何かこう、借金の返済がぱぱっと終わる方法とか裏技ってないかな?
毎月取り立てと返済が繰り返しで嫌になるよ。
- 便利なアプリで支出を管理する
- リボ払いはやめる
- 給料は借金返済を優先する
- 毎月の返済額を増やす
- 複数の借金返済のコツは高金利の借金から優先的に返済する
- 借り換えローンを利用する
- おまとめローンで借金を一本化する
- 無駄な支出を削減する
- 副業で収入を増やす
でももっと重要なのは、今の借金がいくらなのか把握して、どのくらいで返済できるのか目途をつけることだよ。
今は減額シミュレーターなんかもあるから、活用してみよう。
「借金がなかなか減らない…」「毎月の負担が苦しい」とお悩みではないですか?
借金を返済するには、大きく分けると3つの方法があります。
①コツコツと家計の支出を管理すること、②収入を増やして返済額も増やすこと、③そして借金を減額すること、です。
この記事では、借金を返済する方法やそのコツ、借金返済が相談できる窓口、放置するリスクや、借金を減額する方法などをわかりやすく解説します。
まずは借金を把握して家計の管理から進めてもいいですし、管理が苦手という方は、借金減額方法を参考にしてみましょう。
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借金返済のコツは?まずすべきこと
聞いてから、僕にできるかどうか判断します!
その前に、借金返済をする上で、まずすべきことを教えてあげるね。
借金返済のコツに前にまずすべきこと
- 借金総額を確認する
- 月額の返済できる金額を確認する
- 返済シミュレーションをする
借金総額を確認する
山に登るって決めても、どんなルートで行くのかによって、かかる時間も違ってくるよね。
どのくらいの時間がかかるのかわかれば、登頂までの目安にもなるわけだ。
まずは総額をちゃんと把握しないとね。
何年もこんな状態だし、全然減ってないどころか、増えてるかも…。
このまま返済を続けても方向がわからないまま暗いトンネルを歩いているのと変わらない。まずは状況を把握しよう。
- 借り入れ先はどこか?
- 借入残高(あとどのくらい返さないといけないのか)
- 金利と利息はどのくらいか
- 毎月いくら返済しているのか
借り入れ先や借入額がわからない場合の対処法
もし借り入れ先がわかるのなら、各業者のWEBページの会員専用ページや、アプリから確認してみよう。
下記に会員ページのリンクを貼っておくから参考にしてね。
各信用情報機関と、情報開示にかかる費用をまとめたから参考にしてみてね。
信用情報機関名 | 情報開示方法 | 費用と支払方法 |
CIC(株式会社シー・アイ・シー) | ネット | オンライン 1,000円 クレジットカード |
郵送 | 1,000円 定額小為替証書で支払い |
|
窓口 | 500円 | |
JICC(日本信用情報機構) | スマートフォン | 1,000円 クレジットカードやコンビニ・携帯キャリア決済 金融機関ATM オンラインバンキングなど |
郵送 | 300~600円 クレジットカードか定額小為替証書で支払い |
|
KSC(全国銀行個人信用情報センター) | ネット | 1,000円 クレジットカード・PayPay・キャリア決済 |
郵送 | 1,124~1,200円 コンビニで本人開示手続き利用券を購入して郵送 速達の場合は260円加算 |
※2022年10月時点
※窓口による開示請求はコロナのため一時停止中
月額の返済できる金額を確認する
そのためには、手取りがいくらなのか、支出の内訳は何なのか、洗い出すんだ。
給料(月の手取り) | 23万円 |
毎月の支出 | 家賃 6万円 食費 4万円 水道光熱費 1万円 通信費1万円 携帯電話代 5,000円 交際費 3万円 趣味・娯楽3万円 保険料 1万5,000円 合計:20万円 |
給料23万円 – 毎月の支出20万円 =3万円(借金返済に回せる額) |
返済シミュレーションをする
じゃあ、さいむくんの借金はいくらなの?
2年で完済する場合(24回払) | 4年で完済する場合(48回払) | |
月の返済額 | 4.8万円 | 2.7万円 |
総支払額 | 約116万円 | 約133万円 |
利息 | 16万円 | 33万円 |
月々5万円がきついなら、2.7万円で4年完済って手もある。ただし、利息は33万円になるね。
こういうシミュレーションとか面倒で計算する気が起きません…。
実際この金額や期間は目安でしかない。返済を続ければ、元本も減るから利息も減っていくしね。
そこまで緻密な計算はできないけど、「おおよそどのくらいで完済できるか」目途がつくでしょ。
簡単な計算でいいから、目途をつけることが大事だよ。
先生が使ったシミュレーターを紹介するけど、消費者金融のWEBサイトにあるやつでもなんでもいいんだ。
「計算が面倒」でやめてしまうくらいなら、ざっくりとした目途をつけよう。
借金返済のコツ8つ
借金返済にはちょっとしたコツがあるんだ。
ここでは、さいむくんに借金返済のコツをいくつか教えてあげるね。
借金返済のコツ
- 便利なアプリで支出を管理する
- リボ払いはやめる
- 給料は借金返済を優先する
- 毎月の返済額を増やす
- 借り換えローンを利用する
- おまとめローンで借金を一本化する
- 無駄な支出を削減する
- 副業で収入を増やす
便利なアプリで支出を管理する
無駄を見返すためだね。
最近だとキャッシュレス決済で登録しておくと自動で計算してくれるものもあるしね。
1日の終わりに必ず見返す、清算するってのを癖にするといいよ。
会社の人とランチに行くと、未だに現金支払いしてる人がほとんど。
私はiPhoneにクレカを登録しているからID支払い。
使った分は家計簿アプリが自動で取り込んでくれるから便利。周りにもおすすめしているけど、「使いすぎちゃうから」と現金派が多数…
現金の方が管理ムズイと思うんだけどなぁ
— みかん@ミニマリスト×NFT (@yoshimi_kan) October 31, 2022
リボ払いはやめる
そしてリボ払いを利用しないようにするんだよ。
月の返済額は一定だから、借金はなかなか減りづらい。
また手数料で引かれる金額も多いから元本もなかなか減らないんだね。
例えば、100万円、年率は15%、月2万円で返済した場合を見てみよう。
元本にあてられるのは、8,000~9,000円だけなんだ。これじゃ借金なんか減らないよね。
給料は借金返済を優先する
返済した後の収入で生活する癖をつけていこうね。
毎月の返済額を増やす
余裕のある月などに、プラスで返済するようにすると、元本も減らせるし、完済までの期間も短くなるよ!
借金100万円・年率15%の場合
月の返済額 | 2.7万円 | 4.8万円 |
完済までの期間 | 4年 | 2年 |
総支払額 | 約133万円 | 約116万円 |
利息 | 33万円 | 16万円 |
月々2.7⇒4.8万円で返済していけば完済までの期間も4年⇒2年に短縮できるし、総支払額も少なくて済みますね!
借り換えローンを利用する
借り換えというのは、今より金利の低い所から借りて、元の借金を完済して、後から借り入れた所に返済する方法だ。
借り換え専用のローンなんかもあるから、金利が減るなら借り換えを検討してみよう。
利息や支払い総額はもちろん、月々の返済も減り、完済も近づくからね。
借り換えの例:100万円・年率15%・3年完済の場合
借り換え前 | 借り換え後 | |
金利 | 15% | 12% |
月の返済額 | 3.4万円 | 3.3万円 |
総支払額 | 約124万円 | 約119万円 |
利息 | 約24万円 | 約19万円 |
おまとめローンで借金を一本化する
借り換えのおまとめバージョンだね。今ある借金すべてを返済できる金額を、低金利で借り入れて返済をする。
その後はその低金利のローンに返済していくって方法だ。
実際にまとめたシミュレーションはこんな感じだね。
A社 | B社 | C社 | おまとめローン | |
借金 | 100万円 | 80万円 | 70万円 | 計:250万円 |
金利 | 15% | 18% | 12% | |
月々の返済額 | A:3.4万円+B:2.8万円+C:2.5万円=8.7万円 | 8.3万円 | ||
総支払額 | A:125万円+B:104万円+C:91万円=320万円 | 298万円 | ||
利息 | A:25万円+B:24万円+C:21万円=70万円 | 49万円 |
※月の返済額・総支払額・利息はすべて概算
【参考①:借入額返済シミュレーションー知るぽると】
【参考②:おまとめローンシミュレーションーE-LOAN】
例えば、今よりも完済までの期間を短くすれば、月の返済額はかえって高額になるし、今より月の返済額を抑えると、完済までが長くなってかえって利息が取られる…なんてこともある。
無駄な支出を削減する
その分返済に回していけるからね。
副業で収入を増やす
そのために、副業などで収入を増やすのも1つかもしれない。
借金の減額については「借金返済が難しい場合におすすめなのが債務整理」で解説するね!
借金の返済を相談できる窓口一覧
実は、無料で借金の返済方法を相談できる窓口があるから、困ったら相談してみよう。
特に借金の問題は人に話しにくいから、一人で抱えてしまいがちだからね。
- 複数社から借りて返済できない人向け:財務局
- カウンセリングも含めて相談したい人向け:日本貸金業協会
- 銀行からの借り入れを相談したい人:銀行協会
- クレジットカードの返済を相談したい人:JICC
- 安く弁護士・司法書士に相談したい人:法テラス
複数社から借りて返済できない人向け:財務局
財務局は国の予算編成なんかを行ってるんだけど、多重債務者向けの相談も受けているんだ。
電話はもちろん面談相談も無料(事前予約)。専門の相談員が話を聞いて、アドバイスをくれるんだ。必要に応じて弁護士を紹介してくれたりもする。
財務局は全国にあるから、気軽に相談してみよう。
【参考:多重債務者向け無料相談窓口 – 関東財務局】
【参考:多重債務無料相談窓口 借金問題解決のための相談 – 近畿財務局】
カウンセリングも含めて相談したい人向け:日本貸金業協会
借金に関する疑問から返済に困った人、家計の相談も中立的な立場からアドバイスしてくれるよ。
特に、生活再建に向けたカウンセリングやサポートが無料で受けられるって特徴もあるんだ。家族からの相談もOKだよ。
相談の例
- ギャンブルや浪費がやめられない
- 金銭感覚がない
- 何度も借金を繰り返してしまう
銀行からの借り入れを相談したい人:銀行協会
電話・面談、いずれも無料で相談できるんだ。専門のカウンセラーが話を聞いて、必要に応じて法テラスなどに繋いでくれるんだね。
全国銀行協会(東京) | 電話:0570-017-003 【予約受付】 月~金曜日(祝日および銀行の休業日を除く) 午前9時~午後5時 【相談場所】 東京都千代田区丸の内1-3-1 「全国銀行協会相談室」 【相談時間】 月曜日、火曜日、木曜日:午前10時~12時、午後1時~5時 水曜日、金曜日:午前10時~12時、午後1時~7時 (祝日および銀行の休業日を除く) |
全国銀行協会(大阪) | ※事前予約制 電話:06-6942-1612 【予約受付】 月~金曜日(祝日及び銀行の休業日を除く) 午前9時~午後5時 【相談場所】 〒540-0012 大阪市中央区谷町3-3-5 大阪銀行協会 銀行とりひき相談所 【相談時間】 毎週水曜日(祝日および銀行の休業日を除く) 午前10時~12時、午後1時~4時 |
【参考:カウンセリングサービス – JBA】
クレジットカードの返済を相談したい人:JCCO
無料カウンセリングでは、アドバイザーだけでなく弁護士に相談できることもあるんだ。
カウンセリングセンターや相談室はいくつかあるから、近場にあるなら相談してみよう。
事前予約が必要だよ。
JCCO(日本クレジットカウンセリング協会)
電話:0570-031640
受付時間:月〜金 午前10:00~12:40 午後:2:00~4:40(12月28日~1月4日)
それを持参してカウンセリングへいくんだ。
【参考:カウンセリングの流れ – JCCO】
【参考:センター・相談室一覧 – 公益財団法人日本クレジットカウンセリング協会】
安く弁護士・司法書士に相談したい人:法テラス
借金の返済ができなくなった場合、法律の手続きで借金を減額することができる。
収入が一定以下など、条件を満たせば、弁護士への相談は無料だし、安価にサポートが受けられるよ。
弁護士費用に関しても、建て替え制度が利用できるから返済の負担が抑えられるんだ。
法テラス
電話:0570-078374
受付時間:平日9時~21時 土曜9時~17時 メール相談:24時間受付中
【参考:かんたん解説「法テラス」ー法テラス】
借金を返済せず放置するとどうなる?
僕ちょっと滞納したことがあるんですけど、そんなやばいことにはなりませんでしたよ。
案外大丈夫なんじゃ…。
ここでは、借金を放置するとどんなリスクがあるのか、簡単に教えてあげるね。
- 滞納初日から遅延損害金(ちえんそんがいきん)が加算される
- しつこく取り立てを受ける
- 滞納2ヶ月で一括請求を受ける
- 滞納2~3ヶ月でブラックリストにのる
- 最終的に給料などを差し押さえられる
滞納初日から遅延損害金が加算される
遅延損害金は、簡単にいえば滞納に対するペナルティだ。契約書には遅延損害金に関する規定があるよ。
例えば、月3万円返済しないといけないのを、1ヶ月滞納した場合で計算してみよう。
例:
滞納額:3万円
滞納日数:30日
遅延損害金の計算式
遅延損害金=滞納額×遅延損害金の年率÷365日×滞納日数
3万円×0.2(遅延損害金の年率)÷365×30日(滞納日数)=493円
借金は滞納が続くと、一括請求を受けるから、金額はこの比じゃなくなるよ。
たとえば、100万円を90日間滞納したら、遅延損害金は約5万円になるんだよ。
しつこく取り立てを受ける
債権者によって多少の違いはあるけど、基本は電話かメールが多いんだ。
基本的に、正当な理由なしに直接自宅や職場に押しかけるのは貸金業法第21条で禁止されているんだよね。
あれ?正当な理由があれば押しかけてもいいんですか?
この場合、連絡が取れなかったことが、正当な理由とみなされる可能性があるんだ。
滞納2ヶ月で一括請求を受ける
借金をずっと放置・滞納したままでいると、全ての借金と遅延損害金を含めた金額の一括請求を受けることになるよ。
これは、各貸金業者との契約内容にもよるけど、滞納2回のケースが多い。中には滞納1回でアウトってケースもある。
ここまで来てしまうと、一括で返済をするか、債務整理(さいむせいり)を検討せざるを得ない。
債務整理については、「借金返済が難しい場合におすすめなのが債務整理」で解説するね。
滞納2~3ヶ月でブラックリストにのる
正確には、信用情報だね。「借金総額を確認する」でも話したけど、信用情報機関には、借り入れ情報の記録が残る。
借金の返済だけでなく、滞納って記録も残ることになるんだ。そして、この信用情報は審査の際にも参照されるんだね。
滞納状態だと当然審査に落ちることになる。
この状態がいわゆるブラックリストって呼ばれるものだよ。
今まで借金で返済をしてきた人は「詰み」状態になってしまうからね。
なお、滞納の記録は、完済から5年程度経過しないと削除されないからね。
最終的に給料などを差し押さえられる
最終的には裁判を申し立てられたり、給料などの財産を差し押さえられることになるからね。
給料は全額差し押さえられるわけじゃないけど、完済まで続くよ。
その上、会社にも連絡が行くから、差し押さえまで知られることになる。
補足しておくと、住宅ローンを滞納すると家は担保として売られちゃうからね。
借金の返済が苦しくなってしまう理由
もし借金の返済が苦しくて、どうしようもないなら、誰かに相談すべきだよ。
- 完済の目途が立ってない
- 収入の3分の1を借金の返済に回している
- 相談しにくいので一人で抱えてしまっている
完済の目途が立ってない
何年返済を続ければ終わるのかがわからないと、返済のモチベーションも保てない。
その上、病気やリストラなどがあればあっという間に返済できなくなってしまう。
あるいは、目途が立たないから人生で大切なイベントを見過ごすこともあるかもしれないね。
借金を完済すると決めたなら、まずはいつ完済できるのか、するのかをはっきりさせよう。それだけでも大きな一歩になるよ。
収入の3分の1を借金の返済に回している
これは「総量規制」という規定がもとになってるんだ。総量規制とは、年収の3分の1を超える金額を貸し付けてはいけないという法律だよ(貸金業法第13条)。
多重債務者が問題になった際に、「貸金業法」で制定されたんだ。
つまり年収の3分の1を返済にまわしている状態は、法的に見ても返済が苦しいラインだといえるよ。
正直な所、複数から借り入れているような場合、自力で返済するのはかなり難しい。
どうにもできない状況になったら、債務整理で借金を減額することも検討しよう。
債務整理については「借金返済が難しい場合におすすめなのが債務整理」で解説するよ!
相談しにくいので一人で抱えてしまっている
誰かに相談したらしたで、だらしない人・自己管理ができない人と思われてしまったり、人によってはお説教をしてくるかもしれない。
そう思うと相談しにくい問題だよね。
でも借金というのは案外誰でもしているものだし、誰でも返済が苦しい状況に陥る可能性があるんだ。
借金返済が難しい場合におすすめなのが債務整理
もしどうやっても「借金が返済できない」「一括返済を求められた」のなら、債務整理を検討しよう。
ここでは、下記4点について、解説するね。
- 債務整理は法律で認められた借金を減額する方法
- 債務整理の種類3つ
- 債務整理にかかる費用相場
- 債務整理の流れ
債務整理は法律で認められた借金を減額する方法
でもなんで法律が僕みたいな債務者を助けてくれるんですか?余計にあやしいですよ…。
ケガや病気で返済できなくなる可能性もあるよね。そういう人が生活を再建できるチャンスをあげようねって定められたのが、民事再生法や破産法なんだ。
ちゃんと「生活再建」って目的があるんだよ。
(目的)
第一条 この法律は、経済的に窮境にある債務者について、その債権者の多数の同意を得、かつ、裁判所の認可を受けた再生計画を定めること等により、当該債務者とその債権者との間の民事上の権利関係を適切に調整し、もって当該債務者の事業又は経済生活の再生を図ることを目的とする。
【引用:民事再生法 – e-Gov】
債務整理の種類3つ
でもどういうことをしたら借金が減額できるんですか?まったくわかりませんよ。
任意整理(にんいせいり) | 貸金業者と交渉して利息をカットしてもらう手続き |
個人再生(こじんさいせい) | 裁判所に認めてもらって借金を最大で10分の1まで減額してもらう手続き |
自己破産(じこはさん) | 裁判所に認めてもらって借金の返済義務をなくす手続き |
任意整理
減額できた金額は、おおよそ3~5年で完済することになる。
さいむくんは、自己破産って聞いたことあるかな?
だから任意整理が成立するんだね。
個人再生
減額分は原則3年で完済することになる。
さっきもいったけど、個人再生は民事再生法って法律に定められている。
減額できる基準は色々あるけど、借金総額に応じて5分の1は最低限返済しなさいとか決まってるんだ。
ただし、完済しないといけないから、安定した収入があるかどうなど、条件があるんだね。
自己破産
裁判所に認められることで、借金の返済義務がなくなる手続きだ。
よく考えればそんなうまい話はないもんね…。
自己破産は、収入が少ないなどで本当に返済ができない人のための手続きなんだ。
誰でもできるってわけじゃないんだね。
また、自己破産をすると無一文になるとか、財産を失うとか、仕事をクビになると誤解している人が多いけど、そんなことはない。
まず生活に必要な最低限の貯金や家財などは没収されないし、仕事もクビにならないんだ。
自己破産だって、生活再建のための手続きだから、そんなひどいことはしないよ。
まぁ、こんな感じで債務整理には3種類あるけど、さいむくんの収支や借金の状況によって、どの手続きがいいのかは異なるんだ。
債務整理にかかる費用相場
一番肝心なのは、お金ですよ。
法律の手続きだと、どうしても弁護士に依頼することになると思いますけど、弁護士費用が高額なら、依頼なんてできませんから…。
任意整理 | 1社2~5万円 |
個人再生 | 50~60万円 |
自己破産 | 40~50万円 |
裁判所が絡むとやはり費用は高額になるんだ。
でも、何も一括で支払うってわけじゃない。
弁護士費用の場合、おおよそ6~12回の分割払いになるケースが多いよ。
「依頼することで取り立てが止まる」でも解説するけど、借金の返済も止めてしまって問題ないから、そこまで負担はないと思うよ。
どうしても支払いが難しいって場合は、弁護士費用が安い法テラスを利用しよう。
債務整理の流れ
- 弁護士に相談・依頼
- 借金の計算
- それぞれの債務整理の手続きを開始・任意整理は交渉が成立すれば返済開始
・個人再生は裁判所に認められれば返済開始
・自己破産は裁判所に認められれば終了
そして、個人再生・自己破産では、今ある財産がいくらなのかも重要になる。
かつ、資料や書類の用意も必要だよ。
いずれにしてもこうした資料を集める協力は必要だけど、交渉・手続きは弁護士がやるから、そこまで心配しなくて大丈夫だよ。
債務整理のデメリットや注意点
生活再建ってお題目でこの手続きが認められているのもわかったんですが、もちろんメリットだけじゃないですよね?
とんでもないデメリットがあるんじゃないですか?
もちろんメリットだけってわけじゃないよ。
ここでは、債務整理のデメリットもちゃんと紹介しておこう。
- 5~10年は借り入れができなくなる
- 保証人に請求がいく可能性がある
- 手続きによっては一部の財産を失う
- 手続きによっては官報(かんぽう)にのる
- 手続きによっては家族に知られる可能性がある
- 減額できないものもある
- 条件や資格制限を受けるものもある
5~10年は借り入れができなくなる
これはブラックリストにのってしまうからなんだね。
「滞納2~3ヶ月でブラックリストにのる」でも解説したけど、信用情報にのるのは滞納だけじゃない。
債務整理をしたことも記録に残ってしまうから、審査の際に知られて審査に通らなくなるってわけだ。
信用情報にのる期間は、信用情報機関や債務整理による。
【各信用情報機関で借り入れができなくなる期間】
主な加盟機関 | 任意整理 | 個人再生 | 自己破産 | |
CIC (株式会社 シー・アイ・シー) |
クレジットカード会社 百貨店 |
5年 | ||
JICC (株式会社日本信用情報機構) |
消費者金融 保証会社 |
5年 | ||
KSC (全国銀行個人信用情報センター) |
銀行 信用金庫 |
5年 | 10年 |
とにかく、債務整理で信用がなくなってしまうんだね。
今ならキャッシュレス決済もあるからね。
保証人に請求がいく可能性がある
そもそも保証人は、本人が払えなくなった時のピンチヒッターなんだ。
債務整理するってことは借金が返済できないってことだから、保証人に請求がいっちゃうんだ。
もしこれを避けたいなら、保証人も一緒に債務整理するか、任意整理を選ぶことになる。
でも任意整理は任意の交渉だから、どこと交渉をするか選べる。
もし借入先が複数あるなら、保証人のついている借金は、任意整理から除外しよう。
手続きによっては一部の財産を失う
自己破産の場合、20万円超以上の価値があるもの、持ち家や車、預貯金、保険の返戻金などは没収される可能性が高い。
返済義務がなくなる代わりに、財産を換金して債権者に分配するんだね。
でも、自己破産は生活再建のための手続きだ。20万円以下の価値のものや、生活に必要な家財、99万円以下の手持ちの現金などは没収されないから、安心してね。
手続きによっては官報にのる
官報ってのは、国が発行する新聞のようなものだね。
個人再生と自己破産をすると官報にのる。これは債権者に知らせるためだよ。
官報は法令の公交付などものってるんだけど、読むのは公務員や金融関係の人くらいだね。
手続きによっては家族に知られる可能性がある
特に個人再生や自己破産では、家族の収支の資料を求められることがある。
自己破産で持ち家を処分ってなると、隠し通すのも難しいよね。
書類関連や債権者からの連絡は弁護士が受けてくれるから、極力家族に知られない方法を相談してみてもいいかもしれないよ。
減額できないものもある
ただし、減額できないものもあるから注意してね。
例えば、税金や罰金、養育費などだね。
特に税金は自己破産しても返済義務がなくならない。だからもし税金を滞納してしまっているなら、役所に相談して分割にしてもらうなり、優先的に支払うなり、対策を講じてね。
税金も滞納すると差し押さえだからね…。
条件や資格制限を受けるものもある
例えば、自己破産の場合だと「借金が返済できない」人じゃないと認められない手続きなんだ。
同様に、自己破産では手続き中、一部の資格を使って仕事ができなくなる。
自己破産の申し立てにより一定期間働けない職業(一部)
- 弁護士
- 警備員
- 社労士(社会保険労務士)
- 司法書士
- 旅行業の登録 など
借金返済方法を弁護士に相談するメリット
その上で、僕は債務整理しようと思います。
でもやっぱり弁護士に依頼しないとダメですか?
その辺を教えてあげよう!
借金の返済方法を弁護士に相談するメリット
- 自分に適した方法を提案してもらえる
- 依頼することで取り立てが止まる
- 専門的な手続きを任せられる
自分に適した方法を提案してもらえる
依頼することで取り立てが止まる
これは弁護士が債権者に送る「受任通知」の効果だね。受任通知ってのは、依頼を受けた弁護士が債権者に「債務整理しますよ」って手紙で連絡するんだ。
この受任通知を受け取ると、債権者は法律上取り立てが禁止される。
生活を立て直しながら、弁護士費用を積み立てて、落ち着いて債務整理の手続きを進められるんだ。
(取立て行為の規制)
第二十一条 貸金業を営む者又は貸金業を営む者の貸付けの契約に基づく債権の取立てについて貸金業を営む者その他の者から委託を受けた者は、貸付けの契約に基づく債権の取立てをするに当たつて、人を威迫し、又は次に掲げる言動その他の人の私生活若しくは業務の平穏を害するような言動をしてはならない。
・・・
九 債務者等が、貸付けの契約に基づく債権に係る債務の処理を弁護士、弁護士法人若しくは弁護士・外国法事務弁護士共同法人若しくは司法書士若しくは司法書士法人(以下この号において「弁護士等」という。)に委託し、又はその処理のため必要な裁判所における民事事件に関する手続をとり、弁護士等又は裁判所から書面によりその旨の通知があつた場合において、正当な理由がないのに、債務者等に対し、電話をかけ、電報を送達し、若しくはファクシミリ装置を用いて送信し、又は訪問する方法により、当該債務を弁済することを要求し、これに対し債務者等から直接要求しないよう求められたにもかかわらず、更にこれらの方法で当該債務を弁済することを要求すること。
【引用:貸金業法 – e-Gov】
専門的な手続きを任せられる
素人だと、相手が提案してきた内容が妥当かどうかすら判断できない。
でも弁護士なら、今までの経験を踏まえて、効果的な交渉ができるんだよ。
自分でやってもいいけど、失敗したり、借金が減らないリスクがあるから、おすすめはしないかな。
色々な弁護士に相談して見積もりを出してもらうのもいいかもしれない。
相談してみて、「やっぱり違うな」と思ったらやめてもいいし。
さいむくんもいつまでも借金を返済し続ける苦しい生活から抜け出したいよね。
これを知った今がチャンス、なんじゃないかな。
まとめ
- 借金返済のコツは、今いる自分の場所(借金や返済できる金額)を知ることから
- 手軽にできる返済シミュレーションを利用してゴールの目途を立てよう
- 完済を早めるために繰り上げ返済、借り換えやおまとめを検討する方法もある
- 自力での返済が難しい場合は、弁護士に無料相談をしよう
万が一給料を差し押さえられちゃうと解除するのにも大変だからね。早めの行動で結果も変わってくるよ。
どうせ同じ結果でも、借金を滞納するか、解決するかで全然違うはず。
早めに対処すればその分早く信用情報も回復するもんね。ライフプランがあるなら、早めに対処すべきだね。
企業法務をはじめ、債務整理関連の案件、離婚・男女トラブルの案件、芸能関係の案件などを多数手がける。