自己破産をすると仕事ができなくなる?
そんなことはありません。
しかし、一部の資格や職業は制限を受けます。
いったいどういった資格や職業に制限がかかるのか解説します。
そろそろ自己破産して、借金問題を解決しなきゃいけないかな?
ただ一部の資格や職業は制限されてしまうから、自分が該当するかあらかじめチェックしておいた方がいいね。
自己破産すると仕事ができなくなると聞いたことがある人もいるのではないでしょうか?
もっとも自己破産しても、それまで通り仕事は続けることができるので心配ありません。
ただし一部の資格や職業に関しては制限がかかるので、自己破産する前に自分が該当しているか知っておいた方が会社に迷惑をかけることもなくスムーズに手続きを終えることができます。
そこで今回は「自己破産すると制限を受ける資格・職業」「資格制限はどれくらいなのか、また給料や退職金はどうなるのか」について解説していきます。
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自己破産すると仕事ができなくなるって本当なの?
自己破産して財産がなくなって、仕事もできなくなったら正直生活していくのが苦しくなるんですが…。
会社をクビになる心配もないし、必要な道具を処分する必要もないんだ。
自己破産しても仕事には影響がないのか、会社をクビになる心配もないのかなどについて解説していくね!
自己破産しても基本的には仕事に影響はない
だから今までと同じように会社で働けるし、全く新しい仕事に転職することだってできる。
それについては「自己破産手続き中は資格制限を受ける」というところで解説するけど、資格制限も自己破産手続き中だけだから、手続き終了後は普通に働けるようになるよ。
会社をクビになる心配もない
また万が一会社に自己破産したことが知られたとしても、自己破産が原因で会社をクビになる心配もないんだ。
もし自己破産を理由にクビにされたとしても、それは不当解雇だから場合によっては法的な手段に訴えることもできるよ。
なら借金で苦しい今の状態なら、自己破産しても問題なさそうだな。
自己破産して会社にバレてしまうケースについては、後のところでまた詳しく説明するね。
仕事に必要な道具を処分する必要はない
ただ生活に必要不可欠なものや、仕事に必要な道具は処分されないんだ。
ただあくまでも残しておくことができるのは「仕事に欠かすことのできないものだけ」。
だから必要不可欠ではない「余分な財産や事業設備」などは、自己破産の際に処分されてしまうから注意してね。
- 農業従事者…農耕器具や家畜、飼料、農産物など
- 漁業従事者…漁業に必要な漁具、餌、あみなど
- その他特殊な職人や技術者…業務に必要な道具、器具
- 車・バイクなど…処分額が20万円以下の場合は換価処分の対象外
- PC・テレビ・スマホ…処分額が20万円以下の場合は換価処分の対象外
自己破産して会社にバレる・仕事に影響するケース
どのようなケースが該当するのか、次のところで詳しく解説していくね。
会社から借金している場合
会社からの借金も自己破産の対象になるから、裁判所から通知が届いてしまうためだね。
ただ会社はその人から借金を返してもらえないし、自己破産したということが知られてしまうからあまりいい評価はしてもらえないよね?
社内での評価が下がってしまったり、今後の昇進などに影響してしまう可能性があるのは否めないね。
会社に借金をしている場合、自己破産すると社内での立場が悪くなってしまうかもしれないから注意しよう!
任意整理は、自己破産と違って、複数ある借入先から整理する対象を選べる。だから、会社に知られたくないなら会社からの借金だけ、任意整理から除外すれば、知られずに済むよ。
自己破産前に差し押さえられている場合
それはね、自己破産の手続きを進める前に、金融機関やカード会社から給料や財産が差し押さえられてしまった時だね。
ただ差し押さえは金融機関やカード会社からの通知を放置し続けて、最後の最後まで何もしなかった場合にしか行われないんだ。
どうしても無理、もしくは滞納が続いてしまっている場合、できるだけはやめに貸金業者に相談するか、弁護士に相談して対処した方がいいね。
官報を確認している会社の場合
だから官報を確認している会社には、自己破産したことがばれてしまう可能性が高い。
名前や住所が掲載されてしまうんだったら、いつバレてもおかしくないですよね…。
ただほとんどの会社では、官報を確認するということはしていないから、特定の職業の人以外はあまり気にしなくても大丈夫。
ただ自分の名前と住所が掲載されていることは確かだから、誰かに知られてしまうということは覚悟しておこう。
退職金計算書の発行を会社に依頼した場合
退職金計算書の発行を会社に依頼した場合、なぜ発行するのか目的を聞かれてしまう。
そこから自己破産することが知られてしまう可能性があるんだ。
退職金規定と共に裁判所へ報告すれば会社にバレることなく自己破産の手続きを穏便に進めることができる。
仕事が制限される職種の場合
制限されている資格や職業の場合、手続き期間中だけは働くことができなくなる。
次のところで詳しく解説していくね。
自己破産手続き中は資格制限を受ける
手続き期間中だけは、該当する資格や職業で働くことができないから注意しなければならないよ。
実際にどのような資格や職業が該当するのか、一緒に勉強していこう。
自己破産すると資格制限される仕事
- 士業(弁護士や公認会計士、税理士など)
- 役員・取締役(日本銀行の役員など)
- 金融関係(貸金業者、生命保険募集人など)
- 公務員(国家公安委員会の委員など)
- その他の職業(警備業、探偵業、酒類の製造免許など)
自己破産をしても資格を取ることは可能
ただ手続き期間中は資格登録ができないから、期間中に合格したとしても資格を登録できるのは、自己破産の免責許可決定を受けてからになるね。
職業制限がある場合は勤務先に申告
それは、資格制限される仕事で働いている人は事前に勤務先へ申告しておくことだよ。
場合によっては損害賠償をしなければならない事態にも発展する可能性があるからだよ。
会社によっては資格の必要のない事務作業を回してくれることもあるから、資格制限期間中でも働き続けることができる場合もあるよ。
自己破産の資格制限はいつまで?
この復権には2種類あるから、それぞれどのような内容なのか一緒にみていこう!
当然復権|2ケ月~1年程度
自己破産手続きにおいては、ほとんどの人がこの当然復権が認められて仕事に戻ることができるよ。
当然復権までの期間
同時廃止事件(処分する財産が少ない場合になる) | 2ヶ月から最大でも半年程度 |
管財事件(処分する財産が多い場合になる) | 4ヶ月から1年程度 |
免責許可が出るまでは働くことができないけど、それ以降は再び仕事に戻ることができるから安心していい。
申立による復権
免責許可が裁判所から出なかった場合、制限される資格や職業にそのまま復帰することはできないんだ。
申立による復権が認められるためには破産者が弁済その他の方法により破産債権者に対する債務の全部についてその責任を免れる必要があるよ。
だからほとんど失敗することがないので、安心していいよ。
もし自己破産が無理そうだったら、個人再生を検討するのがおすすめだよ。
自己破産すると仕事の給料や退職金はどうなるの?
給料や退職金が差し押さえられてしまったら、今後の生活がかなり苦しくなってしまうんですけど…
自己破産手続き開始後は給料の差し押さえは行われない
その場合、自己破産手続きが始まるとそれ以降は給料の差し押さえは行われなくなるんだ。
給料や財産が差し押さえされてしまうと、会社に借金のことがバレてしまう可能性もある。
返済が無理そうだと感じたら、早めに弁護士に相談しよう!
もし会社にバレることなく借金問題を解決したいのであれば、任意整理という方法もあるからね!
手続開始前の給料は対象とならない
自己破産では生活に必要な最低限度のお金以外は、債権者に分配されてしまうからね。
ただボーナスなどで99万円を超えてしまう場合、超えてしまった分の金額は手元に残すことができないんだ。
退職金は回収されるケースも
すでに退職金を受け取っている場合や、退職金を受け取っておらず今後受け取ることのできる見込みがある場合についてどうなるのか以下にまとめてみたよ。
すでに退職金を受け取っている場合 | 全額回収される |
まだ退職金を受け取っていないが、受け取ることのできる見込みがある場合 | 1/4回収される |
退職金を受け取ることのできる見込みがあるが、まだ働いている場合 | 1/8回収される |
働いていてまだ退職の予定がない場合でも、退職金の制度がある会社であれば1/8回収されてしまうこともあるよ。
自己破産で仕事ができなくなるのを避けるなら
他の手続きはどのような内容なのか、次のところで一緒にみていこう。
任意整理
裁判所を通さずに行うから、会社にバレる心配もないし、資格や職業に関する制限もないから手続き期間中でも働くことができるよ。
- 借金額がそれほど多くない人
- 借金を3年もしくは5年で完済できる見込みがある人
- 現在ある程度の収入がある人
- 保証人に対して請求が行って欲しくない人
- 財産を処分したくない人
個人再生
個人再生の手続きが適している人を以下にまとめてみたよ。
- 借金が減額されれば完済できる見込みのある人
- 手元に残しておきたい財産がある人
- 借金を3年もしくは5年で完済できる見込みがある人
- 現在一定額の収入がある人
- 自己破産の手続きで免責許可が認められず、資格制限されたままの人
だから資格制限されたままの人は、個人再生手続で制限されている資格で働くことができるようにするのがいいね。
まとめ
今回の大切なポイントをまとめてみたよ。
- 自己破産したとしても基本的に仕事には影響がない
- 自己破産したことが原因でクビになることはない
- 会社に借金している場合やすでに差し押さえされてしまっている場合は会社に自己破産したことがバレてしまう
- 自己破産すると手続き期間中のみは制限される資格や職業がある
- 制限される資格や職業の仕事の場合は、自己破産ではなく個人再生や任意整理を選択するのもあり
ただ自分が制限されてしまう仕事に該当するかどうかわからないから、まずは弁護士事務所に相談してみるね!
仕事に影響を与えることなく借金問題を解決したいのであれば、まずはさいむくんのように弁護士事務所に相談しよう。
企業法務をはじめ、債務整理関連の案件、離婚・男女トラブルの案件、芸能関係の案件などを多数手がける。