーンを実施しているため、乗り換えには最適なタイミングです!
総合評価 | |
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MVNO | FUJI Wifi |
月額料金 | 980円〜/月 |
ポイント | 3大キャリアの全てに対応! 違約金無し |
「TONE SIM」は、ドリーム・トレイン・インターネットによって提供される格安SIMサービスであり、月額1,500円から提供されるサービスです。また、こちらのサービスは、見守りサービス「TONEあんしんAI」が搭載されている点が特徴となります。
「TONEあんしんAI」では、家族同士のネット環境情報だけでなく、位置情報や行動把握などあらゆる情報を相互に連携しており、お子様がいる家庭にはピッタリの格安SIMです。
株式会社LIBAROCUSでは、Chat Wi-Fi・Chat Wi-Fi SIMが提供されており、Chat WiFiのSIMだけプランは25GB、100GBの大容量のSIMを月額2,980円、3,380円と大手キャリアに比べ圧倒的にリーズナブルな価格で対応できます。
また、契約期間に縛りがない点も大きなポイントの一つです。
エア・コミュニケーションが提供するAIRSIMモバイルは、ゲームで遊ぶと通信量が無料になる非常にユニークな料金体型の格安SIMサービスです。
容量自体は非常に安く設定されているため、月の通信量は10GB以下の方や、通信料金は極力安くしたい方、データ専用SIMを格安で利用したい方、ゲームでデータ容量をよく使用する方などにオススメのプランとなります。
BIGLOBEモバイルのSIMのみ3GBプランは6ヶ月間月額400円のキャンペーンを実施しています。
6ヶ月という制限はありますが、この価格は破格の安さです!
また、スマホとセットでのプランも実施しており、最大16,000円の還元を実施しています。
話題の第2世代iPhoneSEの販売も同時に実施しているので、機種変更のタイミングに是非ご検討ください。
3. まとめ
今回は、携帯電話をより有効に賢く使うための格安SIMサービスを紹介しました。
各サービスの特性をしっかりと理解し、賢く使うことが格安SIMを導入する上では最も重要です。
また、動画を見たりゲームをする機会が多いプライベート用は大手キャリアの回線を使い、専ら事務的な電話のみに利用する会社用携帯は格安SIMに設定するなどの使い分けを行うことで格安SIMをより有効に利用できます。
賢く格安SIMを利用し、節約や通信インフラの利用幅を広げましょう!