目次
新日本製薬の概要
新日本製薬の基本情報
はじめに新日本製薬株式会社の基本情報を紹介します。
上場日は2019年6月27日、市場はマザーズ、想定時価総額は307.0億円、上場時の時価総額は347.5億円でした。
会社名 | 新日本製薬株式会社 |
---|---|
設立日 | 1992年3月11日 |
上場日 | 2019年6月27日(承認日:2019年5月23日) |
市場 | マザーズ |
証券コード | 4931 |
業種 | 化学 |
決算期 | 9月 |
ホームページアドレス | https://corporate.shinnihonseiyaku.co.jp/ |
発行済株式総数 | 20,581,300 株(2019 年 5 月 23 日現在) |
上場時発行済株式総数 | 20,881,300 株 ※公募分を含む。 |
公募株数 | 300,000 株 |
想定価格 | 1,470円 |
想定時価総額 | 307.0億円 (※上場時発行済株式総数×想定価格で計算) |
初値 | 1,664円 |
上場時時価総額 | 347.5億円(※上場時発行済株式総数×初値で計算) |
時価総額 | 611.6億円 (2020年10月20日現在) |
資本金 | 3,130,229 千円(2019 年 5 月 23 日現在) |
1単元の株式数 | 100 株 |
監査人 | 有限責任監査法人トーマツ |
主幹事証券会社 | みずほ証券 |
引受幹事証券会社 | SMBC日興証券 大和証券 SBI証券 マネックス証券 西日本シティTT証券 東海東京証券 いちよし証券 |
新日本製薬の沿革
新日本製薬株式会社は、1992年に福岡県において設立しました。
健康商品や基礎化粧品の通販を主要な事業として運営し、2019年6月に東証マザーズに上場しました。
1992年3月 | 福岡県大野城市東大利に生活用品の企画・販売会社として株式会社新日本リビング(現 当社)を設立(資本金10,000千円) |
1994年7月 | 健康食品の通信販売を開始 |
1996年6月 | 福岡県大野城市乙金東に本店を移転 |
2000年12月 | 基礎化粧品の通信販売を開始 |
2002年4月 | 株式会社新日本リビングが新日本製薬株式会社に商号変更 |
2003年3月 | 物流センターを福岡県福岡市博多区吉塚に開設 |
2003年4月 | 福岡県福岡市博多区吉塚に本店を移転 |
2005年5月 | 化粧品ブランド「RAffINE(ラフィネ)シリーズ」を発売 |
2006年5月 | 福岡県福岡市中央区赤坂に本店を移転 ラフィネ パーフェクトワンを発売 |
2006年10月 | 薬用植物の栽培研究拠点である「岩国本郷研究所」を開設(現 岩国研究所) |
2006年11月 | 医薬品の通信販売を開始 |
2010年3月 | 直営店舗1号店を福岡パルコに出店 |
2010年7月 | 東京都千代田区内幸町に東京営業所開設(現 東京オフィス) |
2012年4月 | 「RAffINE(ラフィネ)シリーズ」の卸売販売を開始 |
2013年10月 | 福岡県福岡市中央区大手門に本店を移転 |
2014年4月 | 化粧品ブランド名を「PERFECT ONE(パーフェクトワン)」へ変更 |
2016年4月 | 当社が株式会社新日本ホールディングス(注)を吸収合併 |
2016年12月 | 海外(台湾市場)で通信販売を開始 |
2018年9月 | 中国市場で越境ECを開始 |
2019年6月 | 東京証券取引所マザーズに上場 |
新日本製薬の事業内容
新日本製薬は「世界中の人々の健やかで心豊かな暮らしを創造します」というビジョンを掲げ、化粧品、健康食品、医薬品の商品開発、販売を行う企業です。
販売チャネルとしては、通信販売を主軸として事業が展開されており、電話やオンラインショップにおける生の声を業務に反映させることで、それらの情報を活かしながら、製品の開発や販売が行われています。
以下は、新日本製薬の事業系統を表した図です。
① 取り扱い製品
新日本製薬が取り扱う、主要製品は化粧品とヘルスケア関連の製品です。
なお、どちらの製品も製造を提携先企業へ委託する形での運営が行われています。
このように製造をアウトソースすることにより、新日本製薬は、商品開発、マーケティング、販売の分野へ経営資源を集中させることが可能です。
- 化粧品
化粧品分野では、2000年から基礎化粧品の通信販売を開始し、2006年5月にオールインワン化粧品「ラフィネ パーフェクトワン」の販売が開始されました。
その後、基礎化粧品のブランド名は「PERFECT ONE」としてリブランディングされ、オールインワン美容液ジェル、化粧水、クレンジング・洗顔などに利用される商品として利用されています。特に、主力商品であるパーフェクトワン オールインワン美容液ジェルシリーズは、化粧水・乳液・クリーム・美容液・パック・化粧下地の6役を1品で果たす製品であることを特徴とした製品です。
- ヘルスケア
ヘルスケア分野では、栄養バランス・生活習慣を整えて、ユーザーの健康的な毎日をサポートすることを目的とした健康食品や医薬品が展開されています。
健康食品として展開されている主なブランドは、野菜不足が気になるユーザーを対象とした青汁である「朝イチスッキリ!青汁サラダプラス」、ひざ関節の曲げ伸ばしや柔軟性をサポートする機能性表示食品である「ロコアタックEX」、ダイエット時の栄養補給をサポートする「カルニチンクィーン」などの商品です。
また、医薬品では、からだの内側から肌を整えて、イボ・肌あれに有効なヨクイニンから成分を抽出し、飲みやすい錠剤にした「新日本製薬の生薬 ヨクイニンエキス錠SH」が主力商品として展開されています。
② 販売チャネル
新日本製薬では、「通信販売」、 「直営店舗販売・卸売販売」、「海外販売」の3つの経路で商品が販売されています。
なお、販売チャネルとしては「通信販売」が主軸となっており、各販売チャネルの詳細は以下の通りです。
- 通信販売
通信販売部門では、スキンケア、ベースメイク、ヘアケア等の化粧品、健康食品、医薬品が国内の顧客を対象に販売されています。
業務フローは、テレビや新聞、雑誌などのメディアへ出稿している広告などからの反響に対し、コールセンターのコミュニケーターが注文を受け、顧客対応を行う流れとなります。
また、コールセンターを通じた通販だけでなく、オンラインショップでの販売も併せて運営されています。 - 直営店舗販売・卸売販売
直営店舗販売・卸売販売は、化粧品や健康食品を百貨店やショッピングセンターへ出店している直営店舗を利用した対面販売や、総合スーパーやバラエティショップ、販売代理店への卸売販売によって顧客へ販売する手法です。また、直営店舗においては、専門のビューティーアドバイザーが専用のアプリケーションを使用して、肌診断やカウンセリングを実施し、顧客の悩みに合わせた商品の提案を行います。
- 海外販売
新日本製薬は、2016年に台湾市場において海外を対象とした通信販売を開始しました。
その後、香港市場で店舗販売、中国市場で越境EC、タイ市場やシンガポール市場で店舗販売を展開されています。
なお、海外販売は、海外代理店を通じて、店舗もしくはECを利用して販売が行われます。
有価証券報告書情報
経営指標(過去2期分)
第31期の経営指標の数値は以下の通りです。
- 売上高:0.3億円(前年比+7.6%)
- 経常利益:0.03億円(前年比+13.2%)
- 当期純利益:0.02億円(前年比+4.2%)
期 | 第29期 | 第30期 | 第31期 |
決算年月 | 2017年9月 | 2018年9月 | 2019年9月 |
売上高(千円) | 28,372 | 31,210 | 33,570 |
経常利益(千円) | 2,275 | 2,499 | 2,828 |
当期純利益(千円) | 1,477 | 1,751 | 1,824 |
純資産額(千円) | 2,685 | 4,191 | 12,758 |
総資産額(千円) | 8,560 | 9,491 | 18,575 |
自己資本比率 | 30.7% | 43.6% | 68.7% |
営業キャッシュフロー(千円) | 2,372 | 1,415 | 1,992 |
投資キャッシュフロー(千円) | △280 | △420 | △943 |
財務キャッシュフロー(千円) | △1,546 | △419 | 6,567 |
現金・現金同等物の期末残高(千円) | 2,377 | 2,954 | 10,576 |
従業員数 | 346人 | 361人 | 354人 |
経営指標(過去5期分)
過去5期の業績を見ると、売上高は、第27期と比較して約1.4倍に増加しており、右肩上がりに推移しています。
また、利益に関しても右肩上がりでの推移を継続しており、過去5期で赤字計上されたタームはありません。
新日本製薬は、第28期に決算期変更を行ったため、第28期に関しては、2016年4月1日から平成28年9月30日までの6ヶ月間の経営指標が掲載されています。
なお新日本製薬は、2017年9月1日付で普通株式1株につき250株の株式分割、2019年3月1日付で普通株式1株につき10 株の株式分割を実施しました。
期 | 第27期 | 第28期 | 第29期 | 第30期 | 第31期 |
決算年月 | 2016年3月 | 2016年9月 | 2017年9月 | 2018年9月 | 2019年9月 |
売上高(千円) | 23,697 | 12,465 | 28,372 | 31,210 | 33,570 |
経常利益(千円) | 1,663 | 839 | 2,275 | 2,499 | 2,828 |
当期純利益(千円) | 1,082 | 715 | 1,477 | 1,751 | 1,824 |
資本金(千円) | 200 | 200 | 220 | 250 | 3,826 |
発行済株式総数 | 4,000 | 4,000 | 1,003,630 | 1,009,630 | 21,611,300 |
純資産額(千円) | 1,635 | 2,583 | 2,685 | 4,191 | 12,758 |
総資産額(千円) | 6,288 | 7,379 | 8,560 | 9,491 | 18,575 |
自己資本比率 | 25.1% | 34.2% | 30.7% | 43.6% | 68.7% |
従業員数 | 291人 | 326人 | 346人 | 361人 | 354人 |
上場時の株主構成
上位10位までの株主は、以下の通りです。
株主 | 所有株式数 | 比率 | ロックアップ |
株式会社ラプリス | 5,790,000 | 28.11% | 90日間 |
山田 英二郎 | 5,750,000 | 27.92% | 90日間 |
山田 恵美 | 4,000,000 | 19.42% | 90日間 |
公益財団法人新日本先進医療研究財団 | 2,250,000 | 10.92% | 90日間 |
後藤 孝洋 | 1,825,000 | 8.86% | 90日間 |
八重樫 宏志 | 490,000 | 2.38% | 90日間 |
新日本製薬社員持株会 | 96,300 | 0.47% | – |
福原 光佳 | 85,000 | 0.41% | 90日間 |
松下 大樹 | 45,000 | 0.22% | – |
和田 一廣 | 42,500 | 0.21% | – |
上場時(IPO)の募集・売出し情報
公募・売出し・調達額情報
公募価格は1,470円、吸収金額(調達額)は82.3億円とされています。 また初値は、1,664円となりました。
仮条件 | 1,350円 ~ 1,470円 |
---|---|
公募・売出価格 | 1,470円 |
想定価格 | 1,470円 |
初値 | 1,664円 (公募価格比+13.2%) |
公募株数 | 300,000 株 |
売出株数 | 4,570,000 株 |
オーバーアロットメントによる売出し株数 | 730,000 株 |
吸収金額(調達額) | 82.3億円(※オーバーアロットメントを含む株数×公募価格で計算) |