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【新規上場企業分析】ブランディングテクノロジーのIPO・時価総額・業績・事業内容・有価証券報告書を徹底分析

ブランディングテクノロジーの概要

ブランディングテクノロジーの基本情報

はじめにブランディングテクノロジー株式会社の基本情報を紹介します。
上場日は2019年6月21日、市場はマザーズ、想定時価総額は24.8、上場時の時価総額は77.7でした。

会社名 ブランディングテクノロジー株式会社
設立日 2001年8月16日
上場日 2019年6月21日(承認日:2019年5月17日)
市場 マザーズ
証券コード 7067
業種 サービス業
決算期 3月
ホームページアドレス https://www.branding-t.co.jp/
発行済株式総数 1,538,600 株(2019 年 5 月 17 日現在)
上場時発行済株式総数 1,609,400 株
※公募分(新株式発行)を含む。
公募株数 126,200 株
想定価格 1,540円
想定時価総額 24.8億円 (※上場時発行済株式総数×想定価格で計算)
初値 4,825円
上場時時価総額 77.7億円(※上場時発行済株式総数×初値で計算)
時価総額 26.6億円 (2020年10月30日現在)
資本金 99,500 千円(2019 年 5 月 17 日現在)
1単元の株式数 100 株
監査人 有限責任 あずさ監査法人
主幹事証券会社 SBI証券
引受幹事証券会社 大和証券
楽天証券
岩井コスモ証券
藍澤證券
極東証券
東洋証券
むさし証券
エース証券
丸三証券
香川証券
おきぎん証券

ブランディングテクノロジーの沿革

ブランディングテクノロジーは、2001年に東京都において有限会社フリーセルとして設立されました。
その後、商号の変更や、インターネット領域における事業拡大を進め、2019年6月に東証マザーズに上場しています。

2001年8月 歯科医院専門ポータルサイト「歯科タウンドットコム」の販売を目的として、東京都世田谷区において有限会社フリーセルを設立
2002年1月 株式会社フリーセルへ組織変更 
2002年10月 本社を東京都渋谷区道玄坂へ移転
2004年11月 本社を東京都渋谷区南平台町(現本店所在地)に移転
2006年3月 福岡県福岡市博多区に福岡営業所を新設
2006年4月 Webサイトの問題調査、原因分析、改善策の提示によるWebサイトの効率化のサービスを提供することを目的として、Webコンサルティング事業を開始
2006年9月 大阪府大阪市淀川区に大阪営業所を新設
2006年10月 グーグル合同会社の「グーグルアドワーズ」代理店に認定
2007年12月 ヤフー株式会社の「オーバーチュアオンライン」代理店に認定
2008年3月 愛知県名古屋市中村区に名古屋営業所を新設
2010年4月 インターネット広告の運用強化を目的として沖縄マーケティングセンターを開設
2012年3月 Webサイトの制作・保守・ソフトウエア開発の海外生産拠点として、ベトナムに子会社FREESALE VIETNAM CO.,LTD.(2019年2月にVieTry        CO.,LTD.に商号変更)を設立
2013年3月 ASEAN地域の活動拠点として、シンガポールに子会社FREESALE ASIA PTE. LTD.(2018年11月にBranding Technology Asia PTE.LTD.に商号変更)を設立
2013年4月 Webサイトの制作・保守・ソフトウエア開発の国内生産拠点として、沖縄マーケティングセンター事業を企業分割し、子会社株式会社アザナを設立
2013年5月 子会社FREESALE ASIA PTE. LTD.(現Branding Technology Asia PTE.LTD.)に子会社FREESALE VIETNAM CO.,LTD.(現VieTry CO.,LTD.)の全株式を譲渡
2016年3月 広島県広島市中区に広島営業所を新設
2018年11月 社名をブランディングテクノロジー株式会社に変更
2019年6月 東京証券取引所マザーズ市場に株式を上場

 

ブランディングテクノロジーの事業内容

ブランディングテクノロジーは、「共存共栄の精神で世の中に新たな価値と笑顔を創出します」という企業理念を掲げ、中堅・中小企業を主要な顧客として、インターネットを活用した販売促進や事業拡大の実現をサポートする事業を運営しています。
事業セグメントは「ブランド事業」、「デジタルマーケティング事業」、「オフショア関連事業」の3つに分割されており、主要な事業と事業系統は以下の図の通りです。

  1. ブランド事業
  2. デジタルマーケティング事業
  3. オフショア関連事業

ブランディングテクノロジーの事業系統図

 

 

① ブランド事業     

ブランド事業は、顧客の”ブランド”を明確にし、顧客が抱える収益拡大、人材育成など様々な課題を解決することを目的とした事業セグメントです。
具体的には、企業ブランドの価値向上を目的とした、メディア制作やコンテンツの制作運用支援をサービスとして提供するモデルでの運用が行われています。

ブランド事業で運営されている主要なサービスは以下の通りです。

  • オウンドメディア構築
    オウンドメディアとは、企業が自社で所有し、消費者に向けて発信する媒体のことです。
    ブランド事業では、顧客の持つ企業バリューをWebサイト、ランディングページ、バナー、パンフレットなどのオウンドメディア通じて発信することで、顧客のビジネスに貢献するメディア制作の代行事業を運営しており、このセグメントにおける中心的なサービスとなっています。

  • 経営サポートサービス

    経営サポートサービスは、上記のオウンドメディア構築を行った顧客に対し、その成果を最大化するためのサービス運営を行う事業です。
    具体的には、アクセス解析レポートの提供、Webサイトの修正対応をはじめとして経営戦略、事業戦
    略、ブランド戦略、マーケティング戦略などの相談対応を通じて、中堅・中小企業の経営をサポートするサービスとなっています。

  • コンテンツ制作
    コンテンツ制作は、顧客企業が、ブログやメールマガジン、SNSを活用し、商品やサービスの魅力や特性を消費者に伝え、収益を拡大させるための記事コンテンツや動画コンテンツなどの企画・制作を請け負うサービスです。

なお、ブランド事業ではこの他にも比較サイトをはじめとした自社メディアの運営や、歯科医院経営改善をサポートする事業が運営されています。

② デジタルマーケティング事業

デジタルマーケティング事業は、主に中堅・中小企業に対して行うインターネット上の総合マーケティング支援を行う事業です。

この事業のターゲットは、専門特化したマーケティングの責任者いない企業や、十分な予算やリソースが不足しているために大手広告代理店に依頼することが難しい中堅・中小企業であり、
自社が独自に育成したマーケティング事業のスペシャリストである「フロント人材」がマーケティング戦略の立案から効果測定などを継続的に行うことで、中堅・中小企業の収益機会の拡大をサポートしています。

デジタルマーケティング事業における主なサービスは以下の通りです。

  • インターネット広告運用
    インターネット広告運用は、インターネット広告の代理販売や運用コンサルティングを提供するサービスです。
    ユーザーの検索結果に適合した広告を表示するサービスである「リスティング広告出稿コンサルティング」、SNSを通じて情報を拡散する広告手法である「SNS広告出稿コンサルティング」、Webサイト内で決められた広告枠を一定期間買い取り、テキストや画像、動画で特定の媒体に掲載する広告出稿サービスである「純広告出稿コンサルティング」など顧客の課題に応じた手法による広告運用が行われています。
  • 定期訪問コンサルティング
    定期訪問コンサルティングは、顧客のデジタルマーケティング戦略立案、マーケティングデータの分析・解析などを、担当コンサルタントが定期的に顧客企業への訪問を行い支援するサービスです。

  • SEOコンサルティング

    SEOとは、”Search Engine Optimization”の略称で、検索エンジン最適化を意味し、検索結果でWebサイトがより多く露出されるために行う一連の施策を指します。
    このサービスでは、掲載順位の変動要因を社内有資格者計測することで、状況分析や改善案を提案するサービスが提供されており、競合調査やソース解析、キーワード分析で得られた情報を活かし、より検索順位の高いWebサイトへと改善する業務が行われています。

③ オフショア関連事業

オフショア関連事業は、Webサイトの制作、運用・開発サービスを提供する事業セグメントです。

この事業は、海外へサイト制作を外注するオフショア体制、国内での開発を行うニアショア体制を強化し、使い分けることで企業のブランド事業やデジタルマーケティング事業を安価かつ効率的に提供することを主眼に置いたサービスとなっています。

また、この事業で培ったノウハウを利用することで、アジア圏に事業所を持つ日系企業や現地企業に対するオウンドメディアの構築や保守運用、デジタル領域における総合マーケティング支援が展開されています。

 

有価証券報告書情報

連結の経営指標(過去3期分)

第19期の経営指標の数値は以下の通りです。

  • 売上高:51.6億円(前年比+3.4%)
  • 経常利益:0.6億円(前年比△164.1%)
  • 当期純利益:0.4億円(前年比△126.1%)
第17期 第18期 第19期
決算年月 2018年3月 2019年3月 2020年3月
売上高(千円) 4,667,033 4,992,486 5,161,101
経常利益(千円) 113,745 152,035 57,572
当期純利益(千円) 76,926 95,540 42,257
純資産額(千円) 774,394 870,176 1,106,484
総資産額(千円) 1,673,273 1,639,702 1,845,593
自己資本比率 46.3% 53.1% 59.9%
営業キャッシュフロー(千円) 179,983 143,824 △81,177
投資キャッシュフロー(千円) △38,175 130,436 22,260
財務キャッシュフロー(千円) △193,662 △106,195 153,216
現金・現金同等物の期末残高(千円) 646,050 814,663 908,967
従業員数 260人 244人 252人

 

単体の経営指標(過去5期分)

過去5期の業績を見ると、売上高は1.3倍に増加しています。
一方、利益に関しては、第17期、18期までは断続的に増加を続けていましたが、上場後、第19期は大幅に減収減益となりました。

また、ブランディングテクノロジーは、2018年3月2日付で普通株式1株につき200株の割合で株式分割を実施しています。

第15期 第16期 第17期 第18期 第19期
決算年月 2016年3月 2017年3月 2018年3月 2019年3月 2020年3月
売上高(千円) 3,859,552 4,092,917 4,536,949 4,857,440 5,031,568
経常利益(千円) 17,702 27,804 93,914 139,441 44,187
当期純利益(千円) 7,297 17,303 59,658 86,050 34,474
資本金(千円) 99,500 99,500 99,500 99,500 157,487
発行済株式総数 7,390 7,390 1,538,600 1,538,600 1,615,000
純資産額(千円) 711,148 709,428 762,100 848,102 1,076,743
総資産額(千円) 1,765,563 1,627,447 1,620,350 1,567,704 1,770,603
自己資本比率 40.3% 43.6% 47.0% 54.1% 60.8%
従業員数 201人 188人 191人 182人 181人

 

セグメント別業績

第19期のセグメント別経営成績は表の通りです。
売上構成比は以下の通りで、ブランド事業とデジタルマーケティング事業がメイン事業となっています。

  • ブランド事業:28.4%
  • デジタルマーケティング事業:68.9%
  • オフショア関連事業:2.7%
指標 全体 ブランド事業 デジタル
マーケティング
事業
オフショア
関連事業
売上高(千円) 5,161,101 1,470,312 3,557,594 133,194
売上高前年同期比 103.4% 97.3% 106.4% 95.8%

 

上場時の株主構成

上位10位までの株主は、以下の通りです。

株主 所有株式数 比率 ロックアップ
株式会社アズーロ 583,000 38.43% 180日間
木村 裕紀 360,300 23.75% 180日間
ジャフコ・スーパーV3共有投資事業有限責任組合 250,600 16.52% 90日間
100キャピタル1号投資事業有限責任組合 64,200 4.23%
株式会社ベクトル 64,200 4.23%
Net Capital Partners Limited 40,200 2.65%
ブランディングテクノロジー 従業員持株会 30,800 2.03% 180日間
X Capital有限責任事業組合 30,800 2.03% 90日間
株式会社エボラブルアジア 30,800 2.03% 90日間
小川 悟 14,400 0.95% 180日間

上場時(IPO)の募集・売出し情報

公募・売出し・調達額情報

公募価格は1,740円、吸収金額(調達額)は2.4億円とされています。 また初値は、4,825となりました。

仮条件 1,600円 ~ 1,740円
公募・売出価格 1,740円
想定価格 1,540円
初値 4,825円 (公募価格比+177.3%)
公募株数 126,200 株
売出株数 30,000 株
オーバーアロットメントによる売出し株数 0株
吸収金額(調達額) 2.4億円(※オーバーアロットメントを含む株数×公募価格で計算)

 


この記事の監修者

赤堀弁護士
赤堀 太紀 FAST法律事務所 代表弁護士

企業法務をはじめ、債務整理関連の案件、離婚・男女トラブルの案件、芸能関係の案件などを多数手がける。

この記事の筆者
浜北 和真株式会社PALS Marketing コンテンツディレクター

2017年から法律メディアに携わりはじめる。離婚や債務整理など、消費者向けのコンテンツ制作が得意。
監修したコラムはゆうに3000を超える。
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