NHKの受信料の過去分は免除？今から払う？5年の時効を主張できる

なんか、裁判所から変な通知が来たんだけど…。ちょうど、このツイートみたいな感じ…

さいむくんも、この記事を読んでいるあなたも、NHKから過去分の支払いを求められて困っているのかな。

細かいことは後から説明するとして、率直に疑問に答えていくからね。

過去分の受信料を今から払うことになるかは「時効を迎えているかどうか」によるかな。

すでに時効を迎えている場合、こちらのアクション次第で過去分の受信料を今から払わなくてよくなる可能性がある。

時効の意味は以下の通り。

「こちらは支払いをしないし、意思も見せない」「NHK側は支払いを求めるようなアクションを起こさない」この状態で5年経過しなければいけないんだ。

時効については、このすぐ後の「NHKの受信料は過去分を免除してもらうことができる？」で詳しく紹介するからね！

これは「NHKの動き方次第で、過去分をすべて今から払うことになる」が答えだね。

そもそも、「NHKを受信できる設備が家にある人は、NHKと契約を結ばなければならない」と放送法64条で定められているんだ。

受信契約を結んでいない場合、時効が成立することもないんだ。

それは、過去(平成29年12月6日最高裁判決)にも裁判所がそう判断しているよ。

「受信契約を結んでいるにも関わらず、NHK側が支払いを求めないまま一定期間が経過」こういうケースならNHK側にも落ち度があるでしょう。

でも、契約を結ぶこと自体を拒否している場合には、そうとはならない。

だから「受信設備があるのに契約を拒否し続けてきた」という明確な証拠がある状態で、NHKに裁判を起こされた場合、支払い命令が下る可能性がある。

裁判所の命令を無視してさらに支払いを拒否すると「強制執行(差し押さえ)」となり、給料から毎月一定の金額を抜かれたりするから、逃げることができないんだよ。

これは2014年9月5日の最高裁判所の判決で、5年とされたからなんだね。

それは、①時効援用(じこうえんよう)を行うこと、②時効が更新されるような行為をしていないこと、③契約をしているかどうか。

法律上、時効は定められているけど、単に時効が過ぎただけでは時効の効果を得られないんだ。

時効援用といって、時効が過ぎた後に、相手に「支払いませんよ！」と宣言しないといけないんだよ。

そういう人の意思を尊重するために、援用するかどうか選択できるようになってるんだよ。

というのは、特定の行為によって、時効が更新(リセット)されちゃうんだ。

例えば、請求に対して支払うと約束したりすると、時効はその時点からまた5年に延びてしまうんだね。

時効が更新されるような行為については「NHKの受信料の過去分が免除されないケースに注意」で詳しく教えてあげる。

集金の人が来たら注意したほうがいいね。

まずは、NHKと受信契約をしていて、時効が更新されるような行為をしていない場合。

例えば、支払いを約束していないなどであれば、5年の時効は成立する。

その場合、最後に支払った日から5年で時効成立になるよ。

仮に契約してから1度も支払ってない場合は、1度目の請求日から5年が経過すれば、時効は成立するってことになるよ。

ただし、時効が成立するのは、支払った日や請求日から5年。

例えば、NHKの受信料を年間で払っている場合、翌年2001年1月26日の請求に関しては、2006年1月26日を過ぎないと、時効の主張はできないんだ。

今度は、NHKと受信契約してない場合について話すよ。

だってテレビを設置した時点で、支払い義務は発生してるんですよね？

先生、じゃあ何年間も契約せず、時効も進行しない場合は、どうしたらいいの？

一方で、そもそも受信契約をしていない場合は、時効を主張できない可能性があるから、まずは受信契約をしたほうがいいと思うよ。

ここまではNHKの受信料の過去分についてだったね。

そしてもし今後も発生する受信料の時効を主張しようとしているのなら…それはちょっと現実的じゃないって話だけしておこう。さっきの例を見てみよう。

どんな行為をすると時効が更新されちゃうのかわかりやすく教えておくね。

③、⑤の差し押さえも同じだね。

多分気になるのが①の債務の承認(さいむのしょうにん)と、⑥の催告(さいこく)だよね？

債務の承認とは、借金があることを認める行為のことだよ。

例えば、NHKの集金人が来て、請求してきたときに、支払を待ってもらうよう伝えることも債務の承認に該当してしまうんだね。

支払を待ってもらうというのは、支払があることを認めてるってことになるからなんだ。

だから、時効援用を考えているなら、支払に関しては触れずに、その件は弁護士に相談する予定と伝えればいいと思うよ。

その半年の間、相手は裁判を申し立ててくる可能性が高いから、早い段階で弁護士に相談して手を打とう！

あくまで時効援用をしたい人向けに話すからね。

つまり、請求に対して支払うつもりがあると受け取られちゃうんだね。

もっとも、相手が録音してない限りは証拠にはなりえないけど…時効援用をするなら、支払い方法については話さないでおこう。

「受信料支払期間指定書」というのは、支払を再開する際の申込用紙なんだね。

署名すれば当然、債務の承認に該当し、時効の主張ができなくなってしまうんだ。

これに対して、まぁ1ヶ月分だからいいかと払ってしまうのも、債務の承認に該当しちゃう。ここも注意しておこう！

じゃあ、NHKの過去の受信料に対して、時効援用する方法を教えて！

内容証明郵便とはね、郵便局で扱っている特別な郵便なんだ。

相手・自分・郵便局の3通用意しないといけないけど、いつ、誰が誰に、どんな内容を宛てたのか、証拠にるよう郵便局が保管してくれる郵便なんだね。

裁判でもちゃんとした証拠になるよ。

内容証明郵便の作り方や、形式について詳しいサイトのリンクも貼っておくね。

受信料を滞納していると裁判所から支払督促(しはらいとくそく)という支払を求める公的な書面が届くんだ。

これを無視すると、給料や預貯金の差し押さえを受ける恐れがあるよ。

もし異議があるなら争ってもいいけど、裁判となれば時間もお金もかかるからね。

もし、どうしたらいいのかわからなければ、弁護士の無料相談を活用しよう！

一番避けるべきは、無視することだよ。

2020年のデータによるとNHKの契約対象世帯は4610万件。

そして未納に対して、2022年3月末に支払督促を行った件数は1万1,534件。

督促が来たのは0.02%だね。

確率は高くないけど、どういう基準で督促が来るのかはわかないから、注意が必要だよ。

ここまでNHKの過去分の受信料を免除する方法や、時効援用通知書の書き方を教えたけど、さっき話したように、今後もずっと発生する受信料を免除し続けるのは、正直現実的でないと思うよ。

同じ家庭内でも、生計を別にしている場合は、2契約目の受信料が半額になるんだね。

もし負担を少しでも軽減したいなら、確認してみるといいよ！

ちなみに、さいむくんからの相談を受けたから、先生もNHKに直接聞いてみたんだ。

そしたら、1ヶ月分の1,225円から分割できるって聞いたよ。

問い合わせると、請求書を送ってくれるみたいだから、それで支払おう。

だから支払に遅れた時に生じる遅延損害金というものを減額できるか交渉することになる。

でも遅延損害金のカットは難しいし、そもそもNHKが任意整理に応じない可能性があるよ。

そもそも支払が難しいなら生活保護を受給して免除してもらった方がいいね。

仮に自己破産しようと思っても、収入がないとか、返済できないと認められない。

手続きにも、弁護士費用がかかる可能性があるからね。

何より一定の財産があると没収されるし、負債が50万円以上ならいいけど、そんなに大きな額じゃないなら、おすすめはしないかな…。

放送法ってのが2022年6月に改正され、割増金のルールが追加されたんだね。

これを支払わないと逮捕されたりするわけ？

というのも、信用情報が記録しているのは、クレジットカードや借入の契約状況・返済状況なんだ。

NHKとは無関係だから、安心してね。

NHKの受信料は税金と同じ、ほぼ逃れられないってことがね。

借金がつらいなら、それこそ弁護士に相談して債務整理しようね！