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【新規上場企業分析】Sun Asterisk(サンアスタリスク)のIPO・時価総額・業績・事業内容・有価証券報告書を徹底分析

概要

基本情報

まずは Sun Asteriskの基本情報を紹介します。
上場日は2020年7月31日、市場はマザーズ、想定時価総額は228.1億円です。

会社名 株式会社Sun Asterisk(さん あすたりすく)
設立日 2013年3月1日
上場日 2020年7月31日(承認日:2020年6月26日)
市場 マザーズ
証券コード 4053
業種 情報・通信業
決算期 12月
ホームページアドレス https://sun-asterisk.com/
発行済株式総数 34,160,000 株(2020 年 6 月 26 日現在)
上場時発行済株式総数 36,210,000 株
※公募分を含む。
※新株予約権の権利行使により増加する可能性がある。
公募株数 2,050,000 株
想定価格 630円
想定時価総額 228.1億円
(※上場時発行済株式総数×想定価格で計算)
資本金 805,500 千円(2020 年 6 月 26 日現在)
1単元の株式数 100株
監査人 太陽有限責任監査法人
主幹事証券会社 大和証券
引受幹事証券会社 SMBC日興証券
みずほ証券
SBI証券
楽天証券
マネックス証券
東海東京証券
岡三証券

沿革

Sun Asteriskは 2013 年に株式会社アイピースとして設立されました。
デジタルトランスフォーメーション(企業の事業・業務の効率化)と、IT人材の育成事業を主に行っています。
東南アジアに強い基盤を持つのも特徴の一つです。

2012年7月 東京都中央区に旧株式会社フランジア・ジャパンを創業
2012年10月 ベトナムにFramgia Vietnam Co.,Ltd設立
2013年3月 東京都千代田区に株式会社アイピース(現株式会社Sun Asterisk)設立
2014年4月 資本金を1,500万円に増資
2014年6月 シンガポールにFramgia Holdings Pte.Ltd.設立
2014年12月 Framgia Holdings Pte.Ltd.が株式会社アイピースの株式を100%取得して子会社化し、株式会社アイピー スを株式会社フランジア・ジャパンに社名変更
2015年1月 本社を東京都千代田区から東京都渋谷区へ移転
2015年11月 Framgia Holdings Pte.Ltd.がFramgia Vietnam Co.,Ltdを100%子会社化  
2017年7月  Framgia Vietnam Co.,Ltdの資本金を55,000ドルに増資
2017年12月 グループ再編のため、現経営陣がFramgia Holdings Pte.Ltd.から株式会社フランジア・ジャパンの株式を取得し、株式会社フランジア・ジャパンを株式会社フランジアに社名変更
本社を東京都渋谷区から東京都千代田区へ移転
2018年2月  Framgia Holdings Pte.Ltd.からFramgia Vietnam Co.,Ltdの全株式の譲渡を受け100%子会社化(手続き完了は2018年10月)
2018年6月 資本金を5,500万円に増資
2018年12月 グルーヴ・ギア株式会社の株式を100%取得して子会社化
2019年3月 リブランディングのため、株式会社フランジアとFramgia Vietnam Co.,Ltdをそれぞれ株式会社Sun Asterisk、Sun Asterisk Vietnam Co.,Ltd.に社名変更
2019年11月 資本金を5億5,470万円に増資
2020年1月 資本金を6億457万5千円に増資
2020年2月 資本金を8億550万円に増資

事業内容

Sun Asteriskは、「本気で課題に挑む人たちと、事業を通して社会にポジティブなアップデートを仕掛けていくこと」をミッションに掲げています。
Sun Asteriskは、デジタル・テクノロジーとクリエイティブの活用、そして才能の発掘・育成を柱に据え事業を行っています。

主な事業内容は以下2つに区分しており、主要事業のビジネスモデルは図の通りです。

  1. クリエイティブ&エンジニアリング部門(C&E部門)
  2. タレントプラットフォーム部門(TPF部門)

    Sun Asteriskのビジネスモデル

① クリエイティブ&エンジニアリング部門(C&E部門)

クリエイティブ&エンジニアリング部門(C&E部門)は、顧客の事業のデジタル化を推進し、事業・業務の効率化と発展を支援する事業です。
ユーザーニーズにあった事業アイデアの創出、課題抽出、MVPの開発、サービスの価値検証から開発・運用をワンストアップで支援を行うサービスを提供しています。

①-1 C&E部門の収益の仕組み 

C&E部門では、サービス提供の期間によって2つの収益モデルがあります。
3か月以上継続してサービスを提供するストック型の収益モデルと、3か月未満のサービス提供を行うフロー型の収益モデルです。
収益の割合は、ストック型約80%、フロー型約20%と、安定した収益モデルを実現しています。(2019年12月期)
顧客の課題や状況に応じてサービスを提供しています。

①-2 C&E部門における2種類のサービス 

C&E部門においては、上記で説明したように収益モデルが2種類あるのと同様に、顧客に提供するサービスも期間によって2種類に区分されます。
Sun Asteriskは、顧客の状況に応じて、サービスを提供します。

はじめに、短期間のサービス提供について説明します。

  • 短期間 (期間1-3ヵ月)
    • 短期間のサービス提供ではファーストプロダクトのリリースが主な目的とされています。
    • サービスの内容としては、はじめに顧客の課題抽出を行い、事業アイデアの創出します。その後、MVP開発(必要最低限の機能を持つ製品の開発)を行い、事業・プロダクトの価値検証を行う流れとなっています。

次に、中長期間にわたって提供されるサービスについての説明をします。こちらのサービス提供は、上記で行った短期間型のプロセスを経たのち、下記のような流れで構築されています。

  • 中長期間(期間6ヵ月〜)
    • 中長期間の及ぶサービス提供では、開発チームをスケールアップし、事業価値の最大化を図ることが目的とされます。
    • 短期間のサービス提供では、ファーストプロダクトのリリースを目的としていましたが、中長期間のサービス提供ではプロダクトの本開発及び機能の拡充や、事業としての成長を目指します。

② タレントプラットフォーム部門(TPF部門)

「タレントプラットフォーム部門」は、顧客の事業アイデア創出からプロダクト開発・プロダクトの継続的な成長を人材の紹介面で支援するサービスです。
国内外において、以下のように2区分のサービスの提供を行っています。

  • 国内のIT人材育成事業/GEEK JOB
    • 20代の第二新卒やIT業界への転職を希望の方に向けた就職支援サービスです。
    • 転職希望のエンジニアに対し、プログラミングと働き方を身につけた現場で活躍できる若手エンジニアを育成するスクールを運営しています。
      また、スクールの卒業生を顧客に紹介したり派遣することで、IT人材不足の課題を解決しています。
    • このサービスでは、顧客への人材紹介・人材派遣契約、業務委託契約などにより収益が発生します。
  • 海外のIT人材育成事業/ JobFair
    • ベトナムでのIT人材育成を育成するサービスです。
    • 現地のトップ校と産学連携による大学、社内教育を実践し、IT人材の不足に悩む日系企業へ人材を紹介しています。
    • このサービスでは顧客ののジョブフェアへの参加料と、採用決定の成功報酬により収益源となっています。
Sun Asteriskの強み

・成長性の高いデジタルトランスフォーメーション市場でのユニークなポジション
・ デジタライゼーション実現のためのエコシステム
・ 人材教育及び育成による価値創造人材の輩出力

有価証券報告書情報

経営指標(過去2期分)

7期の業績は以下の通りです。

  • 売上高:45.3億円(前年比+104.1%)
  • 経常利益:4.9億円(前年比+49.2%)
  • 当期純利益:4.1億円(前年比+48.4%)
第6期 第7期
決算年月 2018年12月 2019年12月
売上高(千円) 2,218,783 4,529,508
経常利益(千円) 325,938 486,189
当期純利益(千円) 276,760 410,832
純資産額(千円) 626,206 2,028,653
総資産額(千円) 1,620,626 3,355,508
自己資本比率 38,62% 60,45%
営業キャッシュフロー(千円) 386,519 461,807
投資キャッシュフロー(千円) △141,375 △297,076
財務キャッシュフロー(千円) 250,815 1,284,248
現金・現金同等物の期末残高(千円) 773,459 2,218,818
従業員数 43人 64人

経営指標(過去5期分)

5期の業績を見ると、売上高は4年で17倍以上になっています。
また、利益に関しては、4年で50倍もの利益を上げており目覚しく成長していることがわかります。
また、Sun Asteriskは2019年後半から総計20億円規模の資金調達を行っています。

2019年12月 農林中央金庫から10億円の資金調達
2020年3月 追加で10億円の資金調達

第3期 第4期 第5期 第6期 第7期
決算年月 2015年12月 2016年12月 2017年12月 2018年12月 2019年12月
売上高(千円) 862,129 1,412,827 1,933,490 2,218,783 4,529,508
経常利益(千円) 9,981 9,133 131,155 325,938 486,189
当期純利益(千円) 7,392 6,527 92,750 276,760 410,832
資本金(千円) 15,000 15,000 15,000 55,000  554,700 
発行済株式総数 1,500 1,500 1,500 1,550,000 1,655,200 
純資産額(千円) 34,533 41,060 133,811 626,206 2,028,653
総資産額(千円) 224,615 387,472 737,701 1,620,626 3,355,508
自己資本比率 15,37% 10.6% 18.14% 26.3% 26.8%
従業員数 20人 23人 30人 43人 64人

株主構成

以下が、上位10位までの株主構成です。

株主 所有株式数 比率 ロックアップ
平井 誠人 13,027,500 34.37% 180日
服部 裕輔 7,547,500 19.91% 180日
藤本 一成 4,947,500 13.05% 180日
糸井 俊博 3,120,000 8.23%  
小林 泰平 2,920,000 7.70% 180日
農林中央金庫 2,104,000 5.55% 継続保有
高倉 健一 1,947,500 5.14% 180日 
石塚 保行 620,000 1.64% 継続保有
Innovation Growth Fund I L.P. 620,000 1.64% 継続保有
フリースタイル合同会社 400,000 1.06% 180日 

新規上場(IPO)の募集・売出し情報

公募・売出し・調達額情報

想定価格は630円、吸収金額(調達額)は30.4億円と予想されています。

仮条件 未発表
公募・売出価格 未定
想定価格 630円
初値
公募株数 2,050,000株
売出株数 2,150,000株
オーバーアロットメントによる売出し株数 630,000株
吸収金額(調達額) 30.4億円
(※オーバーアロットメントを含む株数×想定価格で計算)

この記事の監修者

赤堀弁護士
赤堀 太紀 FAST法律事務所 代表弁護士

企業法務をはじめ、債務整理関連の案件、離婚・男女トラブルの案件、芸能関係の案件などを多数手がける。

この記事の筆者
浜北 和真株式会社PALS Marketing コンテンツディレクター

2017年から法律メディアに携わりはじめる。離婚や債務整理など、消費者向けのコンテンツ制作が得意。
監修したコラムはゆうに3000を超える。
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