差し押さえ口座について差し押さえた相手を調べる方法

「サシオサエ」って書いてあったんですけど、これって差し押さえされたってことですよね！？

ううう…許せない…差し押さえた相手がだれかって調べる方法はないんですか？

その前に、ちょいと口座の差し押さえについて解説するよ。

これは、普通の借金の差し押さえでも、滞納した税金の差し押さえでも同じだよ。

差し押さえを受けるケースには、借金の滞納と、税金の滞納がある。

実際に口座が差し押さえられるまでの流れは、借金と税金で少し違うんだ。

簡単に表でまとめるよ。

税金の場合は差し押さえまでの時間が少ない。でも借金の場合は、いきなり差し押さえにはならない。

差し押さえの前にいろいろな支払い案内が届くよね。

それらの通知が送られてきた時期などで、差し押さえた相手がどこの会社か、ある程度の予想はできるんだ。

それに、差し押さえの前に送られてくるいろんな通知は、タイトルで危険度がわかる場合もあるよ。

例えばさっき名前を出した催告書(さいこくしょ)は、債権者から送られてくる通知の最終段階だと思っていい。

催告書を無視すると、今度は裁判所から書類が届くケースが多いからね。

影響というか…。

もう少し具体的にいうと、債務名義(さいむめいぎ)に書かれた金額の完済に必要な分が差し押さえられるんだ。

債務名義は簡単にいうと、裁判所が支払いを認めた書面って感じで、差し押さえに必要になるんだね。

上記の例でいうと、逆に口座に100万円はいっていたら、50万円は残るんだね。

差し押さえは基本、裁判所に差し押さえを申し立てて行うんだけど、一度の申し立てにつき差し押さえは一度だけなんだ。

もし、もう一度口座の差し押さえをするなら、もう一度申し立てないといけないんだ。

口座の差し押さえとは少し違うんだよね。

銀行からの借金を滞納すると、契約にもとづき、口座のお金が回収されてしまうんだね。

違いはこんな感じ。

差し押さえられちゃうと、生活ができなくなるようなものは差し押さえられないんだ。

でも口座のお金で借金が完済できずに放置していると、給料まで差し押さえられるおそれがあるんだ。

「口座の差し押さえは一度の申し立てにつき一度まで」でもちょっと話したけど、給料の差し押さえは完済されるまで毎月継続的に差し押さえられてしまうよ。

万が一差し押さえられた口座のある銀行から借り入れをしている場合、銀行のクレジットカードやカードローンが使えなくなる可能性があるよ。

銀行は、返済が滞るのを消費者金融より嫌がる傾向にあるそうなんだ。

銀行系のクレジットカードやカードローンが利用できていても、差し押さえを受けると使えなくなる可能性があるよ。

一応、差し押さえについてこれらの行動を起こすことはできるけど…。

でも口座の差し押さえだけで、完済できない場合、今度は給料や車などを差し押さえられる可能性があるよ。

もし完済できないなら、債務整理(さいむせいり)をして借金を減額しよう。

債務整理は、債権者との交渉や裁判所の許可で借金を減額・免除できる手続きの総称だね。

もちろん、債務整理をしても差し押さえられたお金が取り戻せるわけではない。

あくまで次の差し押さえを受けないための対策だね。

主に3つの手続きから成り立つよ。

債務整理は自分でも手続きできるんだけど、一般的には、弁護士や司法書士に手続きを代行してもらうケースが多いよ。

弁護士に手続きを代行してもらうと、取り立ても止まるんだ。これは受任通知のおかげだね。

受任通知は簡単にいうと「手続きの代行依頼を受け付けました」と債権者に知らせる通知。

受任通知を債権者が受け取ると、その後は法律上取り立てができなくなるんだ。

滞納しているのが税金の場合は、債務整理による減額・免除ができないんだ。

また給料の支払い口座は、勤務先が知られていると、債権者が裁判所に申請することで調べることができるんだ。

債権者が調べる方法については、あとで簡単に解説するよ。

ちなみに通常、給料の差し押さえは手取り額4分の1だけど…。口座に入れっぱなしだと預金とみなされて全額とられるかもしれない。

債権者に給料日を把握されている場合は、給料日やその翌日をねらって差し押さえようとしてくるかもしれないから、要注意だ。

さっき「給料の支払い口座は、債権者が裁判所に申請すれば調べられる」っていったけど…。

この、裁判所経由で債権者の情報がゲットできてしまう手続きを「第三者からの情報取得手続」というんだ。

情報取得手続は2021年にできた新しい手続き。債権者が裁判所に申し立てると、銀行や職場に情報提供するよう命令してくれるんだ。

だからさいむくんの情報は筒抜けなんだね…。

でも、差し押さえを受けてしまったということは、返済できない状態にあるわけだよね。

滞納してしまっているのが税金なら、役所に相談するしかない。

でも借金は、正当な手続きで減額・免除ができるんだ。

ただ債務整理するにしても、どの手続きが自分にあっているかなんて自分じゃわからない。

だからまずは、弁護士の無料相談を活用しよう。LINEで相談できるところもあるからね。