個人再生

個人再生は司法書士と弁護士どちらに相談すべき?違いやメリットを解説

さいむくん
さいむくん
今月も借金返済で給料のほとんどが飛んでいく…。

迷っていたけど、やっぱり借金を大幅に減額できる個人再生を司法書士にお願いしてみようかなぁ…

さいむくんちょっと待った!

実は司法書士だと、個人再生で対応できない業務もあるんだよね。

いざ依頼してみたら、ほしいサポートがないってこともあるかもしれないから、一度先生に聞いてみようよ!

ともだち
ともだち

裁判所を通じた債務整理の手続きである個人再生は、借金額を最大10分の1まで減らすことができます。

しかし、実は司法書士と弁護士では対応できる業務の範囲に違いがあります。この記事では、個人再生を司法書士・弁護士どちらに依頼すべきなのか、解説してきます!

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この記事の内容
  1. 個人再生は司法書士と弁護士どっちに依頼する?違いは?
  2. 個人再生を司法書士と弁護士に依頼する場合の費用の違い
  3. 個人再生は司法書士・弁護士どちらに依頼すべき?
  4. 個人再生の弁護士費用が払えない場合
  5. 借金が大幅減額できる個人再生とは?
  6. 個人再生を司法書士・弁護士に依頼する場合の流れ
  7. まとめ

個人再生は司法書士と弁護士どっちに依頼する?違いは?

さいむくん
さいむくん
先生、個人再生って司法書士と弁護士、どっちに依頼したほうがいいの?
さいむくん、ストレートな質問だね!ともだちも言っていたように、司法書士・弁護士には対応できる業務の範囲に違いがあるんだ。

その辺を教えてあげよう!

せんせい
せんせい

司法書士と弁護士の違い

せんせい
せんせい
司法書士は、書類作成や手続き代行がメインなんだね。

例えば、不動産の名義変更(登記)や、遺言書の作成とかね。弁護士と比較するとわかりやすいね。

司法書士 弁護士
法律相談・交渉・裁判
一部認定司法書士だけできるものもある
書類作成
また、司法書士には、普通の司法書士と、法務大臣の認定を受けた認定司法書士というのがあるんだ。

そこにも違いがあるよ。

せんせい
せんせい
司法書士 書類作成のみ可能
認定司法書士 1社の借金が140万円以下の法律相談・交渉・裁判(第一審まで)なら可能
さいむくん
さいむくん
あれ??

普通の司法書士だとそもそも書類作成のみってこと?

そうだね。

とはいえ、司法書士の78%は認定司法書士の資格を持っているから、ほとんどの司法書士は140万円以下なら対応できるって考えていいと思うよ。

せんせい
せんせい

司法書士の割合【引用:会員数他データ集 – 日本司法書士連合会

認定司法書士は140万円以上の借金は取り扱えない

さいむくん
さいむくん
なるほど…1社140万円ということは、僕の借金が200とかあったら対応できないってこと?この140万円ってどういう理由なの?
そうだね、認定司法書士が対応できるのは、簡易裁判所で行われるものだけなんだよ。

その簡易裁判所で対応できるのが140万円以下の紛争なんだね。

だから認定司法書士は1社で140万円以下の借金にしか対応できないってことになるんだ。

せんせい
せんせい
ともだち
ともだち
なるほど…簡易裁判所って金額の少ない紛争について争う裁判所だよね?

140万円を超えちゃうと、今度は地方裁判所で取り扱われることになる。

だから、司法書士は地方裁判所で行われる裁判は対応できないってことか。

そうそう!よく知ってるね!

まとめると、認定司法書士は、1社あたりの借金総額が140万円を超える債務整理は対応できないってことだね。

せんせい
せんせい

【参考:民事訴訟 – 裁判所

個人再生については書類作成のみ対応可能

せんせい
せんせい
さらに言うと、認定司法書士であっても、個人再生・自己破産では、書類作成のみしかできないんだ。
えっ?それはなんでなの?
さいむくん
さいむくん
せんせい
せんせい
さっきも言った通り、認定司法書士が対応できるのは、簡易裁判所で対応できる140万円以下の紛争だけだよね。

でも、個人再生・自己破産の申し立ては地方裁判所で行うんだ。

だから、仮に借金が140万円以下でも、個人再生・自己破産の場合は書類作成のみしか対応できないんだね。

まとめるとこんな感じだね。

司法書士 弁護士
1社の借金が140万円を超える法律相談・交渉・裁判 ×
1社の借金が140万円以下の法律相談・交渉・裁判 ×
認定司法書士のみ〇
任意整理 認定司法書士なら1社140万円以下は対応可能
個人再生 書類作成のみ
自己破産 書類作成のみ

認定司法書士は個人再生委員との面談に同席はできない

せんせい
せんせい
さらに言うと、認定司法書士は個人再生委員との面談には同席できないんだよ。

個人再生委員とは、個人再生の手続きの指導・監督をする裁判所から選ばれた弁護士のことだよ。

個人再生を申し立てた後に、個人再生委員と面談することになるんだ。

ううう…どんな言葉で責められるんだろう…ガクブル
さいむくん
さいむくん
せんせい
せんせい
大丈夫だよ、さいむくん。

申し立てた個人再生が条件に合ってるかどうかとか、そういうのを聞かれるだけだから!

とはいえ、この個人再生委員は、自分で手続きをする人を監督する役割だから、選任されるかどうかは、各裁判所の運用によるよ。

司法書士に書類作成だけしてもらって、自分で手続きをするってなると、選任される可能性はある。

逆に弁護士は個人再生ではどんなことができるの?
さいむくん
さいむくん
せんせい
せんせい
弁護士は依頼者の代理人として活動できるので、裁判所への出廷から、書類作成、債権者への対応、そして個人再生委員との面談の場に同席できるんだよ。
なるほど、弁護士には制限なく、フルサポートが期待できるんだね!
さいむくん
さいむくん
せんせい
せんせい
そうだね!

補足しておくと、司法書士事務所によっては、この面談の相談から裁判所への同行までは一緒にやってくれる所もあるよ!

個人再生住宅ローン特則の書類は作成してもらえる

さいむくん
さいむくん
僕、気になるのが住宅ローン特則なんだよね。

個人再生の大きなメリットと言えば、ローン返済中の持ち家を残せる住宅ローン特則って制度があるじゃない。

司法書士の場合、あれには対応してくれるの?

基本的に、個人再生はすべての借金が減額対象になるよね。

でも、ローン返済中の持ち家を個人再生しちゃうと、ローンを貸してくれた銀行なんかに取られちゃうよね。

例外的に、住宅ローン特則という制度を使って、個人再生の整理対象から住宅ローン返済中の持ち家を除外できるんだよね。

ともだち
ともだち
せんせい
せんせい
そうだね。

司法書士に依頼しても、住宅ローン特則には対応できるよ。

もちろん、個人再生で欠かせない再生計画案なども作成してもらうことはできる。

とはいえ、サポートできるのは書類作成の範囲だけなんだ。

個人再生を司法書士と弁護士に依頼する場合の費用の違い

さいむくん
さいむくん
ここまで、司法書士と弁護士の違い、なんとなくわかったよ!

でも、やっぱり弁護士の方が費用が高いんじゃないの?

そうだね。

司法書士と弁護士の費用相場を見てみようか。

せんせい
せんせい

個人再生にかかる司法書士と弁護士費用の相場

せんせい
せんせい
個人再生にかかる司法書士と弁護士費用の相場はこんな感じだよ!
司法書士 20~30万円/書類作成
弁護士 トータル:40~50万円
やっぱり弁護士の方が高い!…と思ったけど、そうか、司法書士は書類作成だけなんだ…そう考えるとちょっと高い気がするな…
さいむくん
さいむくん
せんせい
せんせい
それに、忘れちゃいけないのが個人再生にかかる費用だよ!

司法書士に依頼した場合個人再生委員への予納金が必要

せんせい
せんせい
「認定司法書士は個人再生委員との面談に同席はできない」でも解説したけど、個人再生委員が選任されると、予納金という報酬が発生するんだ
そんな…お金ないのにひどくない?
さいむくん
さいむくん
せんせい
せんせい
個人再生委員が選任されるかどうかは各裁判所の運用による。

なお東京地裁の場合は、選任されるよ。

仮に選任されたとしても、弁護士がいるか、いないかによって、個人再生委員の報酬は異なるから注意が必要だよ。

弁護士がおらず個人再生委員が選任される場合 25万円程度
弁護士がいて個人再生委員が選任される場合 15万円程度
個人再生委員が選任されない場合 0円
ということは…弁護士をつけずに個人再生委員が選任された場合、司法書士の費用とは別に25万円はかかっちゃうってことなんだね…
ともだち
ともだち
せんせい
せんせい
費用も各裁判所によってことなるから、目安だけど…司法書士に依頼して費用を抑えられたと思っても、こういうケースがあるからね…。

個人再生は司法書士・弁護士どちらに依頼すべき?

さいむくん
さいむくん
話を聞いていると…なんか弁護士に依頼しろって言われてるみたいだ…で、公平な立場から先生、どっちがいいと思う?
そうだね…
せんせい
せんせい

書類作成だけで後は自分で対応できる人は司法書士

せんせい
せんせい
さっき言った通り、認定司法書士が対応できるのは、書類作成のサポートだけなんだ。

でも、個人再生を自分で申し立てて、手続きする自信がある人なら、書類作成だけでも問題ないと思うよ!

それに、裁判所によっては、個人再生を監督する個人再生再生委員が選任されるからね。

司法書士事務所によっては、面談の相談を受けたり、裁判所へ同行してくれる所もあるからね。

個人再生に不安がある・フルサポートしてほしいなら弁護士

せんせい
せんせい
一方で、やっぱり個人再生に不安がある、フルサポートしてほしいって人は弁護士がおすすめだよ!

弁護士に依頼すれば、申し立てや出廷、面談への同席など手間のかかることもすべて任せられる。

裁判所での面談は平日昼間ってことも多いしね。

それに、個人再生の手続きをミスした場合、また改めて申し立てを行わないといけない。

個人再生は長いと1年くらいかかるから、早く確定して借金を減額してほしいよね。

そういう人も弁護士に依頼した方がいいって言えるだろうね。

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個人再生の弁護士費用が払えない場合

さいむくん
さいむくん
先生、わかったよ。

僕もやっぱりフルサポートしてくれる弁護士に依頼したい…!

でもどうやってもお金がないんだ…どうしたらいいかな…?

そうだね。弁護士に依頼したいと思ってても、借金も返済できないのに、相場の費用を払えるのかって不安になるよね。

よし、じゃあ耳より情報を教えてあげよう。

せんせい
せんせい

分割払い・後払いに対応してる弁護士に依頼する

せんせい
せんせい
まずは、分割払い・後払いに対応している弁護士に依頼するのも1つってこと。

今は、分割払い・後払いに対応している弁護士も多いんだ。

それに、個人再生を依頼した段階で、貸金業者からの取り立てはストップされる。返済も止めちゃってOKなんだ。

だから、返済分と弁護士費用の二重負担もないんだよ。

ええ?先生、それどういうからくりなの?
さいむくん
さいむくん
せんせい
せんせい
弁護士・司法書士は、依頼を受けた際に、貸金業者に「受任通知」というものを送付するんだ。

受任通知は、これより弁護士が介入するよって通知なんだけど、効果はそれだけじゃない。

法的に取り立て行為が禁止されるんだね。

だから今まで返済にあててた分を弁護士費用に回すことができるんだ

そんなすごい制度があったなんて…!
さいむくん
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法テラスの弁護士費用立て替え制度を利用する

せんせい
せんせい
もう1つはこれ。

もしさいむくんの収入が一定以下であれば、法テラスの弁護士費用立て替え制度を利用するのも1つだよ。

法テラスは、国が運営していて、収入が一定以下など少ない人に向けて、法的支援をしてくれる機関だったね。

弁護士費用立て替え制度なら、月々5,000円の返済だから負担も少ないね。

ともだち
ともだち

資力基準【引用:費用を立て替えてもらいたい – 法テラス

どうやっても費用を抑えたいなら任意整理を選ぶ

せんせい
せんせい
最後に、どうやっても費用を抑えたいなら任意整理を選択する方法もあるよ。

任意整理っていうのは、貸金業者と直接交渉をして、利息をカットしてもらう。

減額分は、3~5年で完済する方法なんだ。

費用はこんな感じ。

司法書士 基本報酬:2~4万円のみ/1社につき
弁護士 3~5万円/1社につき
減額報酬:減額分に対して10~20%
圧倒的に安い!
さいむくん
さいむくん
せんせい
せんせい
そうだね。

個人再生と違って、利息のカット程度で減額効果はそこまで大きくない。

けど、整理したくない借金を除外したり、整理する対象を自分で選ぶことができる。

だから、住宅ローン返済中の持ち家を残すこともできるんだ。

すべての借金を整理しないといけないわけじゃないから、一括請求がきたA社だけ任意整理しようって判断もできる。

利息のカットかぁ…利息をカットして3年間で完済できるようなら、任意整理を選んだ方がいいかもね!
ともだち
ともだち

借金が大幅減額できる個人再生とは?

せんせい
せんせい
最後に、個人再生のおさらいだけしておこうか!

そもそも個人再生とは、裁判所を通して借金を大幅に減額できる債務整理のことだ。

個人再生は最大約10分の1程度借金を減額できるだけではなく、自己破産のように所有している財産を全て没収されることもない。

だから財産を残しておきつつ、借金を返済したいという人には最適な手続きだね。

どんな人が利用するの?
  • 借金は減らしたいけど財産はできるだけ手放したくない人
  • 任意整理では借金を返済しきれない人

個人再生のメリット

個人再生のメリット
  1. 借金を大幅に減額できる
  2. 自己破産とは異なりマイホームなどの財産を処分しなくていい
  3. 自己破産とは異なり職業や資格に制限がかからない
  4. ギャンブルが原因で作った借金も減額対象になる
せんせい
せんせい
マイホームを手放すことなく借金を整理できたり、職業や資格に制限がかからなかったりするのも特徴だ。

自己破産では職業や資格にも制限がかかったりする。

それに、財産の処分に抵抗を覚える人が多い。

そういった人には自己破産ではなく個人再生で借金を減らして、完済を目指すのがおすすめだよ。

利息だけしか減らない任意整理とは異なり借金も減額されるから、借金額が多いという人は個人再生が適しているね!
ともだち
ともだち

個人再生のデメリット

個人再生のデメリット
  1. 信用情報機関にブラックリスト登録される
  2. 連帯保証人・保証人に対して返済義務が移ってしまう
  3. 官報に住所と氏名が掲載されてしまう
  4. 手続きに時間がかかる
せんせい
せんせい
①については、債務整理をする以上、避けられないデメリットだ。

債務整理をしたというネガティブな情報も信用情報に記録される。

だからクレジットカードやローンの審査に通らなくなってしまうんだね。

官報に住所と氏名が掲載されてしまうとあったんですけど、これって会社や友人にバレる心配はないんですか?
さいむくん
さいむくん
せんせい
せんせい
官報を逐一チェックしている会社というのはほとんどない。

あったとしても金融機関くらいだから、官報を通じて会社や友人に個人再生したことがばれてしまうということはほとんどないから安心していいよ。

個人再生で減額できる借金額

さいむくん
さいむくん
個人再生では借金はどれくらい減額されるのでしょうか?
個人再生の基本形である「小規模個人再生」という手続きでは「最低弁済基準」という減額できる限界な基準が決められているんだ(民事再生法231条2項3号、4号)。

重要なものとして「清算価値保障基準」というものがあるけど、今日はわかりやすくするために最低弁済基準に関して説明するね。

債務額に応じた最低弁済基準がどれくらいか、以下に簡単にまとめてみたよ。

せんせい
せんせい

債務額ごとの最低弁済基準

100万円未満の場合 その基準債権額
100万円以上500万円以下の場合 100万円
500万円超1,500万円未満の場合 基準債権の1/5
1500万円以上3000万円以下の場合 300万円
3000万円超5,000万円以下の場合 基準債権の1/10
さいむくん
さいむくん
じゃあもし僕の借金額が300万円の場合、最低弁済額は100万円になるということですかね?
そういうことになるね。

100万円を3年かけて返済するとなったら、月々の返済額は約28,000円になる。

ただ気をつけて欲しいのはこれはあくまでも「最低弁済額」ということだ。

さいむくんが持っている財産によっても、返済額は変動するからね。

せんせい
せんせい

個人再生を司法書士・弁護士に依頼する場合の流れ

せんせい
せんせい
実際に個人再生の手続きを司法書士もしくは弁護士に依頼する場合、どのような流れで進んでいくのか見てみていこう。
個人再生を依頼した場合の流れ
  1. 司法書士もしくは弁護士に個人再生を依頼する
  2. 個人再生の準備を行う
  3. 個人再生の申し立てをする
  4. 再生計画案を提出して裁判所の認可を受ける
  5. 再生計画案に基づいて返済を始める

①司法書士もしくは弁護士に個人再生を依頼する

せんせい
せんせい
まずは司法書士もしくは弁護士に個人再生を依頼するところからはじまるよ。

受任通知についてはさっき話したけど…個人再生の依頼を受けた司法書士や弁護士が債権者に受任通知を送ると、取り立てや催促が一時的にストップするんだ。

取り立てや催促が止まっている間に生活を立て直すことができるから、やはり専門家に頼んだ方がスムーズに手続きを進めることができるよ。

②個人再生の準備を行う

せんせい
せんせい
個人再生の手続きを司法書士や弁護士に依頼したら、実際に準備を行っていくよ。

準備をする上では難しい書類などを用意しなければならないけど、専門家に依頼すれば全て任せることができるから安心だ。

契約に必要な書類なんかは自分で用意しなければいけないんですか?
さいむくん
さいむくん
せんせい
せんせい
確かに手続きには住民票や給与明細など様々な書類が必要だけど、何を用意すればいいかは専門家が必ず教えてくれる。

逆に個人で手続きを進めると、書類の漏れなどが必ず発生してしまうから、手続きが遅れてしまい借金に苦しむ生活が長引きかねない。

やはり専門家に任せた方がスムーズに個人再生を進めることができるよ。
ともだち
ともだち

③個人再生の申し立てをする

せんせい
せんせい
用意しなければならない書類をすべてそろえたら、いよいよ裁判所に個人再生の申し立てをすることになる。

申し立てが裁判所に受理されたら、まずは以下のように手続きが進んでいくんだ。

手続きの流れ
  1. 個人再生委員が裁判所から選任される
  2. 東京地方裁判所の場合、債務者の返済能力をチェックするため履行テストが始まる
ちなみに履行テストって何をするんですか?
さいむくん
さいむくん
せんせい
せんせい
履行テストとは、実際に再生計画が認められたら返済ができるのか試してみることだよ。

毎月1回返済を実際にしてみることで、その人が今後返済できるかどうかを裁判所が判断するんだ。

支払いは合計6回(6ヶ月)行って、返済に問題がなければ個人再生が認められやすくなるよ。

④再生計画案を提出して裁判所の認可を受ける

せんせい
せんせい
個人再生委員から個人再生の手続きを始めて良いと認められたら、申立人は裁判所に対して「再生計画案」を提出しなければならない。
再生計画案とは?
  • 合計でいくら借金を返済するのか?
  • どのような方法で借金を返済するのか?
  • いつから借金の返済を始めるのか?
  • 何年間で借金の返済を終える予定なのか?
  • 住宅ローン特則(住宅資金特別条項)を利用する意思はあるのか?

⑤再生計画案に基づいて返済を始める

せんせい
せんせい
再生計画案を裁判所に提出して受理されたら、計画に基づいて借金を返していくことになるよ。
借金はどれくらいの期間で完済しなければならないんですか?
さいむくん
さいむくん
せんせい
せんせい
個人再生における借金の返済期間は、原則3年以内と定められている。

ただ状況によって返済するのが難しければ、最大5年まで返済を延ばしてもらうことができるんだ。

借金を減らしてもらって3年間分割支払いで返済するのであれば、僕でも借金を返すことができそうだ!
さいむくん
さいむくん

まとめ

せんせい
せんせい
個人再生を依頼するのであれば司法書士と弁護士、どちらが良いのかというのがわかったかな?

今回の大事なところをまとめてみたよ。

司法書士 弁護士
1社の借金が140万円を超える法律相談・交渉・裁判 ×
1社の借金が140万円以下の法律相談・交渉・裁判 ×
認定司法書士のみ〇
任意整理 認定司法書士なら1社140万円以下は対応可能
個人再生 書類作成のみ
自己破産 書類作成のみ
まとめ
  • 司法書士と弁護士なら、費用は司法書士の方が安いことが多い
  • 認定司法書士は、140万円を超える債務整理には対応できない
  • 司法書士は、個人再生の場合書類の作成のみになる
  • 弁護士は対応できる範囲に制限がない
  • 弁護士なら個人再生でも面談に同席するなどのサポートが期待できる
  • 依頼することで取り立てが止まるため、返済分を費用にあてて負担が少ない
なるほどね!

一見司法書士の方が安いけど…弁護士ならフルサポートが期待できるんだね。

費用についても、取り立てが止まったり、返済分を弁護士費用として積み立てて無理なく依頼できるなら、弁護士に依頼した方が楽かもなぁ…

さいむくん
さいむくん
せんせい
せんせい
そうだね。

大事なのは自分に合った専門家に依頼すること。

決めるのは、相談してからでも遅くはないよ。

まずは相談から始めよう!

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著者情報

この記事の監修者
赤堀弁護士
赤堀 太紀 FAST法律事務所 代表弁護士

企業法務をはじめ、債務整理関連の案件、離婚・男女トラブルの案件、芸能関係の案件などを多数手がける。

監修者の詳細なプロフィール
この記事の筆者
浜北 和真株式会社PALS Marketing コンテンツディレクター

2017年から法律メディアに携わりはじめる。離婚や債務整理など、消費者向けのコンテンツ制作が得意。
監修したコラムはゆうに3000を超える。

20代後半に作ってしまった借金100万円を自力で完済した。

筆者の詳細なプロフィール