個人再生にかかる費用は？総額や内訳をわかりやすく解説

高いと個人再生できないので心配です…。

ここでは、弁護士費用、裁判所の手数料や予納金、個人再生委員の報酬など内訳を紹介していくよ。

住宅ローンのある持ち家を残せる「住宅ローン特則」って制度を利用すると、もっとかかったりしますか？

とはいえ、債務整理の場合、相談料が無料である場合がほとんどだよ。

ただし、債務整理の場合、報酬金もセットで依頼の段階で支払うことが多いんだ。

費用を分割で払い終えると、弁護士が手続きに着手するケースが多い。

個人再生後もちゃんと返済できるかどうか、裁判所によっては約半年間、一定の金額を振り込ませるテストをしたりする。

それに、個人再生後はそれこそ、支払いがスタートするからね。

こういう時期を避けて先に積み立てから支払ってもらうんだね。

さっき話したように、個人再生では、着手の段階で着手金・報酬金あわせて支払うことになる。

そうすると、依頼者が支払う報酬金が高額になってしまうから、そういう設定をしている法律事務所はないんじゃないかな。

一般的な事件、例えば離婚などだと獲得できた慰謝料に対して〇％って報酬が決まっていて、すべて終わってから支払うことになるよ。

主に、裁判所までの交通費や書類のコピー代などが含まれるよ。

見た目が切手のようなものですよね。

手続きを開始する際に一括で支払うってわけじゃないよ。

実は負担はもうちょっと抑えられるんだ。その辺を教えてあげるね。

個人再生をしても負担が少ない理由を教えてあげるね。

だから借金の返済を止めちゃっても問題ないんだね。

「受任通知」の内容自体は、「債務整理は弁護士の私が担当しますよ」ってシンプルなものなんだけど、効果がすごい。

受任通知を送付されると法律上取り立ては禁止されるんだ。返済をしなくても文句もいわれないよ。

ついでに、弁護士費用の支払い時期ともかぶらないから、二重払いの負担もないんだよ。

生活を立て直しながら、債務整理ができるってワケだ。

また、「弁護士費用：40~65万円」でも話した通り、債務整理にかかる弁護士費用のほとんどは分割払いであるケースが多いよ。

分割回数は法律事務所によって異なるけど、6~12回の所もある。

だから半年から1年かけて積み立てていくイメージだね。

でも、個人再生後に大幅に減額された金額を3年かけて返済するってなると、ある程度金銭的にも余裕を持っておきたいよね。

無理に費用を払って手続きを急ぐこともないよ。

もちろん一括や分割回数を減らしてすぐ手続きをしてもらうこともできるからね。

でも個人再生委員の報酬も、一括払いじゃないんだ。

個人再生では、「履行テスト」ってのがある。

約半年にわたり、一定の金額を指定の口座に振り込んで、本当に返済できるのかをチェックされるんだね。

でもこの履行テストで振り込んだお金は、手続きが終わると返還されるんだ。

個人再生委員の報酬はそこから差し引かれることになるよ。

一括で請求されちゃうと確かに苦しいですけど、分割ならなんとかなりそうです。

でも、万が一費用が払えない場合は、どうしたらいいですか？なんか裏技とかで安くなりません？

法律事務所は分割払いの所が多いけど、全部ではないからね。

また、複数の弁護士に相談してみて、見積もりを出してもらおう。

自分の予算に合っていて、信頼できる弁護士を選べばいいよ。

法テラスは国が設立した法律相談センターだよ。

収入が一定以下など、費用の負担が難しい場合に利用できるんだ。

法テラスでも、弁護士・司法書士に個人再生が依頼できるよ。

相談は無料だし、個人再生なら1~10社20万円～で依頼できる。弁護士費用立替制度などもあるからね。

詳細は「法テラスを利用した場合の個人再生の費用は？」で教えてあげるね。

ちなみに、司法書士に個人再生を依頼した場合の費用の相場は、20~30万円程度といわれているよ。

ただし、司法書士は弁護士と違って、対応できる業務に制限がある。司法書士が対応できるのは書類作成まで。

個人再生委員が選任されると、55万円くらいとそれほど変わらない金額になっちゃうから注意してね。

詳しくは「個人再生は弁護士・司法書士どちらに依頼すべき？」で教えてあげるね。

もし個人再生の費用が負担できないのなら、思い切って他の債務整理を検討してみよう。

その上、「弁護士費用立替制度」も利用できるんだ。

「民事法律扶助」なんて呼ばれたりもする制度だよ。

「弁護士費用立替制度」が適用されると、弁護士費用は法テラスが立て替えてくれる。

法テラスが立て替えてくれた分は、月々5,000円～原則3年以内で返済が終わるスケジュールで支払っていくことになる。

法テラスなら、弁護士費用は負担できなくても、長期分割が可能だし、手続きを進めてもらうことができるんだ。

でも、そんなおいしい話ばかりじゃなくて、実はデメリットがあるんでしょう？

法テラス自体、金銭的なことで弁護士や司法書士の支援が受けられないなんてことがないようにするために設立されているよ。

だから、収入が一定以上だと利用することができないんだね。

そして、審査には2週間～1ヶ月かかる。

もし一括請求を受けていて、今にも財産が差し押さえられそうとか、裁判になりそうって人には向かないね。

費用の相場は20~30万円と安かったですもんね！

でも、司法書士には対応できない業務があるんでしたっけ…。

弁護士とどう違うんですか？

一方、債務整理ができる司法書士は、法務大臣に認められた「認定司法書士」だけなんだ。

債務整理でいわれる司法書士ってのは、この「認定司法書士」を指しているよ。

対応できるのは、1社140万円までの借金なんですね。なぜ140万円なんですか？

ただし、これは書類作成の費用だからね。

その上、住宅ローン特則を利用するとなると、さらに5万円ほどかかったりもするんだ。

司法書士に依頼すると、手続き自体は自分でやることになる。

自分で対応するってなると、個人再生委員が選任される可能性があるし、その報酬も25万円くらいになってしまうんだ。

ちなみに、日本弁護士連合会の資料によると、2020年の個人再生で弁護士に依頼した人は約84%、司法書士に依頼した人は約12%だよ。

統計だけでいえば、弁護士に依頼した人が多いんだね。

気になります…。

個人再生は、借金が最大10分の1まで減額されて、原則3年で完済する手続きだったね。

このどちらの手続きになるかによって、返済額を算出する基準も異なるんだね。

それは、②の給与所得者等再生の方が返済額が高額になりやすいからだね。

2020年の司法統計によると約92%が小規模個人再生だね。

この3つを比較して、一番金額が大きいものが弁済額になるんだ。

どの手続きを選ぶかによって、どの基準で算出されるかも異なるんだね。

借金の総額に応じて、返済する金額が決まるんだ。百聞は一見に如かず。見るとわかりやすいよ。

さいむくんは、この減額された100万円を3年で完済するってことか。だいぶ減るね。

例えば、最低弁済額基準でさいむくんの借金が500⇒100万円まで減額されたよね。

でも、さいむくんが300万円の外車を乗り回していたら、債権者はどう思うかな？

小規模個人再生では、この最低弁済額基準と、清算価値保障基準を比較して、金額が高い方の基準が採用されるんだね。

なんとなく想像がつくと思うけど、可処分所得基準ってのは、収入から税金・社会保険料・家賃などの税金・生活費を差し引いた金額の2年分が対象になる。

超簡単にいえば、税金・保険・家賃などの生活費を差し引いて、月30万円の場合は、2年で720万円だね。

ちなみに、給与所得者等再生では、最低弁済額基準・清算価値保障基準・そしてこの可処分所得基準の３つを比較する。

そのため、今回は一番わかりやすい最低弁済額基準でシミュレーションしてみるよ。

効果は絶大ですね！

でもちょっと高いんですよね…もっと安い債務整理ってあったりしますか？

減額された分は原則3~5年程度で完済する。

裁判所を通さないから、費用も期間も少なくて済むよ。

1社あたりの弁護士費用は2~5万円だよ。

借金が100万円くらいなら、月の返済額は約1.6~2.7万円。

でも、元本が大きい場合は、月の返済の負担も苦しいままになってしまうんだ。

借金が200~400万円以上あるような場合や、月の返済の負担が10万円くらいになってしまうなら、個人再生を利用したほうがいいよ。

自己破産にかかる費用の相場はおおよそ40~100万円。

弁護士費用だけなら、40~50万円くらいだね。

自己破産の費用に幅があるのは、手続きによってかかる費用が異なるからだよ。

財産が少なければ、裁判所の費用は数万円で済むけど、20万円以上の価値があるものなどがあると、手続きにかかる費用もぐっと高額になる。

そもそも自己破産自体、収入が少ないなどで返済できないって条件が必要になる。

ざっくりいえば、こんな流れだね。

「無理なく弁護士費用を積み立てられる」でも話したけど、弁護士費用は分割払いになるケースが多く、分割回数は6~12回の所もある。

月々支払っていくとなると、最短で6ヶ月、最長でも1年ほどかかることになる。

そのため、依頼から個人再生の弁済開始までを見ると、トータル約2年ほどかかることになるよ。

ボーナスが入ったとかなら、分割を少なくするのもアリだけど…ちゃんと完済できるのかって部分が重要となる。

余裕があるならそうすればいいし、ちょっと不安って人は、弁護士と相談しながら進めようね。

また、各弁護士に相談をして、見積もりを出してもらうのもおすすめだよ。

個人再生よりも適したものがあるかもしれないから、費用だけでなく、適した手続きかどうかも含めて、まずは弁護士に相談してみよう。