僕、全部合わせて100万円くらい借金があるんだけど、これくらいでも任意整理してもいいのかなあ?
でも、「これくらいなら任意整理するべき」という明確な基準は存在しないんだよ。
だから、現状の毎月の返済が苦しいのであれば任意整理をした方がいいよ!
ただし、任意整理をして後悔しないように、リスクや注意点をしっかり理解しておこうね。
任意整理とは、弁護士を通じて債権者(お金を貸している側)と交渉することで、借金の利息や遅延損害金を減らして返済をラクにできる手続きです。
任意整理をすれば、借金の内容によっては月々の返済額を1万円以上も減らせる可能性があります。
100万円ほどの借金を抱えている方は、ぜひ一度任意整理を検討してみましょう。
この記事では、以下の3点を中心に解説していきます。
- 100万円の借金を任意整理した場合の月々の返済額
- 100万円の借金を任意整理するべきケース
- 任意整理しなければよかったと後悔しないためにとるべき行動
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【シミュレーション】100万円の借金を任意整理した場合の月々の返済額
任意整理をすると、多くのケースで借金にかかっている利息を全額免除してもらえます。
借金の利息は各債権者との契約によって異なりますが、100万円の借金がある場合は毎月1万円程度利息として支払っている方も多いはずです。
そのため、任意整理をすると月々の返済負担がかなり少なくなります。
利息をカットしてもらったあとは、元本だけを返済していくことになりますが、何年で完済するかによって毎月の返済額は異なります。
任意整理においては、交渉によって3~5年で完済するように約束をするケースが多いです。
返済期間によって月々の返済額がどのように変わるか確認していきましょう。
3年で完済する場合は月々約2万7000円
100万円の借金を任意整理して、債権者との交渉で3年での完済を目指すことになった場合、月々の返済額は約2万7000円となります。
100万円の借金(年利15%)は、任意整理によって以下のように減額できます。
任意整理前(3年で完済) | 任意整理後 | |
月々の返済額 | 34,665円 | 約27,777円 |
完済までに支払う利息 | 247,934円 | 0円 |
総支払額 | 1,247,934円 | 1,000,000円 |
【参考:ご返済シミュレーション – アコム】
本来は、100万円の借金を3年かけて完済するとなると25万円近く利息を支払うことになります。
その一方、任意整理をすればその分の利息を支払わなくて済むことになり、月々の返済額も7000円近く抑えられます。
5年で完済する場合は月々約1万6000円
債権者と交渉によって、5年間での完済が認められた場合には、月々の返済額は1万6000円となります。
任意整理前(5年で完済) | 任意整理後 | |
月々の返済額 | 23,789円 | 約16,666円 |
完済までに支払う利息 | 427,378円 | 0円 |
総支払額 | 1,427,378円 | 1,000,000円 |
借金の利息は、元本に対して年利をかけて算出されます。
そのため、元々の返済期間を長く計画していた場合には、元本の減りが遅く、支払う利息もどんどん膨らんでしまいます。
元々100万円の借金を5年で完済する予定だった場合には、完済まで42万円もの利息を支払う必要があります。
しかし、任意整理をして利息のカットが認められれば、大幅な減額が可能となります。
任意整理をすることで、このように月々の返済の負担を抑えることができます。
ただし、リボ払いのように月々数千円など少額を返済していた人にとっては、返済額が増えるケースもあるため注意が必要です。
もっとも、リボ払いで少額を支払い続けても、半分ほどは手数料で引かれてしまうケースもあるため、そうであれば月々の返済の負担が増えても3~5年で完済してしまった方がよいでしょう。
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任意整理の仕組みとは
ここで改めて、任意整理の仕組みを簡単に解説しておきましょう。
任意整理は業者との交渉で利息を減額できる手続き
任意整理とは、弁護士を通して債権者と交渉し、利息や遅延損害金をカットしてもらった上での返済を目指す手続きです。
消費者金融などの貸金業者は、契約者から受け取る利息によって利益をあげているため、利息を免除するのは消費者金融にとって大きな損失となります。
しかし、借金の返済ができなくなった債務者が自己破産をしてしまうと、借金の元本すら回収できなくなりより大きな痛手となります。
そのため、「元本だけでも回収できるならまだマシ」という理由で、債権者は任意整理に応じてくれるのです。
任意整理で減額できる利息の種類
任意整理によって減額できる利息は、主に「将来利息」と「遅延損害金」の2種類です。
借金にかかる利息には、以下のようなものがあります。
名称 | 概要 |
経過利息 | 任意整理で和解するまでの間に発生して未払いとなっている利息 |
将来利息 | 任意整理で和解後の元本にかかる利息 |
遅延損害金(延滞利息) | 借金の返済が遅れた際に発生する損害金のようなもの |
任意整理によって債権者と和解するまでの間に発生した「経過利息」は、原則免除されません。
とはいえ、借金100万円が残っている状態であれば将来利息だけでもカットできれば大きな減額となるので、任意整理の効果は十分にあるといえます。
また、2010年6月以前の借金であれば、現行の利息制限法を超えて支払った「過払い金」が発生している可能性もあります。
任意整理を弁護士に依頼すると過払い金の有無も確認してもらえると覚えておきましょう。
借金100万円でも任意整理するべきケースとは
結論として、「任意整理をするべき金額」という明確な基準は存在しません。
100万円の借金だと、毎月頑張って返済していればどうにか完済できるのではと考えている方も多いでしょう。
とはいえ、100万円の借金でも借金の内容や返済状況によっては任意整理するべきケースもあります。
借金100万円でも任意整理するべきケースとは、主に以下の5つです。
- 年収が300万円以下である
- 毎月返済しているのに全然借金が減らない
- 借金返済のために他社から借入をしている
- 2ヶ月以上滞納をしている
- すでにブラックリストになっている
それぞれ簡単に解説していきます。
年収が300万円以下である
年収が300万円以下で100万円の借金を背負っている方は、任意整理を検討するべきです。
年収の3分の1以上の借金は、計画的な返済をしていくのが非常に困難です。
また、「総量規制」という消費者金融の法律によって、年収の3分の1以上の借金は貸し出せないことになっています。
そのため、年収が300万円以下であるにもかかわらず100万円の借金がある方は、このまま返済を続けても完済が見込めない可能性が高いといえます。
ちなみに、額面の年収が300万円以下とは、月々の手取りが20万円以下です。
毎月返済しているのに全然借金が減らない
毎月滞納をせずに返済をしているが、元本がいつになっても減らないという方も任意整理を検討するべきです。
消費者金融からの借金やクレジットカードのリボ払いは、年利で15~20%程度と利息が非常に高く、月々の返済額によっては半分以上が利息の支払いにあてられているケースもあります。
計画性を持たずになんとなく返済をしていると、いつまで経っても元本が減らないという事態におちいりやすいです。
借金がなかなか減らない方は、毎月の返済の明細を確認して自分が毎月どれだけ利息を支払っているかを自覚した上で、任意整理を検討しましょう。
借金返済のために他社から借入をしている
「A社からの借金を返済するためにB社から新たに借入をしている」という方も、任意整理を検討するべきです。
借金を返済するための借金は、「自転車操業」とも呼ばれ、どんどん借金が膨らんでいく悪循環に陥る可能性が非常に高いです。
また、利息を二重で支払っているという点からも大きな損をしているので、早めに任意整理をして利息を減額してもらうべきでしょう。
2ヶ月以上滞納をしている
すでに借金を2ヶ月以上滞納している方も、任意整理を検討しましょう。
ボーナスなどの臨時収入が見込めて、まとめて滞納を解消できるなら話は別ですが、一度滞納していて2ヶ月以上も支払えない状況が続いているとなると、今後の返済も厳しいことは容易に想像できます。
また、2ヶ月以上の長期間の滞納は、このあと解説するブラックリストになる可能性も高くなる上に、債権者側から借金の残債を一括請求されるなど大きなリスクがあります。
少しでも早く任意整理をして、現実的な完済を目指すべきです。
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すでにブラックリストになっている
長期間の滞納によって、すでにブラックリストになっている方も任意整理を検討しましょう。
ブラックリストとは、個人の借金に関する情報を保管している信用情報機関に、滞納などの事故情報が記録された状態のことです。
銀行や消費者金融などの金融機関やカード会社は信用情報機関の情報をもとに審査を行うため、ブラックリストになっている間は新たな融資を受けられません。
借金の滞納によって一度ブラックリストになると、その借金を完済してから5年間ほどは情報が残り続けてしまいます。
任意整理をすれば完済を早められる可能性があるため、すでにブラックリストになっている方は早めに任意整理をするべきといえるでしょう。
任意整理しなければよかったと後悔しないためにとるべき行動
任意整理をしなければよかったと後悔しないためには、以下の2点を心がけましょう。
- 弁護士にしっかりと相談する
- 複数の弁護士に問い合わせる
弁護士にしっかりと相談する
任意整理をしなければよかったと後悔しないためには、弁護士にしっかりと相談することが大切です。
借金の内容によって、任意整理をするべきかどうかは異なるため、包み隠さず正直に話さないと、弁護士としても正確なアドバイスができません。
そのため、弁護士に相談する際に、正直に自分の状況を伝えておかないと、任意整理以外の手段を選んだ方がいい状況であるにもかかわらず任意整理をしてしまい、後悔することになる可能性があります。
相談の際には、後ろめたさや恥ずかしさから、借金の経緯や収入状況をごまかさないようにしましょう。
借金問題を根本的に解決するためには、しっかりと弁護士に相談するのが何より大切です。
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複数の弁護士に問い合わせる
任意整理を検討している方は、面倒であっても必ず複数の弁護士に相談してください。
任意整理は、自己破産や個人再生といった他の債務整理と比較すると、弁護士事務所にとって費用対効果が高く、少ない手間で利益をあげられます。
自己破産や個人再生は費用も高額ですが、高い専門性が求められ、手続きにも時間がかかります。
一方で任意整理は、他の手続きに比べると費用は高くありませんが、交渉をするだけで利益となるため、任意整理の件数が増えた方が法律事務所にとってもメリットがあります。
そのため、悪徳な弁護士事務所などは、任意整理以外の手続きを選ぶべき状況であっても、無理やり任意整理を進めようとするケースもあり、問題となっています。
悪徳な事務所を避けるためにも、どの手続きが自分にとって最善なのか、複数の事務所に相談したうえで依頼先を決めることが重要です。
また、任意整理を進めていく上では弁護士とのやりとりも多くなるので、親身になって相談に乗ってくれる担当者を見つけることが大切です。
借金に関する相談であれば無料で受け付けてくれる弁護士事務所がほとんどなので、複数の事務所に相談して信頼できる弁護士を見つけてください。
任意整理はいくらからできる?
任意整理に金額の制限はない
「任意整理はいくらからできるの?」と疑問をお持ちの方も多いかもしれません。
結論としては、任意整理において金額を制限する法律などはありません。
任意整理は、債権者との交渉によって利息をカットする手続きであるため、債権者側が交渉に応じてくれるのであれば借金の金額にかかわらず任意整理による減額が可能です。
借金30万円以上ならメリットがある
あくまで目安ですが、30万円以上の借金であれば任意整理をするメリットがあるといえます。
例えば、借金10万円を減額するのに、弁護士費用が20万円かかってしまったのでは、減額するメリットが薄くなってしまいます。
借金30万円であれば、弁護士に依頼しても減額される金額の方が大きいため、依頼するメリットがあります。
30万円の借金を任意整理した際には、以下のように減額ができます。
任意整理前(3年で完済) | 任意整理後(3年で完済) | |
月々の返済額 | 10,845円 | 8,333円 |
完済までに支払う利息 | 90,431円 | 0円 |
総支払額 | 390,431円 | 300,000円 |
このように、30万円の借金について任意整理をすると9万円近く利息をカットできます。
任意整理を弁護士に依頼した場合の相場は、債権者一社あたり2~5万円程度なので、30万円以上の借金であれば、減額できる金額の方が多く、任意整理のメリットが十分にあるといえるでしょう。
ただし、法律事務所によっては2~5万円+減額報酬が加算される所もあります。
任意整理を依頼して本当にメリットがあるかどうかは、減額できる金額と弁護士費用を確認して決めることが大切です。
任意整理に関してよくある質問
最後に、任意整理に関してよくある質問をいくつか紹介します。
任意整理に応じてくれない業者ってある?
借金自体が10万円以下と少額であったり、過去の返済実績がほとんどない場合などでは応じてくれない可能性があります。
また、任意整理に応じない方針をとっている業者もあります。
30万円の借金でも任意整理した方がいい?
30万円程度の借金であれば任意整理をするメリットはあります。
ただし、本当に任意整理をするべきかは借金額だけでは判断できないため、弁護士に相談してみるのがおすすめです。
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でも、LINEで相談だけもしてみようかと思って勇気を持って友達追加してみたんですよね!
そしたら、その日のうちに問題が解決して、次の日からは借金に悩まず生活できるようになりました!
対応も早くて丁寧でしたのでとても感謝しています。
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まとめ
- 100万円の借金でも任意整理をするべきケースは多い
- 任意整理はいくらからでもできる
- 30万円以上の借金であれば任意整理をするメリットはある
- 任意整理しなければよかったと後悔しないためには弁護士としっかり相談しよう
僕も一度弁護士に話を聞いてみます!
企業法務をはじめ、債務整理関連の案件、離婚・男女トラブルの案件、芸能関係の案件などを多数手がける。