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【新規上場企業分析】BuySell Technologies(バイセルテクノロジーズ)のIPO・時価総額・業績・事業内容・有価証券報告書を徹底分析

BuySell Technologiesの概要

BuySell Technologies(バイセルテクノロジーズ)の基本情報

はじめに株式会社BuySell Technologies(バイセルテクノロジーズ)の基本情報を紹介します。上場日は2019年12月18日、市場はマザーズ、想定時価総額は118.6、上場時の時価総額は239.8でした。

会社名 株式会社 BuySell Technologies(ばいせるてくのろじーず)
設立日 2001年1月16日
上場日 2019年12月18日(承認日:2019年11月14日)
市場 マザーズ
証券コード 7685
業種 卸売業
決算期 12月
ホームページアドレス https://buysell-technologies.com
発行済株式総数 6,000,000 株(2019 年11月14日現在)
上場時発行済株式総数 6,445,000 株
※公募分を含む。
※新株予約権の権利行使により増加する可能性がある。
公募株数 445,000 株
想定価格 1,840円
想定時価総額 118.6億円 (※上場時発行済株式総数×想定価格で計算)
初値 3,720
上場時時価総額 239.8億円(※上場時発行済株式総数×初値で計算)
時価総額 298.9億円 (2020年9月14日現在)
資本金 40,000 千円(2019年11月14日現在)
1単元の株式数 100株
監査人 三優監査法人
主幹事証券会社 SBI証券
引受幹事証券会社


大和証券
みずほ証券
SMBC日興証券
岡三証券
東海東京証券
丸三証券
水戸証券
岩井コスモ証券
エース証券
藍澤証券
エイチ・エス証券
むさし証券

 

BuySell Technologiesの沿革

株式会社BuySell Technologiesは、2001年に東京都でアイ・マネジメント・ジャパン有限会社として創業しました。
創業初期から、リユース事業を運営し、全国で事業を展開しています。
また、BuySell Technologiesは、2019年12月に東証マザーズへ上場しました。

2001年1月 東京都中央区日本橋において、人材紹介事業を目的としてアイ・マネジメント・ジャパン有限会社を設立。
2001年5月 アイ・マネジメント・ジャパン有限会社を組織変更し、アイ・マネジメント・ジャパン株式会社を設立。
2015年2月 商号を「株式会社エース」へ変更。
2015年4月 事業譲受により、ネット型リユース事業の「スピード買取.jp」サービスを開始。
本社を東京都新宿区四谷に移設し、倉庫を東京都江戸川区に新設。
2016年11月 商号を「株式会社BuySell Technologies」へ変更。
2017年3月 事業拡大に伴い、倉庫を千葉県習志野市に移設。
M&Aプラットフォーム事業を開始。
事業拡大に伴い、埼玉センター及び横浜センターを開設。
2017年5月 事業拡大に伴い、大阪センター(現大阪第一センター)を開設。
2017年8月 ネット型リユース事業への経営資源集中によるさらなる成長を目的として、株式会社FUNDBOOKへM&A プラットフォーム事業を譲渡。
2017年9月 吉村英毅(現取締役会長)が実質的に出資するミダス第1号投資事業有限責任組合、ミダス第2号投資事業有限責任組合が当社株式を取得し、当社の筆頭株主になる。併せて、岩田匡平(現代表取締役社長兼CEO)が代表取締役に就任。
事業拡大に伴い、千葉センターを開設。
2017年11月 事業拡大に伴い、名古屋センターを開設。
2018年1月 事業拡大に伴い、西東京センターを開設。
2018年2月 事業拡大に伴い、大阪第二センターを開設。
2018年5月 事業拡大に伴い、福岡センターを開設。
2018年7月 ネット型リユース事業のサービス名「スピード買取.jp」を「バイセル」に名称変更。
リユース着物の販売を中心とする自社インターネット通販(EC)サイト「バイセルオンライン」をオープン。
2018年11月 車査定・買取アプリ「CAPPY」をリリース。
2019年7月 事業拡大に伴い、広島センターを開設。
2019年12月 東京証券取引所マザーズ市場へ新規上場。
2020年2月 ブランド品、時計、ジュエリー及びお酒などの販売を中心とする自社インターネット通販(EC)サイト「BUYSELL brandchée(バイセル ブランシェ)」をオープン。
2020年4月 株式会社バンクから「CASH」を事業譲渡。

BuySell Technologiesの事業内容

BuySell Technologiesは、「人を超え、時を超え、たいせつなものをつなぐ架け橋となる。」をミッションに定め、中古品の買取及び販売を行う「リユース事業」を運営する企業です。
出張訪問買取を中心にサービスが展開されており、買い取った商品は、主に古物市場や業者向けオークションによる法人販売を中心に販売されています。
また、一部の商品は、ヤフオク!や自社販売ルートによって一般消費者向けに販売が行われています。

以下は、BuySell Technologiesで運営されている主要なサービスと事業系統を表した図です。

バイセルの事業系統図

① 買取事業

BuySell Technologiesの買取事業では、買取サービス「バイセル」の運営がメイン事業として運営されています。


「バイセル」では、着物・切手などの高価格帯商材の査定・買取が行われており、出張買取を軸に宅配買取、持込買取の3つの方法によって商品の査定が行われています。
このサービスは、年間問合せ実績が2万件を超えるサービスであり、主要な顧客層は、50代以上のシニア層です。(2019年12月期)
また、買取事業のフローは、インターネット広告やテレビCM、ラジオ、新聞などからの反響による顧客からの問い合わせをコールセンターが受注し、出張買取を行うスタッフへ繋ぎ、スタッフが顧客の元を訪問して査定を行う業務フローとなっています。

② 販売事業

BuySell Technologiesの販売事業は、主に古物市場や業者向けオークションによる法人販売を中心に販売されており、売上構成の約90%は、このような法人向けに販売した商品からの収益です。
一方で、ヤフオク!や楽天市場などの販売ルート、また、自社ECや直販によって個人消費者への販売も行われています。
以下は、BuySell Technologiesが自社の販売事業で運営する主要なサービスです。

  • バイセルオンライン
    バイセルオンラインは、着物を専門に提供するBuySell Technologiesの自社ECサービスです。
    帯・和装小物なども含めて常時約20,000点以上の商品がサイト上で出品されています。

  • バイセルブランシェ
    バイセルブランシェ(BUYSELL brandchée)は、ルイヴィトン、エルメスのようなハイブランドを中心としたバッグ・財布・時計や高級洋酒などのリユース品を販売する自社ECサイトです。
    「あのブランドに手が届く場所」をテーマに高価な商品を手頃な価格で消費者へ提供できることをサービスのコアバリューとしています。

    バイセルブランドコレクション 画像

  • 催事
    催事販売は、対面販売で商品を提供するサービスです。
    主にデパートや百貨店などで開催される催事やイベントの機会を利用して、顧客に対して質の高いリユース品を低価格で提供できる点がサービスの特徴となります。
    このサービスでは、ECとは異なり、顧客がリユース品を実際に手に取って触れることで、質の高さを伝えることができる点が強みです。

有価証券報告書情報

経営指標(過去3期分)

第19期の業績は以下の通りです。

  • 売上高:128.3億円(前年比+26.8%)
  • 経常利益:8.2億円(前年比+72.8%)
  • 当期純利益:5.1億円(前年比+53.2%)
第17期 第18期 第19期
決算年月 2017年12月 2018年12月 2019年12月 
売上高(千円) 8,917,779 10,118,751 12,828,896
経常利益(千円) 319,125 472,996 817,279
当期純利益(千円) 226,160 329,971 505,579
純資産額(千円) 452,965 727,844 2,261,903
総資産額(千円) 2,371,986 3,150,255 4,592,163
自己資本比率 18.9% 22.9% 49.2%
営業キャッシュフロー(千円) 222,073 326,221 1,116,326
投資キャッシュフロー(千円) △32,625 △174,472 △251,380
財務キャッシュフロー(千円) △142,868 300,140 364,763
現金・現金同等物の期末残高(千円) 1,516,306 1,968,195 3,197,905
従業員数 356人 473人 537人

 

経営指標(過去5期分)

過去5期の業績を見ると、4年間で売上は約3倍増加しています。

利益面に関しては、経常利益が約7.7倍、純利益が約9.2倍と売上以上の成長率で業績を伸長させており、第19期は売上、利益ともに過去5年で最高となりました。

また、BuySell Technologiesは、2016年10月13日付で1株につき15,000株の株式分割を実施しています。

第15期 第16期 第17期 第18期 第19期
決算年月 2015年12月 2016年12月 2017年12月 2018年12月 2019年12月 
売上高(千円) 4,425,863 7,559,880 8,917,779 10,118,751 12,828,896
経常利益(千円) 106,136 225,569 319,125 472,996 817,279
当期純利益(千円) 55,213 145,815 226,160 329,971 505,579
資本金(千円) 40,000 40,000 40,000 40,000 590,330
発行済株式総数 400 6,000,000 6,000,000 6,000,000 6,793,140
純資産額(千円) 129,575 229,440 452,965 727,844 2,261,903
総資産額(千円) 946,267 2,204,306 2,371,986 3,150,255 4,592,163
自己資本比率 13.7% 10.0% 18.9% 22.9% 49.2%
従業員数 334人 341人 356人 473人 537人

BuySell Technologiesは、2020年4月に株式会社バンクから財布、バッグ、スマートフォンなどリユース品の即時買い取りアプリ「CASH」に関する事業を取得しています。
以下は、「CASH」の事業取得に関する記事の詳細URLです。

2020年4月の「CASH」譲渡に関する記事

上場時の株主構成

上位10位までの株主は、以下の通りです。

株主 所有株式数 比率 ロックアップ
ミダス第1号投資事業有限責任組合 3,474,000 52.94% 180日間
ミダス第2号投資事業有限責任組合 1,320,000 20.12% 180日間
大石 崇徳 600,000 9.15% 180日間
岩田 匡平 372,000 5.67% 180日間
丸山 聖司 120,000 1.83%
Soltec Investments Pte. Ltd. 60,000 0.91% 180日間
株式会社イングリウッド 60,000 0.91% 180日間
R & T Partners, LP 60,000 0.91% 180日間
畑野 洋平 48,000 0.73%
株式会社ベクトル 30,000 0.46% 180日間

上場時(IPO)の募集・売出し情報

公募・売出し・調達額情報

公募価格は1,930円、吸収金額(調達額)は14.9とされています。 また初値は、3,720となりました。

仮条件 1,790円 ~ 1,930円
公募・売出価格 1,930円
想定価格 1,840円
初値 3,720円(公募価格比+92.7%)
公募株数 445,000 株
売出株数 225,000 株
オーバーアロットメントによる売出し株数 100,500 株
吸収金額(調達額) 14.9億円(※オーバーアロットメントを含む株数×公募価格で計算)

この記事の監修者

赤堀弁護士
赤堀 太紀 FAST法律事務所 代表弁護士

企業法務をはじめ、債務整理関連の案件、離婚・男女トラブルの案件、芸能関係の案件などを多数手がける。

この記事の筆者
浜北 和真株式会社PALS Marketing コンテンツディレクター

2017年から法律メディアに携わりはじめる。離婚や債務整理など、消費者向けのコンテンツ制作が得意。
監修したコラムはゆうに3000を超える。
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