親や子の借金を肩代わりする義務はない！110万円超は贈与税に注意

結論はどちらの場合でも肩代わりする義務を負うけど、保証人と連帯保証人ではこんな違いがあるんだ。

1人だけ請求された場合でも、拒否できないんだね。

もし親が借金を抱えたまま亡くなった場合には借金も相続されるから、返済義務が発生するよ。

詳しくは「親の死後なら相続放棄か限定承認をする」で解説するよ。

逆に、保証人でなければ、親が失踪したとしても返済義務はないんだ。

また失踪したあと、一定の条件がそろえば死亡扱いになる「失踪宣告」という制度がある。

失踪宣告をして親の財産を相続した場合でも、親の借金の返済義務が発生してしまうんだ。

悲しいことに、特に親が子を勝手に保証人にしていたケースがちょこちょこあるんだ。

勝手に実印を持ち出された場合でも裁判で無効にできる可能性があるよ。

ただ、どのように実印を保管していたかを裁判で具体的に示さないといけないんだ。

裁判は難しいから、保証人の契約を無効にする裁判を起こすなら、一度弁護士に相談しよう。

実印や身分証などの保管をどのように証明するか、一緒に考えてくれるし、裁判でもサポートしてくれるからね。

1つ注意してほしいのが、義務にしろ任意にしろ借金を肩代わりすると、相手には贈与税がかかる可能性があるんだ。

だから今度は、肩代わりの際の贈与税について解説するね。

これは「返済に使うお金を相手にプレゼント(贈与)した」とみなされてしまうからなんだ。

贈与税の考え方では、お金を得た相手側に納税義務が生じてしまうんだよね。

また、相手の借金を引き受けるために借金の名義を自分に変える行為は、みなし贈与として相手に贈与税が発生してしまうよ。

もし相手の借金額が110万円を超えるなら、相手に贈与税がかかることを説明してあげてね。

肩代わり110万円未満なのもそうだけど、それ以外で、かからないケースを紹介するね。

国税庁のWebページには、財産をすべて売却しても返済できない場合に肩代わりした際は、贈与とはみなさないと書かれているんだ。

ただし、贈与税の代わりに相続税がかかってしまうから注意しよう。

例えば、親が子の借金100万円を肩代わりしたとして、子どもが返済する前に親が亡くなったとするよね。

このとき亡くなった親は、100万円の貸付金という財産を所有していることになるんだ。

ここでは、肩代わりしている人が多いであろう、親の借金の対処法を解説するよ。

債務整理ってのは、債権者(お金を貸した側)との交渉や裁判所の認可で、借金を減額・免除する手続き。

民事再生法や破産法で決められた、債務者(お金を借りている側)の正当な権利だよ。

手続きは弁護士に依頼する人がほとんどだから、決して安くはない費用がかかる場合もある。

親が納得してくれない可能性も十分あるけど、弁護士から説得を試みてもらうこともできるんだ。

債務整理についてはこちらの記事も参考にしてね。

ざっくりいえば、プラスの財産もマイナスの財産も全て相続するやり方。

単純承認で相続すると、現金や不動産だけでなく、借金も全て相続するんだ。

それに対して、一切の財産の相続を放棄する、もしくはプラスの財産の範囲内だけ返済義務を負うってやり方が、これから紹介する、相続放棄(そうぞくほうき)と限定承認(げんていしょうにん)だよ。

親の借金の返済義務を負わない方法としてはシンプルだけど、代わりに現金や美術品などのプラスの財産も相続できなくなるよ。

だからあとでトラブルにならないよう、相続放棄をする前に話し合うのがおすすめだよ。

とはいえ分かりにくいと思うから、①プラスの財産の方が多かった場合と②マイナスの財産の方が多かった場合で表に起こしてみるね。

その上、限定承認は手続きが面倒だから、利用者が少ないんだ。

そもそも本人の借金が時効になっていたら、時効の効果を使って返済義務をなくせる可能性があるんだね。

時効の効果を使って返済義務をなくす手続きを時効の援用(えんよう)というよ。

本人の借金が時効になっているかは、弁護士が調べてくれるから大丈夫。

ただしこの方法は、以下の場合しか使えないから注意しよう。

迷惑をかけたくない、説教されたくないなどで正直に教えてくれる可能性が低いからね…。

聞いたときに回答があいまいだと借金を隠している可能性が高まるけど、そこで問い詰めても借金の情報は増えないんだよ。

むやみに問い詰めて素直に話す人は少ないからね。

それに、借り入れてから時間が経っている借金だと本人が忘れてしまっている可能性もある。

だから、親や子の借金を知るなら、これから紹介する3つの方法が確実だよ。

特に、借金の状況を把握しやすいものをざっと紹介するね。

裁判所からの書類が来ていると、借金の滞納で裁判を起こされた可能性が高まるんだよ。

信用情報機関は、借り入れの履歴をまとめたデータ(信用情報)を管理している機関のこと。

信用情報機関では、手数料を払うと信用情報を取り寄せられるサービスがある。それが開示請求なんだ。

信用情報機関は3つあるから、ざっくり紹介するね。