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【新規上場企業分析】カラダノートのIPO・時価総額・業績・事業内容・有価証券報告書を徹底分析

カラダノートの概要

カラダノートの基本情報

はじめに、株式会社カラダノートの基本情報を紹介します。
上場予定日は2020年10月27日、市場はマザーズ、想定時価総額は25.8です。

会社名 株式会社カラダノート
設立日 2008年12月24日
上場日 2020年10月27日(承認日:2020年9月23日)
市場 マザーズ
証券コード 4014
業種 情報・通信業
決算期 7月
ホームページアドレス https://corp.karadanote.jp/
発行済株式総数 4,996,000 株(2020 年 9 月 23 日現在)
上場時発行済株式総数 5,996,000 株 
※公募分を含む。
公募株数 1,000,000 株
想定価格 430円
想定時価総額 25.8億円 (※上場時発行済株式総数×想定価格で計算)
資本金 30,000 千円(2020 年 9 月 23 日現在)
1単元の株式数 100株
監査人 有限責任監査法人トーマツ
主幹事証券会社 みずほ証券
引受幹事証券会社


SBI証券
SMBC日興証券
マネックス証券
いちよし証券
岡三証券
東洋証券
楽天証券

カラダノートの沿革

カラダノートは、2008年に株式会社プラスアールとして創業しました。
創業初期から、ヘルスケア関連のサービスを提供する事業をメインに運営し、2017年には社名を株式会社カラダノートに変更しています。

2008年12月 健康支援を目的としたサービスを提供するため、東京都港区に株式会社プラスアールを設立
2010年3月 事業拡大のため、東京都港区赤坂へ移転
2010年8月 資本金を600万円に増資
2010年11月 事業拡大のため、東京都港区芝へ移転
2011年6月 事業拡大のため、東京都港区東麻布へ移転
2011年9月 第三者割当増資により資本金1,000万円に増資
2011年10月 第三者割当増資により資本金3,000万円に増資(資本準備金2,000万円)
2011年12月 プレママ向け情報提供アプリ「ママびより(旧妊娠なう)」の提供開始
2012年3月 服薬管理アプリ「お薬ノート」の提供開始
2013年2月 血圧管理アプリ「血圧ノート」の提供開始
2013年3月 健康知識共有サイト「カラダノート」の提供開始
事業拡大のため、東京都港区芝へ移転
2013年7月 陣痛間隔計測アプリ「陣痛きたかも」の提供開始
2014年7月 授乳記録アプリ「授乳ノート」の提供開始
2015年9月 離乳食管理アプリ「ステップ離乳食」の提供開始
2017年3月 事業拡大のため、東京都港区芝公園へ移転
2017年7月 株式会社カラダノートへ社名変更
2017年10月 ママ向け情報サイト「ママびより(旧カラダノートママ部)」の提供開始
2019年4月 内祝いECサイト「ママびより内祝い」を提供開始

カラダノートの事業内容

カラダノートは、「家族の健康を支え 笑顔をふやす」をビジョンとして掲げ、家族を軸とした様々な課題をマーケティングやテクノロジーによって解決することを目的としたファミリーデータプラットフォーム事業を展開する企業です。


主な事業内容は、自社コンテンツやキャンペーンを利用してユーザーの健康に関する情報を取得し、それらの情報を提携先企業へ提供する形での事業運営が行われています。


また、以下の図はカラダノートの事業系統を表した図です。

事業系統図

① 事業内容 

カラダノートでは、ユーザーに向けたサービスとして「自社コンテンツ」の提供と、「ファミリーデータベースの構築」を目的としたプレゼント企画運営の2軸で事業が展開されています。


ユーザー向けの2つの事業を通して、収集されたデータは顧客企業に向けて提供され、カラダノートの収益として計上されます。

自社コンテンツ

「自社コンテンツ」の事業領域では、主に妊娠・育児中のママをメインターゲットとしたメディア運営やアプリ提供が行われています。

プレママ向け情報提供コンテンツである「ママびより」、陣痛間隔計測ツールの「陣痛きたかも」、授乳の記録管理ツールである「授乳ノート」、離乳食管理ツールである「ステップ離乳食」、予防接種管理ツールの「ワクチンノート」がカラダノートが運営する主要アプリです。
このように、妊娠から出産後における妊娠育児層をトータルでサポートするかたちで事業運営を行うことでユーザー満足度の向上や認知率の拡大が図られています。

また、ママ向けのアプリ以外にも、中高年向けの健康をサポートするヘルスケアアプリとして「血圧ノート」、「お薬ノート」、 「通院ノート」などが運営されており、これらのアプリの累計ダウンロード数は230万件(2020年8月末時点)となっており、各分野でNo. 1となっています。

アプリダウンロード数

 

ファミリーデータベースの構築

「ファミリーデータベースの構築」は、主に妊娠育児層のママを対象とした、自社コンテンツや外部広告を通じて、子供との暮らしにあると嬉しいプレゼントがもらえるキャンペーンに誘導し、アンケートを通じてパーソナルデータ取得する事業領域です。

主なアンケート項目としては、子供の年齢、住所、氏名、世帯年収、妊娠育児層ママ向けサービスの検討状況となり、毎月4万件程度のパーソナルデータが取得され、カラダノートが所有するファミリーデータベースに登録されます。

また、プレゼントとして利用しているオリジナルグッズは自社でデザイン制作を実施しており、家族を迎える暮らしに役立つものが制作されています。

② 収益モデル 

カラダノートの収益モデルは、ユーザー向けのアンケートやアプリなどのサービスを通して集積させたファミリーデータベースの情報を提供するモデルで運営されています。

カラダノートが保有するパーソナルデータから、クライアント企業の希望する条件に合致するユーザーを抽出することでデータが提供され、顧客企業はこのようなデータを利用し、よりユーザーとの相性が高い商品やサービスを開発することで収益の増大を図ることができます。

また、顧客企業は、保険、食材宅配、幼児教育に関する商品やサービスを取り扱う企業となります。

有価証券報告書情報

経営指標(過去2期分)

第11期の連結の業績は以下の通りです。

  • 売上高:6.4億円(前年比+33.1%)
  • 経常利益:0.9億円(前年比+1.1%)
  • 当期純利益:0.6億円(前年比△1.6%)
第10期 第11期
決算年月 2018年7月 2019年7月
売上高(千円) 479,183 637,637
経常利益(千円) 89,930 90,900
当期純利益(千円) 64,254 63,252
純資産額(千円) 172,149 235,401
総資産額(千円) 234,436 307,406
自己資本比率 73.3% 76.6%
営業キャッシュフロー(千円) 26,539 62,519
投資キャッシュフロー(千円) △576 △11,863
財務キャッシュフロー(千円) △6,612 △11,550
現金・現金同等物の期末残高(千円) 136,483 175,588
従業員数 24人 27人

 

経営指標(過去5期分)

5期の業績を見ると、売上は8倍近くの増加を見せています。
また、利益に関しては、5期の間に経常益が16倍、純利益が12倍とそれぞれ増加していることがわかります。
また、第8期には一時的に赤字を計上していますが、第9期からはそれまでの経営指標と比較して大幅な増収増益となっており、この経営指標を見る上での大きな特徴であるといえます。

なお、カラダノートは、2018年11月1日付で株式1株につき20,000株の分割を実施しています。

第7期 第8期 第9期 第10期 第11期
決算年月 2015年7月 2016年7月 2017年7月 2018年7月 2019年7月
売上高(千円) 82,267 86,184 306,232 479,183 637,637
経常利益(千円) 5,602 △2,789 86,329 89,930 90,900
当期純利益(千円) 5,463 △2,882 60,409 64,254 63,252
資本金(千円) 30,000 30,000 30,000 30,000 30,000
発行済株式総数 250 250 250 250 5,000,000
純資産額(千円) 49,288 46,406 106,815 172,149 235,401
総資産額(千円) 90,629 80,130 192,818 234,436 307,406
自己資本比率 54.4% 57.9% 55.4% 73.3% 76.6%
従業員数 10人 13人 16人 24人 27人

 

株主構成

上位10位までの株主は、以下の通りです。

株主 所有株式数 比率 ロックアップ
佐藤 竜也 3,848,000 73.15% 180日間
穐田 誉輝 1,000,000 19.01%
田中 祐介 140,000 2.66% 90日間
平岡 晃 39,000 0.74% 180日間
長澤 香 24,000 0.46% 継続保有
嶋田 寛 21,300 0.40% 継続保有
矢動丸 祐子 21,200 0.40% 継続保有
松枝 愛子 18,700 0.36% 継続保有
山本 和正 17,500 0.33% 継続保有
田中 美絵 13,300 0.25% 継続保有

新規上場(IPO)の募集・売出し情報

公募・売出し・調達額情報

想定価格は430円、吸収金額(調達額)は7.4と予想されています。

仮条件 未発表
公募・売出価格 未発表
想定価格 430円
初値
公募株数 1,000,000 株
売出株数 499,000 株
オーバーアロットメントによる売出し株数 224,800 株
吸収金額(調達額) 7.4億円 (※オーバーアロットメントを含む株数×想定価格で計算)

この記事の監修者

赤堀弁護士
赤堀 太紀 FAST法律事務所 代表弁護士

企業法務をはじめ、債務整理関連の案件、離婚・男女トラブルの案件、芸能関係の案件などを多数手がける。

この記事の筆者
浜北 和真株式会社PALS Marketing コンテンツディレクター

2017年から法律メディアに携わりはじめる。離婚や債務整理など、消費者向けのコンテンツ制作が得意。
監修したコラムはゆうに3000を超える。
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