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【新規上場企業分析】タスキのIPO・時価総額・業績・事業内容・有価証券報告書を徹底分析

タスキの概要

タスキの基本情報

はじめに、株式会社タスキの基本情報を紹介します。 上場予定日は2020年10月2日、市場はマザーズ、想定時価総額は33.4億円です。

会社名 株式会社タスキ
設立日 2013年8月12日
上場日 2020年10月2日(承認日:2020年8月27日)
市場 マザーズ
証券コード 2987
業種 不動産業
決算期 9月
ホームページアドレス https://tasukicorp.co.jp/
発行済株式総数 5,000,000 株(2020年8月27日現在)
上場時発行済株式総数 5,300,000 株 
※公募分を含む。 
※新株予約権の権利行使により増加する可能性がある。
公募株数 300,000 株
想定価格 630円
想定時価総額 33.4億円 (※上場時発行済株式総数×想定価格で計算)
資本金 920,000 千円(2020年8月27日現在)
1単元の株式数 100株
監査人 仰星監査法人
主幹事証券会社 SBI証券
引受幹事証券会社


藍澤證券
岩井コスモ証券
エイチ・エス証券
岡三証券
極東証券
東洋証券
むさし証券
水戸証券

タスキの沿革

株式会社タスキは、2013年に東京都で株式会社新日本建物の子会社である株式会社TNエステートとして創業しました。
2017年には新日本建物との資本関係を解消し、2019年から会社名を株式会社タスキとしての運営を行っています。

2013年8月 東京都新宿区において、株式会社新日本建物の子会社として不動産仲介・流通を事業目的とした、株式会社TNエステート(資本金1,000万円)を設立
2013年9月 宅地建物取引業免許(東京都知事)を取得
2015年10月 戸建住宅のリフォーム再販事業に参入
2016年11月 新築投資用レジデンスの開発事業を開始
2017年9月 資本金を1億5,500万円に増資
株式会社新日本建物と資本関係を解消
2017年10月 株式会社TASUKIに商号変更
東京都渋谷区千駄ヶ谷一丁目に本社移転
2017年12月 神奈川県横浜市中区に横浜支店を開設
2018年2月 資本金を3億円に増資
2018年4月 一級建築士事務所(東京都知事)登録
2018年5月 宅地建物取引業免許(国土交通大臣)を取得
2018年8月 株式会社たすきに商号変更
東京都港区北青山二丁目に本社移転
2019年1月 特定建設業許可(東京都知事)を取得
2019年4月 IoT環境を標準仕様化した新築投資用IoTレジデンスの提供開始
不動産特定共同事業許可(金融庁長官・国土交通大臣)を取得
2019年10月 株式会社タスキに商号変更
給与前払いプラットフォーム「タスキDayPay」提供開始
2020年1月 資本金を8億8,000万円に増資
2020年3月 資本金を9億2,000万円に増資

タスキの事業内容

タスキは、「タスキで世界をつなぐ~革新的なイノベーションで社会のハブになる~」を企業理念に掲げ、投資用不動産の運用と、そのノウハウを利用したコンサルティングサービスを行う「LiveMana事業」と、FinTechを活用した給与前払いプラットフォームを提供するサービスである「DayPay事業」を展開しています。

以下は、タスキの主要な事業セグメントと事業系統を表した図です。

  1. LiveMan事業
  2. DayPay事業

    タスキの事業系統図

① LiveMana事業 

LiveMana事業は、IoTを活用した投資用不動産の販売と、投資用不動産の運用で培ったノウハウを利用した不動産開発をコンサルティングする事業セグメントです。

LiveMana事業で行われる業務は、投資用不動産の運用を行う「新築投資用IoTレジデンス販売」部門と、 不動産コンサルティングを行う「コンサルティング」部門にサービスが分割されています。

また、LiveMana事業の売上は、全社の売上構成の90%以上に及びます。

新築投資用IoTレジデンス販売 

「新築投資用IoTレジデンス販売」部門のサービスは、室内設備にIoTを組み込んだ設備を導入した新築投資用IoTレジデンスを開発し、投資家や企業等に販売するサービスです。

IoTとは、Internet of Thingsの略称であり、家電製品、生活環境などの情報を取得する各種のセンサーなど、さまざまな”モノ”をインターネットに接続する技術のことを意味します。
例えば、外出先から冷蔵庫のなかをカメラで確認できるため、日々の買い物でも買い忘れや買い過ぎを防ぐことが可能な冷蔵庫や、スマートフォンを利用して遠隔から操作ができるエアコンなどがIoT家電の代表的な例として挙げられます。

タスキは、LiveMana事業で開発されたレジデンスの居住者からの家賃や、物件の売却益を収益として獲得します。

コンサルティング

「コンサルティング」部門のサービスは、新築投資用IoTレジデンスの運用で培ったマネジメントノウハウを応用し、IoTが導入されたホテルやリゾートの建設、企業が保有する不動産の活用などについて総合的に企画・提案を行うサービスです。

この部門では、空き家などの用地利用などにおける所有者への交渉から、施工業者との調整、物件施工後の売却までのプロセスをトータルでサポートし、施工をコンサルティングした物件に顧客を紹介することで顧客紹介料を収益として獲得します。

② DayPay事業

「Daypay事業」は、Fintechを活用した、日払いや給与前払いを可能にしたサービスである「タスキDaypay」を運営する事業セグメントです。

Fintechとは、金融サービスと情報技術を結びつけたサービスを示し、スマートフォンを使った送金やクラウド会計ツールなどがその代表例として挙げられます。

「Daypay事業」は、LiveMana事業の取引先企業が課題としている人材不足の問題を背景として設立されたサービスであり、従業員に向けた福利厚生の充実を目的としています。
このサービスの仕組みは、「タスキDaypay」を契約している企業の従業員から申請があった場合、契約企業に代わって、従業員に給与を立替払いするという仕組みです。
このサービスを利用することで、企業側は「給与前払い可」などを福利厚生として従業員や求職者に対して打ち出すことで企業の魅力を高めることができます。

また、タスキは「タスキdaypay」の契約企業に対して、給与前払額に応じたシステム利用料を請求することで収益を獲得しています。

タスキday pay

有価証券報告書情報

経営指標(過去2期分)

第7期の業績は以下の通りです。

  • 売上高:51.2億円(前年比+64.2%)
  • 経常利益:3.3億円(前年比+205.3%)
  • 当期純利益:2.2億円(前年比+202.7%)
第6期 第7期
決算年月 2018年9月 2019年9月
売上高(千円) 3,117,194 5,118,432
経常利益(千円) 108,210 330,348
当期純利益(千円) 73,282 221,809
純資産額(千円) 477,879 699,689
総資産額(千円) 3,392,905 3,854,503
自己資本比率 14.1% 18.2%
営業キャッシュフロー(千円) △1,543,555 52,130
投資キャッシュフロー(千円) △35,619 △115,586
財務キャッシュフロー(千円) 1,751,256 122,191
現金・現金同等物の期末残高(千円) 515,856 574,591
従業員数 15人 21人

経営指標(過去5期分)

5期の業績を見ると、売上は75倍もの増加を見せています。
利益に関しても、経常利益が70倍以上、純利益が50倍以上に増加するなどこの4年間で急激な成長を見せていることがわかります。

また、この経営指標に関する主な注釈事項は以下の通りです。

  • 第5期は、決算期変更により2017年4月1日から2017年9月30日までの6ヵ月間の数値が記載されています。
  • タスキは、2017年9月28日付で普通株式1株につき1,000株の株式分割を行いました。
    さらに、2020年6月12日付で普通株式2.5株につき1株の割合で株式併合を実施しています。
第3期 第4期 第5期 第6期 第7期
決算年月 2015年3月 2016年3月 2017年9月 2018年9月 2019年9月
売上高(千円) 66,260 13,000 211,374 3,117,194 5,118,432
経常利益(千円) 4,495 1,539 3,678 108,210 330,348
当期純利益(千円) 3,908 1,116 2,163 73,282 221,809
資本金(千円) 10,000 10,000 155,000 300,000 300,000
発行済株式総数 200 200 6,000,000 8,000,000 8,000,000
純資産額(千円) 11,316 12,433 304,597 477,879 699,689
総資産額(千円) 13,207 231,438 1,412,163 3,392,905 3,854,503
自己資本比率 85.7% 5.4% 21.6% 14.1% 18.2%
従業員数 2人 4人 15人 21人

タスキは、2020年4月に総額11.25億円に及ぶ資金調達を実施しています。
この資金調達は、「タスキDaypay」などFintech関連の部門の事業拡大を目的としたものです。

2020年4月の資金調達に関する記事

株主構成

上位10位までの株主は、以下の通りです。

株主 所有株式数 比率 ロックアップ
村上 三郎 2,932,000 52.62% 180日間
株式会社東京ウエルズ 440,000 7.90% 継続保有
株式会社ウェッジ 400,000 7.18% 180日間
京東株式会社 320,000 5.74% 継続保有
Sanyoホールディングス株式会社 128,000 2.30% 継続保有
渡邉 裕 128,000 2.30% 継続保有
株式会社ジープラン 96,000 1.72% 継続保有
村田 浩司 83,200 1.49% 継続保有
株式会社ジェイ・エス・ビー 80,000 1.44% 180日間
朝井 隆夫 80,000 1.44% 継続保有

新規上場(IPO)の募集・売出し情報

公募・売出し・調達額情報

想定価格は630円、吸収金額(調達額)は2.2億円と予想されています。

仮条件 未発表
公募・売出価格 未発表
想定価格 630円
初値
公募株数 300,000 株
売出株数
オーバーアロットメントによる売出し株数 45,000 株
吸収金額(調達額) 2.2億円 (※オーバーアロットメントを含む株数×想定価格で計算)

この記事の監修者

赤堀弁護士
赤堀 太紀 FAST法律事務所 代表弁護士

企業法務をはじめ、債務整理関連の案件、離婚・男女トラブルの案件、芸能関係の案件などを多数手がける。

この記事の筆者
浜北 和真株式会社PALS Marketing コンテンツディレクター

2017年から法律メディアに携わりはじめる。離婚や債務整理など、消費者向けのコンテンツ制作が得意。
監修したコラムはゆうに3000を超える。
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