なんでも個人再生の手続きで通帳を提出しないといけないみたいじゃない。それって、家族の通帳も?
通帳を提出するのってなんか言われそうで抵抗あるんだよね…。なんで通帳なんか見るのさ?
個人再生を認めてもらうには、ちゃんと完済できるとわかる再生計画(返済計画のようなもの)の提出が必要なんだ。
判断材料の1つが、通帳など収支の状況なんだね。
個人再生では申し立てた人名義の通帳、おおよそ1~2年分が必要になります。
しかし、通帳を提出して、収支すべてを知られることに抵抗がある方もいるでしょう。
この記事では、個人再生で提出する通帳をテーマに、必要になる理由や、提出する範囲、家族の通帳の扱い、個人再生で知っておきたいことなどを解説します。
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個人再生で通帳が必要な理由
個人再生を認めてもらうために、裁判所に再生計画を提出するんだ。
個人再生では、元金を含めた借金が大幅に減額できますが、その代わりに決められた金額は計画的に返済しなければなりません。
提出された再生計画が実現できるのかどうか、判断するために通帳の提出が必要となるのです。
- 債権者・借金はこれですべてなのか
- 財産がいくらあるのか、隠してないか
- 再生計画を実現できるかどうか
債権者・借金はこれですべてなのか
裁判所が通帳から見ているものの1つが、借金と債権者(お金を貸した側)です。
手続きをする際、借金をしている貸金業者一覧の資料を提出します(債権者一覧表)。
【引用元:申立て等で使う書式例(千葉) – 千葉地方裁判所】
借金を返済しているのに一覧表にいない債権者がいないかどうか、あるいは、一部の債権者にだけ返済していないかといった部分を見ています。
だから特定の貸金業者などを債権者一覧から外したり、特定の相手にだけ借金を返済するのはNGなんだよ。
財産がいくらあるのか、隠してないか
どんな財産があるのか把握するために、財産目録というものを提出するよ。
この財産目録の内容が合っているか、財産を隠してないかチェックする際にも通帳が確認されるんだ。
【引用元:申立て等で使う書式例 – 高知裁判所】
再生計画を実現できるかどうか
提出された再生計画が本当に実現できるのかという重要な部分も、収支を見て判断されるよ。
家計簿の提出が求められるのも同じ理由だね。
個人再生はある程度収入がないと認められないから、収入の証明にもなるよね。
それに、計画に無理があれば、債権者はちゃんとした返済をしてもらえないし、申し立てた人はまた借金が返せなくなるし、双方にとって何もいいことがないもんね。
その分慎重に見ているってことだね。
でも借金を減額してもらうためには、正直に申請するしかないってことか…。
提出する通帳はいつまで?
でも、いつ頃の通帳からなの?直近2ヶ月とかそのくらい?
通帳は1~2年分の履歴をコピーして提出
裁判所に提出を求められた年数の通帳の取引履歴の部分をコピーして、提出する感じになるよ。
ただし、長期間取引をしていないと、取引履歴がまとめられていて、通帳に表示されないことがあるよ。
その場合は、銀行にお願いして、1~2年分の取引履歴を出してもらってね。
ネット銀行はWEB明細を提出
裁判所が見ているのは、お金の流れが確認できる資料だから、通帳がなければ取引明細で大丈夫だよ。
個人再生を申し立てる前から、弁護士と打ち合わせしてコピーするって感じだね。
例外として、東京地裁の場合、本当に返済できるのか履行テストってのをやることがあるんだ。
もしもう一度提出を求められるとしたらその時かな。
どのみち、6~8ヶ月は家計簿をつけるように言われたりするから、浪費しちゃダメだよ。
個人再生で通帳を提出するのは申立時
「個人再生で通帳が必要な理由」で解説したような書類と一緒に提出するんだ。
個人再生を申し立てたからといって、個人再生の手続きが開始されるわけではないんだね。
資料などを見て、個人再生の手続きを開始する条件が満たされていると判断されたら、手続き開始決定となるんだ。
家族や配偶者の通帳はどんな扱いになるの?
もしかして、個人再生って、家族の通帳の提出を求められるの?
できれば家族にバレないように手続きしたいんだけど…
原則申し立てた人の通帳のみ提出
ただし、例外として、家族や配偶者の通帳が必要になるケースもあるよ。
家族や配偶者の通帳が必要になるケース
だから自分の収支が家族によって変化するような場合は、家族の通帳の提出を求められることもあるよ。
家族にバレないように手続きしたいってのはよくわかるけど…
家計簿なんかは同じ世帯(一緒に住んでいる人)の収支を提出しないといけないから、隠し通すのは難しいだろうね。
ちゃんと話しておいた方が、もめずに済むよ…。
個人再生で知っておきたいこと
通帳を隠すと個人再生が認められない
しかも、個人再生が認められないだけじゃなく、弁護士に払った着手金は返ってこないし、借金は減額されないし、取り立ては今まで通り。
それどころか、差し押さえのリスクも高まるからね…!
自己破産なんかされないように…。
よくギャンブルを隠したいからって通帳を提出したくないって人がいるけど…こういうリスクが高まるから、通帳を隠すのはおすすめしないよ。
借金をしている銀行の口座は凍結される
銀行から借金をしている場合、借金をしている銀行の口座は凍結されて、引き出しができなくなるから気をつけてね。
債務整理を弁護士に依頼すると、弁護士は貸金業者等に受任通知というものを送ります。
受任通知は、弁護士が間に入りますよという通知で、貸金業者は以後取り立てが禁止されます。
一方、受任通知を送られた銀行側は、口座からお金を引き落とせないようにするんだ。
債務整理されちゃうなら、自分たちが貸したお金を少しでも返してほしいからだね。
口座凍結されるケース | 口座凍結されないケース |
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銀行から借金をしていない・借金が消費者金融やクレジットカードだけ |
- A銀行からカードローンで50万円
- B銀行は通常の口座のみ使用
- C消費者金融から借金50万円(カードローンをしているD銀行がグループにある)
だから、その銀行から引き落としているものや、給料の振り込みは別の口座にしたり、口座からお金を引き出しておくことを忘れないようにね!
別の口座なら凍結される恐れはないから大丈夫だよ
もっとも、債務整理を弁護士に依頼していれば、弁護士からこの点についても説明があると思うから、大丈夫だよ!
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でも、LINEで相談だけもしてみようかと思って勇気を持って友達追加してみたんですよね!
そしたら、その日のうちに問題が解決して、次の日からは借金に悩まず生活できるようになりました!
対応も早くて丁寧でしたのでとても感謝しています。
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まとめ
- 個人再生の返済額を決めるため、借金や財産、再生計画が実現できるかどうか判断するために通帳が必要になる
- 裁判所によって異なるが、通帳の履歴はおおよそ1~2年分をコピーして提出する
- 自分の収支が家族に関係しなければ、申し立てる人名義の通帳のみ提出する
- 通帳や財産を隠すと、個人再生を認めてもらえない
本当は僕がギャンブルして借金まみれなのを知られたくなかったけど…隠せば個人再生はナシになっちゃうわけだね…
借金をなくすためにもやむなしなんだな…。
それぞれメリット・デメリットがあるから、自分に合うケースを一度弁護士に相談してみてね。
企業法務をはじめ、債務整理関連の案件、離婚・男女トラブルの案件、芸能関係の案件などを多数手がける。