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【新規上場企業分析】グラフィコのIPO・時価総額・業績・事業内容・有価証券報告書を徹底分析

グラフィコの概要

グラフィコの基本情報

はじめに株式会社グラフィコの基本情報を紹介します。 上場予定日は2020年9月24日、市場はJASDAQ、想定時価総額は33.9億円です。

会社名 株式会社グラフィコ
設立日 1997年11月7日
上場予定日 2020年9月24日(承認日:2020年8月19日)
市場 JASDAQスタンダード
証券コード 4930
業種 化学
決算期 6月
ホームページアドレス https://www.graphico.co.jp/
発行済株式総数 800,000 株(2020 年 8 月 19 日現在)
上場時発行済株式総数 880,000 株
※公募分を含む。
※新株予約権の権利行使により増加する可能性がある。
公募株数 80,000 株
想定価格 3,850円
想定時価総額 33.9億円 (※上場時発行済株式総数×想定価格で計算)
資本金 10,000 千円(2020年8月19日現在)
1単元の株式数 100株
監査人 EY 新日本有限責任監査法人
主幹事証券会社 SBI証券
引受幹事証券会社

大和証券
SMBC日興証券
いちよし証券
岩井コスモ証券
藍澤證券
東洋証券

グラフィコの沿革

グラフィコは、1994年に化粧品や健康食品の商品企画・販売促進・マーケティング等を行う企画会社として創業しました。

1996年11月に現在の株式会社グラフィコの前身である「有限会社スタジオグラフィコ」を設立し、2004年からは自社オリジナル商品の企画・販売を行い、メーカー事業をスタートします。
また、オキシクリーンの独占販売権を取得し、日本のドラッグストア、大型スーパー、ホームセンター、バラエティストアを中心に展開しています。

2017年には製薬会社であるみらいファーマ株式会社と合併を行いました。

1996年11月 有限会社スタジオグラフィコを設立
2000年9月 株式会社スタジオグラフィコに組織変更
2004年7月 オリジナル商品を開発、市場へ投入開始
2005年7月 株式会社トランスフォースと販売業務の移管に関する業務移管契約を締結
2008年7月 Church & Dwight Co., Inc.と「オキシクリーン」の内国企業において、唯一、日本オ リジナル商品の販売を含む独占販売権を取得
2013年6月 株式会社トランスフォースを完全子会社化
2013年11月 本社を東京都品川区へ移転
株式会社グラフィコへ社名変更
2014年5月 株式会社トランスフォースを清算
2014年6月 株式会社H&Dコーポレーションと「なかったコトに!」の韓国国内における独占販売契約を締結、韓国市場への本格参入開始
2014年9月 大阪オフィスの開設
2017年6月 みらいファーマ株式会社を完全子会社化
2017年7月 みらいファーマ株式会社を吸収合併
銀座オフィスの開設

グラフィコの事業内容

グラフィコは「モノ創りで、笑顔を繋ぐ。」を経営ビジョンとして、健康的で美しくありたいと願う女性や、変容する働き方やライフスタイルの中で頑張る人々をサポートするための商品を創出することをコンセプトとしたメーカーです。

グラフィコは、商品企画開発から、マーケティング、プロモーション、セールスまでを一貫して行い、商品の製造に関しては外部へ製造委託するモデル(OEM製造)でビジネスを展開しています。

取り扱い商品としては、健康食品、化粧品、日用雑貨、医薬品を中心に展開しており、累計販売数が100万個を超える商品を複数展開しています。

また、自社オリジナル商品のみならず、海外メーカーから「オキシクリーン」をはじめとした商品の独占販売権を取得し、正規輸入販売元として日本国内でマーケティング活動や販売を行っています。

グラフィコの商品の主要な販売チャネルはドラッグストア、大型スーパー、ホームセンター、バラエティスト、また自社で運営する通信販売などです。
なお、海外に自社商品を販売する場合は、各国の代理店を通じて販売を行っています。

グラフィコの事業セグメントは、健康食品、化粧品、日用雑貨、医薬品の企画や販売を行う単一セグメントですが、健康食品を中心とする「ヘルスケア」、化粧品を中心とする「ビューティケア」、日用雑貨の「ハウスホールド」、医療用医薬品と一般用医薬品の「医薬品」、「その他」と商品によってカテゴリーが区分されています。

以下の図は、グラフィコ事業系統を表した図です。

グラフィコの事業系統図

① 商品化から販売までの流れ

グラフィコは、製造、物流を外部へ委託し、商品の企画、開発、マーケティング、プロモーショ ン、セールスに経営資源を集中するビジネスモデルで事業運営を行っています。

「生活者が必要としている」「使用実感が高い」「ポジティブな気持ちになる」などのコンセプトをもとに、商品の企画開発を行い、「①調査→②企画→③開発→④宣伝→⑤販売」の5アクションをベースとした業務フローによって、複数のヒット商品を生み出しています。

② グラフィコが提供する主な商品

グラフィコの事業セグメントは、商品の企画や販売を行う単一セグメントですが、提供する商品の特性によってカテゴリーが分割されています。

主なカテゴリーは、健康食品を中心とする「ヘルスケア」、化粧品を中心とする「ビューティケア」、日用雑貨の「ハウスホールド」、医療用医薬品と一般用医薬品の「医薬品」、「その他」とされています。

 各カテゴリーで提供されている主な商品とその概要は、以下の通りです。

「ヘルスケア」カテゴリー

「ヘルスケア」カテゴリーは、主にダイエットを目的とした健康食品を提供するカテゴリーです。

商品名 商品概要
なかったコトに! 食事をする際に飲むことで、気にせず食事を楽しめるサプリメントシリーズです。
満腹30倍 水を含むと30倍以上に膨らむ種(タネ)バジルシード(シソ科メボウキ属の多 年草であるバジルの種)を用いたキャンディシリーズです。

 

「ビューティーケア」カテゴリー

「ビューティケア」カテゴリーでは、化粧品などを中心とした美容関連商品の取り扱いが行われています。

フットメジ 洗って足の角質や菌・ニオイをケアできる「足用角質クリアハーブ石けん」を はじめとするフットケアシリーズです。
優月美人 韓国の「よもぎ蒸し」をイメージして開発された、下着に貼って温めるタイプ の「よもぎ温座パット」をはじめとした温活サポートブランドです。
スキンピース 途上国の教育・産業支援を行う「FEEL PEACE プロジェクト」から生まれた商品であり、シアバターを使用して作った高保湿スキンケアシリーズです。

 

「ハウスホールド」カテゴリー

「ハウスホールド」カテゴリーでは、日用品を中心とした商品の取り扱いが行われており、このカテゴリーの代表的な商品である「オキシクリーン」は米国大手消費材メーカーであるChurch & Dwight Co., Inc.が世界展開するブランドです。
グラフフィコは、国内で唯一、「オキシクリーン」の独占販売権を取得して展開しております。

オキシクリーン 酸素の力を利用して衣類等の汚れ・シミを落とす酸素系漂白剤です。衣類だけでなくキッチンやお風呂など家中の汚れにも使用できます。

 

「医薬品」カテゴリー

「医薬品」カテゴリーでは、医療用医薬品(医師による処方箋が必要内薬品)と一般用医薬品(一般的に市販薬と呼ばれる処方箋が不要な医薬品)が展開されています。

消毒用エタノール「TX」 皮膚や器具などの消毒に使える高濃度の殺菌・消毒用エタノール。
ビタミンC2000 しみ、そばかす、日やけ・かぶれによる色素沈着の緩和や体力低下時などのビ タミンC補給を目的とした商品です。
鎮痛消炎ミニ温膏 「香り」「形状」「色柄」「貼り心地」にこだわった温感パッチ。肩こり・腰 痛に効く医薬品です。

以下の画像の商品は、グラフィコで展開されている商品のうち、累計販売数が100万個を超える商品の一部です。

ミリオンセラー グラフィコ

 

③ カテゴリー別の売上構成比

以下の円グラフは、2019年6月期におけるグラフィコの売上構成比を表した図です。
売上の半数近くは独占販売権を所有する「オキシクリーン」を展開する「ハウスホールド」カテゴリーの売上によって占められています。

売上構成比

 

 

有価証券報告書情報

経営指標(過去2期分)

23期の業績は以下の通りです。

  • 売上高:33.8億円(前年比+20.3%)
  • 経常利益:2.1億円(前年比+36.5%)
  • 当期純利益:1.4億円(前年比+524.5%)
第22期 第23期
決算年月 2018年6月 2019年6月
売上高(千円) 2,807,162 3,377,742
経常利益(千円) 150,757 205,750
当期純利益(千円) 23,086 144,168
純資産額(千円) 997,079 1,141,248
総資産額(千円) 1,552,099 1,581,644
自己資本比率 64.2% 72.2%
営業キャッシュフロー(千円) △505,752 223,561
投資キャッシュフロー(千円) △15,009 △1,888
財務キャッシュフロー(千円) 250,000 △250,000
現金・現金同等物の期末残高(千円) 255,530 227,175
従業員数 46 51

経営指標(過去5期分)

5期の業績を見ると、売上高は4年で2倍近く増加しています。
一方で、利益に関しては4年前と比較した場合、経常利益が20%程度の増加、当期純利益は7%程度減少していることがわかります。しかし、第20期から22期までに断続的に続いた利益水準の低下からは回復しているようです。

また、グラフィコは2017年7月に医薬品、化粧品の製造販売を運営するみらいファーマ株式会社と合併しました。
この合併の目的は、両社の販売ルートを活かすことで、医薬品部門の運営を拡大することであるとされています。
以下URLは、この合併に関する詳細について執筆された記事のURLです。

2020年7月のみらいファーマとの合併に関する記事

 

第19期 第20期 第21期 第22期 第23期
決算年月 2015年6月 2016年6月 2017年6月 2018年6月 2019年6月
売上高(千円) 1,790,463 1,939,287 2,030,025 2,807,162 3,377,742
経常利益(千円) 171,114 176,763 130,413 150,757 205,750
当期純利益(千円) 153,911 114,826 93,519 23,086 144,168
資本金(千円) 10,000 10,000 10,000 10,000 10,000
発行済株式総数 40,000 800,000 800,000 800,000 800,000
純資産額(千円) 765,646 880,473 973,992 997,079 1,141,248
総資産額(千円) 1,047,796 1,080,190 1,239,021 1,552,099 1,581,644
自己資本比率(%) 73.1 81.5 78.6 64.2 72.2
従業員数(人) 41 43 37 46 51

株主構成

上位10位までの株主は、以下の通りです。

株主 所有株式数 比率 ロックアップ
長谷川純代 550,900 62.67 180日間
嶋津貴和 220,000 25.03 180日間
村松太郎 20,000 2.27 180日間
水谷直人 13,760 1.57 180日間
甲正彦 9,800 1.11 180日間
遠藤幸子 8,540 0.97 180日間
秦俊二 6,600 0.75 180日間
若松里子 6,600 0.75 継続保有
高鳥忠明 4,900 0.56 継続保有
グラフィコ従業員持株会
理事長 江端誠
3,600 0.41

新規上場(IPO)の募集・売出し情報

公募・売出し・調達額情報

想定価格は3,850円、吸収金額(調達額)は12.4億円と予想されています。

仮条件 未発表
公募・売出価格 未発表
想定価格 3,850円
初値
公募株数 80,000 株
売出株数 200,000 株
オーバーアロットメントによる売出し株数 42,000 株
吸収金額(調達額) 12.4億円 (※オーバーアロットメントを含む株数×想定価格で計算)