目次
インティメート・マージャーの概要
インティメート・マージャーの基本情報
はじめに株式会社インティメート・マージャーの基本情報を紹介します。上場日は2019年10月24日、市場はマザーズ、想定時価総額は61.7億円、上場時の時価総額は106.4億円でした。
会社名 | 株式会社インティメート・マージャー |
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設立日 | 2013年6月24日 |
上場日 | 2019年10月24日(承認日:2019年9月17日) |
市場 | マザーズ |
証券コード | 7072 |
業種 | サービス業 |
決算期 | 9月 |
ホームページアドレス | https://corp.intimatemerger.com/ |
発行済株式総数 | 2,400,000 株(2019 年 9 月 17 日現在) |
上場時発行済株式総数 | 2,660,000 株 ※公募分を含む。 ※新株予約権の権利行使により増加する可能性がある |
公募株数 | 260,000 株 |
想定価格 | 2,320円 |
想定時価総額 | 61.7億円 (※上場時発行済株式総数×想定価格で計算) |
初値 | 4,000円 |
上場時時価総額 | 106.4億円(※上場時発行済株式総数×初値で計算) |
時価総額 | 75.7億(2020年9月28日現在) |
資本金 | 150,000 千円(2019 年 9 月 17 日現在) |
1単元の株式数 | 100株 |
監査人 | 有限責任 あずさ監査法人 |
主幹事証券会社 | みずほ証券 |
引受幹事証券会社 | SMBC日興証券 SBI証券 マネックス証券 いちよし証券 岩井コスモ証券 岡三証券 香川証券 極東証券 |
インティメート・マージャーの沿革
株式会社インティメート・マージャーは、2013年に株式会社フリークアウトと株式会社Preferred Infrastructureの合弁によって設立されました。
DMPを利用した企業のマーケティング支援を行う事業を展開し、2019年10月に東証マザーズへ上場しました。
2013年6月 | 株式会社フリークアウト(現「株式会社フリークアウト・ホールディングス」以下同様)と株式会社Preferred Infrastructureの合弁にて株式会社インティメート・マージャーを設立。 |
2014年1月 | 株式会社フリークアウト及び株式会社Preferred Infrastructureに対する第三者割当増資を実施。 |
2015年10月 | 株式会社フリークアウトが株式会社Preferred Infrastructureより当社株式の50%を取得し、株式会社フリークアウトの連結子会社となる。 |
2016年7月 | 株式会社電通及びYJ2号投資事業組合に対する第三者割当増資を実施。 |
2016年8月 | 株式会社電通と業務提携契約を締結。同社のパブリックDMP「dPubl i c」サービスへの技術提供を開始。 |
2018年7月 | 企業リスト生成サービス「Sel ect DMP」の提供を開始。 |
2019年1月 | 成果報酬型ディスプレイ広告運用サービス「Perf ormance DMP」の提供を開始。 |
2019年10月 | 東京証券マザーズに上場。 |
インティメート・マージャーの事業内容
インティメート・マージャーは、「世の中のさまざまな領域において、データを使った効率化をすること」をミッションとして掲げ、データマネジメントプラットフォーム(DMP)を軸とした事業運営を中核に展開する企業です。
DMPとは、インターネット上に蓄積された様々な情報データを管理するためのプラットフォームであり、インターネット上のオーディエンスデータ(閲覧履歴などブラウザが保有する情報全般)を保管するシステムであり、インティメート ・マージャーはIM-DMPという自社のDMPを保有しています。
DMP内のデータを分析することで、企業は広告効果が高いと見込まれる消費者を抽出、ターゲティングなどを行いより広告効果の高いマーケティング戦略を策定することが可能です。
インティメート・マージャーは、DMPの専門会社として、IM-DMP内のデータの統合・分析を行い、クライアント企業のマーケティング活動をサポートする「データ活用コンサルティングサービス」と、マーケティング以外の分野における効率的な意思決定をサポートする「非マーケティング領域でのデータ活用サービス」2軸で事業運営を行っています。
以下は、インティメート・マージャーの主要なサービスと事業系統を表した図です。
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データ活用コンサルティングサービス
- 非マーケティング領域でのデータ活用サービス
① データ活用コンサルティングサービス
「データ活用コンサルティングサービス」は、IM-DMPをデジタルマーケティングに活用することで、リターゲティング(過去に広告主Webサイトを訪れたことのあるユーザーに対して再度広告を表示させる手法)の効率化や、今までアプローチできていなかった新規顧客向けのターゲティング行うサービスです。
インティメート・マージャーでは、来訪者の属性分析を行った後、クライアント企業のサービスや商品にマッチしないユーザーを特定し無駄な広告配信費用を削減する「フィルタリング」や、広告効果の高いユーザー群へ効率的な広告配信を実現する「ターゲティング」を行い、データ活用コンサルティングサービスを提供しています。
また、これらの手法を用いて提供される主なサービスは以下の通りです。
- オフラインマーケティングサービス
「オフラインマーケティングサービス」は、IM-DMPをオフラインマーケティングに活用することで、オフライン施策に、インターネット上のリアルタイムな行動データや対象ユーザーの様々な属性情報を利用することを可能にするサービスです。
一般的に、オフライン施策においては、ターゲット選定の前提となるユーザー情報がリアルタイム情報ではないことが多く、情報が古い、あるいは粒度が粗い等の課題があります。
このサービスでは、IM-DMPを活用することで、インターネット上で取得できるデータを用いたリアルタイムのユーザーニーズを把握し、一定期間内に特定の商品に興味を示したユーザーを対象に、新聞の折り込みチラシやポスティングなど、効率的なオフラインマーケティング施策につなげるサポートを行っています。 - ブランディング広告効果測定サービス
「ブランディング広告効果測定サービス」は、IM-DMPをインターネットリサーチ会社のアンケートと組み合わせることで、ブランディング広告に応用するサービスです。
このサービスを利用することで、クリックやコンバージョンといったインターネット上の行動計測できる指標だけでなく、商品の認知率や購買意欲など、従来は計測できなかった指標が計測可能になり、ブランディング広告の効果を再評価することが可能となります。
② 非マーケティング領域でのデータ活用サービス
インティメート・マージャーでは、クライアント企業がIM-DMPを用いてマーケティング以外の分野において効率的な意思決定を支援する取り組みを進めるサービスを「非マーケティング領域でのデータ活用サービス」として展開されています。
この領域における代表的なサービスは以下の通りです。
- 企業リスト生成サービス「Sel ect DMP」
「Sel ect DMP」は、IM-DMPに保有しているデータを用いて、法人営業におけるクライアント企業の商品購入ニーズの高いキーワードを持つ企業群を抽出し、リアルタイムで購入ニーズの高い企業リストを提供するサービスです。
これによりクライアント企業は、自社商品に興味がある顧客を効率的に見つけ出し、的確なタイミングでアプローチすることが可能となります。
また、クライアント企業の競合商品のキーワードを持つ企業群を抽出することで、自社商品の解約防止にも役立てることができます。 - 成果報酬型ディスプレイ広告運用サービス「Perf ormance DMP」
「Perf ormance DMP」は、DMPのフィルタリング技術を用いて、クライアント企業の商品に関するディスプレイ広告(バナー広告や動画広告)を広告効果が高いと推定されるユーザに配信することで、クリックや購買行動などの成果獲得を行うサービスです。
クリックや購買など、設定した成果指標の獲得件数に応じて課金されるサービスであるため、顧客獲得単価改善施策の一つとして活用されます。
有価証券報告書情報
連結の経営指標(過去3期分)
第7期の業績は以下の通りです。
- 売上高:21.9億円(前年比+32.9%)
- 経常利益:1.4億円(前年比+69.7%)
- 当期純利益:1.0億円(前年比+131.7%)
期 | 第5期 | 第6期 | 第7期 |
決算年月 | 2017年9月 | 2018年9月 | 2019年9月 |
売上高(千円) | 1,366,933 | 1,646,751 | 2,188,313 |
経常利益(千円) | 141,154 | 84,244 | 142,967 |
当期純利益(千円) | 96,377 | 41,610 | 96,422 |
純資産額(千円) | 487,646 | 529,257 | 625,680 |
総資産額(千円) | 727,404 | 822,860 | 968,491 |
自己資本比率 | 67.0% | 64.3% | 64.6% |
営業キャッシュフロー(千円) | 37,779 | △ 61,710 | 241,911 |
投資キャッシュフロー(千円) | △ 54,286 | 7,304 | △ 3,366 |
財務キャッシュフロー(千円) | – | – | △ 2,000 |
現金・現金同等物の期末残高(千円) | 402,708 | 348,303 | 584,847 |
従業員数 | 29人 | 37人 | 42人 |
経営指標(過去5期分)
創業以来、過去4期の業績を見ると、売上、利益とも右肩上がりで推移していることがわかります。
過去5期は、どのタームも黒字で計上されており、売上は4年間で約6.5倍に成長、利益に関しては経常益が3.3倍、純利益が2.5倍の成長となっています。
なお、インティメート・マージャーは、2019年6月14日付で普通株式1株につき50株の割合で 株式分割を実施しました。
期 | 第3期 | 第4期 | 第5期 | 第6期 | 第7期 |
決算年月 | 2015年9月 | 2016年9月 | 2017年9月 | 2018年9月 | 2019年9月 |
売上高(千円) | 333,762 | 754,909 | 1,366,933 | 1,646,751 | 2,188,313 |
経常利益(千円) | 43,306 | 76,320 | 141,154 | 84,244 | 142,967 |
当期純利益(千円) | 38,090 | 49,101 | 96,377 | 41,610 | 96,422 |
資本金(千円) | 20,000 | 150,000 | 150,000 | 150,000 | 150,000 |
発行済株式総数 | 40,000 | 40,000 | 40,000 | 40,000 | 2,400,000 |
純資産額(千円) | 82,167 | 391,269 | 487,646 | 529,257 | 625,680 |
総資産額(千円) | 182,994 | 565,433 | 727,404 | 822,860 | 968,491 |
自己資本比率 | 44.9% | 69. 2% | 67.0% | 64.3% | 64.6% |
従業員数 | 8人 | 18人 | 29人 | 37人 | 42人 |
上場時の株主構成
上位10位までの株主は、以下の通りです。
株主 | 所有株式数 | 比率 | ロックアップ |
株式会社フリークアウト・ホールディングス | 1,692,700 | 55.26% | 90日間 |
簗島 亮次 | 540,500 | 17.64% | 90日間 |
株式会社電通 | 300,000 | 9.79% | 90日間 |
MICイノベーション4号投資事業有限責任組合 | 128,550 | 4.20% | 90日間 |
YJ2号投資事業組合 | 100,000 | 3.26% | 90日間 |
久田 康平 | 63,950 | 2.09% | 90日間 |
株式会社新生銀行 | 50,000 | 1.63% | – |
アイビス新成長投資事業組合第5号 | 42,900 | 1.40% | 90日間 |
SMBCベンチャーキャピタル4号投資事業有限責任組合 | 42,900 | 1.40% | 90日間 |
みずほ成長支援第3号投資事業有限責任組合 | 42,850 | 1.40% | 90日間 |
上場時(IPO)の募集・売出し情報
公募・売出し・調達額情報
公募価格は1,900円、吸収金額(調達額)は6.9億円とされています。 また初値は、4,000円となりました。
仮条件 | 1,700円 ~ 1,900円 |
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公募・売出価格 | 1,900円 |
想定価格 | 2,320円 |
初値 | 4,000円 (公募価格比+110.5%) |
公募株数 | 260,000 株 |
売出株数 | 39,000 株 |
オーバーアロットメントによる売出し株数 | 0 株 |
吸収金額(調達額) | 6.9億円(※オーバーアロットメントを含む株数×公募価格で計算) |