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【新規上場企業分析】AHCグループのIPO・時価総額・業績・事業内容・有価証券報告書を徹底分析

AHCグループの概要

AHCグループの基本情報

はじめに、AHCグループ株式会社の基本情報を紹介します。 上場日は2020年2月25日、市場はマザーズ、想定時価総額は41.0上場時の時価総額は73.1億円でした。

会社名 AHCグループ株式会社
設立日 2010年1月5日
上場日 2020年2月25日(承認日:2020年1月20日)
市場 マザーズ
証券コード 7083
業種 サービス業
決算期 11月
ホームページアドレス https://ahc.co.jp/
発行済株式総数 1,600,000 株(2020 年 1 月 20 日現在)
上場時発行済株式総数 2,060,000 株
※公募分を含む。
公募株数 460,000株
想定価格 1,990円
想定時価総額 41.0億円 (※上場時発行済株式総数×想定価格で計算)
初値 3,550円
上場時時価総額 73.1億円(※上場時発行済株式総数×初値で計算)
時価総額 31.0億円 (2020年9月4日現在)
資本金 8,000 千円(2020 年 1 月 20 日現在)
1単元の株式数 100株
監査人 EY 新日本有限責任監査法人
主幹事証券会社 みずほ証券
引受幹事証券会社

SMBC日興証券
SBI証券
マネックス証券
いちよし証券
エース証券
岩井コスモ証券
ちばぎん証券
東洋証券

AHCグループの沿革

AHCグループ株式会社は、2010年に記帳代行等の業務受託等の運営を目的とした企業としてスタートしました。
現在は、グループ企業として複数の介護福祉施設や、飲食店を展開しています。

また、AHCグループは2020年2月に東証マザーズへ上場しています。

2010年1月 記帳代行等の業務受託等の運営を目的とした、AHCグループ株式会社(資本金 4百万円)を設立。
2010年3月 居酒屋向けのセントラルキッチン「串打ちセンター」を開設。
2010年3月 外食のライセンス事業を開始。
2011年4月 本社を東京都台東区から東京都千代田区に移転。
介護のライセンス事業を開始。
2012年12月 小規模デイサービス事業所「グリーンデイ」を開設。
2013年5月 宅地建物取引業法に基づく宅地建物取引業の運営を開始。
2014年6月 放課後等デイサービス事業所「テラス」を開設。
2014年8月 滋賀県において放課後等デイサービスの運営を目的として、SLカンパニー株式会社を設立。
2014年9月 埼玉県において放課後等デイサービスの運営を目的として、テラスワールド株式会社を設立。
2014年11月 福祉のライセンス事業を開始。
2015年2月 放課後等デイサービス事業所「アプリ」を開設。
2015年11月 放課後等デイサービス事業所「TODAY」を開設。
2016年4月 食料品の加工及び販売を目的として、センターネットワーク株式会社を設立。
2016年6月 串打ちセンターをセンターネットワーク株式会社へ事業譲渡。
2016年10月 就労移行支援事業所「TODAY」を開設。
2016年11月 「グリーンデイ小竹向原」・「グリーンデイ駒場」を介護ジャパン株式会社へ事業譲渡。
2016年12月 就労継続支援B型事業所「TODAY」を開設。
2017年3月 介護ジャパン株式会社を子会社化(100%)。
2017年4月 放課後等デイサービス事業所「テラス」を「アプリ」に名称統一。
2017年8月 子会社ガンバリズム株式会社を吸収合併。
2018年6月 放課後等デイサービス事業所「ハグクミ鴨居プラス」・「ハグクミ鴨居ルーム」・「ハグクミ 高津ハウス」をはぐくみカンパニー株式会社より事業譲受。
2018年10月 相談支援事業所「アプリ四日市芝田」を開設。
2018年12月 放課後等デイサービス事業所「Aプラス」を開設。
小規模デイサービス事業所「トリコロール」を開設。
2019年3月 共同生活援助(グループホーム)事業所「ビートル」を開設。
2019年4月 放課後等デイサービス事業所「ハグクミ」を「アプリ」に名称統一。
2019年8月 児童発達支援事業所「アプリキッズ」を開設。
2019年10月 とんかつ檍のカレー屋「いっぺこっぺ」を開店。
2020年2月 東証マザーズに上場。

AHCの事業内容

AHCグループは、「人を想う」という理念を掲げ、計5社の連結子会社とともに、主要な事業として3つの事業(福祉、介護、外食)を展開する企業です。

また、事業セグメントは上記の3事業に分割されており、主要なセグメントと事業系統を表した図は以下の通りです。

  • 「福祉事業」
  • 「介護事業」
  • 「外食事業」

 

AHC  事業系統

 

① 福祉事業 

AHCグループが展開する福祉事業は、放課後デイサービスや知的障害・発達障害を抱える未就学児・小学生・中学生・高校生を対象としたサービスです。


障害を持つ児童に対して、生活能力の向上のために必要な訓練や社会交流を促進するための「療育支援」が中心的なサービスとなっています。
具体的には、企業への就労を希望する障害や知的障害を持った方を対象とした「就労移行支援」や、障害のある方に対して共同生活を営む住居を提供する「グループホーム」などの運営がこの事業セグメントでは行われており、首都圏を中心に「アプリ」「TODAY」「Aプラス」「アプリキッズ」のブランド名で31事業所を展開しています。(2020年1月現在)

② 介護事業 

AHCグループが展開する介護事業は、介護が必要とされる認定を受けた方に対して行う、身体機能の維持・回復・改善を支援するデイサービス事業所の運営です。


介護事業の特徴は、利用者の「少しでも長く健康的に生きたい」という要望に応えるため様々なイベント、レクリエーションを実施している点です。また、事業所の設備の特色としては、個別に入浴できるリフト付き介護用ユニットバスが積極的に導入されています。


「グリーンデイ」「あいである」 「トリコロール」等のブランド名で33事業所が展開されています。(2020年1月現在)

② 外食事業 

AHCグループの外食事業では、主に居酒屋店舗の運営が行われています。

事業としての特徴は、高い顧客満足度を実現するために、月替りの創作料理の提供などが行われている点です。
また、動画マニュアル管理システムを活用して店員教育を行うことで、商品の品質と接客サービスの向上を目指しています。

主要な業態は居酒屋ですが、女性をターゲットとしたビストロ業態「TERIYAKI」やカツカレー専門店「とんかつ檍のカレー屋いっぺこっぺ」等、新規業態の開発も行うことで事業拡大を図っています。
2020年1月時点で、都内を中心に9店舗が運営されています。

有価証券報告書情報

連結の経営指標(過去3期分)

第10期の業績は以下の通りです。

  • 売上高:41.2億円(前年比+18.9%)
  • 経常利益:2.6億円(前年比+312.7%)
  • 当期純利益:1.8億円(前年比+162.8%)
第8期 第9期 第10期
決算年月 2017年11月 2018年11月 2019年11月 
売上高(千円) 3,048,204 3,464,256 4,120,134
経常利益(千円) 6,336 61,901 255,468
当期純利益(千円) △36,386 67,995 178,692
純資産額(千円) 23,304 91,236 269,929
総資産額(千円) 1,433,818 1,604,355 2,040,724
自己資本比率 1.6% 5.7% 13.2%
営業キャッシュフロー(千円) △37,421 69,899 269,644
投資キャッシュフロー(千円) △107,062 △135,472 △118,295
財務キャッシュフロー(千円) 281,160 7,103 158,711
現金・現金同等物の期末残高(千円) 416,184 357,713 667,774
従業員数 299人 314人 337人

 

単体の経営指標(過去5期分)

5期の業績を見ると、売上高は4年間で3.5倍ほど伸長していることがわかります。
また、利益に関しては、期によって波がある一方、第10期は経常利益、純利益ともに過去最高益を達成しています。

また、AHCグループは、2017年11月7日付で普通株式1株につき、1,000株の割合で株式分割を実施しています。

第6期 第7期 第8期 第9期 第10期
決算年月 2015年11月 2016年11月 2017年11月 2018年11月 2019年11月 
売上高(千円) 610,427 835,902 1,115,494 1,718,711 2,187,147
経常利益(千円) 38,283 46,655 △23,833 12,189 129,972
当期純利益(千円) 28,148 34,553 1,671 333 87,253
資本金(千円) 8,000 8,000 8,000 8,000 8,000
発行済株式総数 160 160 160,000 160,000 160,000
純資産額(千円) 50,708 85,803 124,345 124,614 211,867
総資産額(千円) 381,121 473,070 981,687 1,187,446 1,624,226
自己資本比率 13.3% 18.1% 12.7% 10.5% 13.0%
従業員数 35人 63人 138人 149人 178人

 

 

セグメント別業績

第10期のセグメント別売上実績は表の通りです。
売上構成比は以下の通りで、外食事業のみ若干売上構成比率が下がりますが、おおよそ均等に売上構成が分割されています。
また、どのセグメントも、前年比でプラスで経常しているため、全体の数値も2割ほどプラスの状態で期を終えています。

  • 福祉事業:39.3%
  • 介護事業:36.0%
  • 外食事業:24.7%
指標 全体 福祉事業 介護事業 外食事業
売上高(千円) 4,120,134 1,618,596 1,485,171 1,016,366
売上高前年同期比 +18.9% +27.2% +10.4% +20.0%
経常利益(千円) 255,468
当期純利益(千円) 178,692

上場時の株主構成

上位10位までの株主は、以下の通りです。

株主 所有株式数 比率 ロックアップ
荒木 喜貴 710,000 41.49% 180日間
YHC株式会社 600,000 35.07% 180日間
G2株式会社 60,000 3.51% 180日間
村光 伸介 60,000 3.51% 180日間
土山 茂太 52,000 3.04% 180日間
吉元 幸次郎 50,000 2.92% 180日間
荒木 喜嗣 32,500 1.90% 180日間
荒木 美幸 20,000 1.17% 180日間
土山 茂 8,000 0.47% 180日間
荒木 喜久 5,000 0.29% 180日間

新規上場(IPO)の募集・売出し情報

公募・売出し・調達額情報

想定価格は1,990円、吸収金額(調達額)は12.8と予想されています。
また初値は、3,550円となりました。

仮条件 2,000円 ~ 2,200円
公募・売出価格 2,200円
想定価格 1,990円
初値 3,550円 (公募価格比+61.4%)
公募株数 460,000 株
売出株数 100,000 株
オーバーアロットメントによる売出し株数 84,000 株
吸収金額(調達額) 12.8億円 (※オーバーアロットメントを含む株数×想定価格で計算)

この記事の監修者

赤堀弁護士
赤堀 太紀 FAST法律事務所 代表弁護士

企業法務をはじめ、債務整理関連の案件、離婚・男女トラブルの案件、芸能関係の案件などを多数手がける。

この記事の筆者
浜北 和真株式会社PALS Marketing コンテンツディレクター

2017年から法律メディアに携わりはじめる。離婚や債務整理など、消費者向けのコンテンツ制作が得意。
監修したコラムはゆうに3000を超える。
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