債務整理

相続財産の中の借金は減額できるのか?徹底解説!

さいむくん
さいむくん
父親が死んで相続をすることになったんだけど、どうも借金を残してたみたいで…。

これって僕は払わないといけないのかな?

蛙の子は蛙って感じがするね。

相続財産の中にある借金も、債務整理などで減額できるのかな?弁護士の先生に聞いてみよう!

ともだち
ともだち

相続と借金の関係について、このようにお悩みの方はいませんか?

この記事では、相続財産に借金がある場合の対処法や、相続放棄をする際の注意点などについて、分かりやすく解説していきます!

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相続財産に借金がある場合の対処法3つ

せんせい
せんせい
お父様が亡くなられたとのことで、お悔やみを申し上げます。

相続財産に借金がある場合の対処法は、次の3点に分けられるね。

それぞれかなりややこしいんだけど、分かりやすく解説していくから安心してね!

相続放棄 故人の財産を、プラスもマイナスもすべて放棄
限定承認 故人の財産を、プラスの限度で受け継ぐ
債務整理 故人の財産を一度相続して、自分の債務として債務整理する

方法1:相続放棄をする

せんせい
せんせい
まずは、相続放棄をするという選択肢だ。

相続の放棄をすると、相続人のもっていた財産のすべての相続を放棄することになる。

つまり、プラスの財産(例えば現金や不動産など)だけではなく、マイナスの財産(借金など)もすべて放棄することができるんだ。

相続の放棄は、相続の開始を知った日、つまり亡くなったことを知った日から3か月以内に、故人の住んでいた地域を管轄する家庭裁判所に対して申立てをして行う。

相続放棄をすれば、その人は最初から相続人ではなかったとみなされるんだよね。

だから、相続人(今回だと、さいむくん)に子どもがいたとしても、子どもも相続をすることができなくなるのか。

ともだち
ともだち

方法2:限定承認をする

せんせい
せんせい
限定承認という制度もあるよ。

これは、相続財産のうち、プラスの財産の限度でマイナスの財産を相続する、というものだ。

例えば、相続財産のなかに1000万円の借金と100万円の時計があるとき、債権者に100万円を支払うことで、時計を手元に残す、という方法だ。

相続財産をトータルでみてプラスになるときは相続すればいいし、マイナスになるときは相続放棄してしまえばいい。

だけど、借金がいくらあるのか分からないような場合や、持ち家に住み続けたいような場合には、有効な制度といえるね!

ともだち
ともだち
せんせい
せんせい
そうだね。だけど、実際に限定承認が行われることは結構少ないんだ。

手続き自体がとても面倒だし、相続人が複数いる場合には全員が共同して限定承認をしなければならず、この合意を得るのが難しいからだ。

方法3:債務整理をする

せんせい
せんせい
最後に、相続をしたあとで債務整理をする、という方法だ。

例えば1000万円の借金を相続すると、さいむくんがこの1000万の借主ということになる。

そこで、通常の債務整理と同じように、さいむくん名義になったこの借金を債務整理していくんだ。

確か、相続放棄や限定承認には厳格な期間制限があって、これを超えてしまった場合には相続放棄も限定承認もできず、全部相続したことになるんだよね。

こういう時にも、相続した借金を債務整理するってのはありかも。

さいむくん
さいむくん
せんせい
せんせい
また、故人の借金の場合、法改正前の借入れで過払い金が発生しているケースもある。

どの選択が一番お得になるかの計算は結構複雑だから、まずは弁護士に相談してみるといいよ。

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相続放棄をする際の注意点3つ

せんせい
せんせい
財産を計算してみて、どうもマイナスのほうが大きいみたいだ、と思うときは相続放棄をしてしまった方がラクだ。

ただし、相続放棄は以下の3つの注意点があるから、しっかりチェックしておこう。

相続放棄の注意点
  1. 資産と負債をよく計算する
  2. 期間制限に注意する
  3. 他の相続人とも相談する

注意点1:資産と負債をよく計算する

せんせい
せんせい
まずは、しっかりと財産の調査を行って、資産と負債のバランスを計算することだ。

一度相続の放棄をすると、プラスの財産を受け取ることもできなくなるし、原則として後から撤回することもできない。

相続放棄は取り返しがつかない行為だから、慎重に行うようにしてね。

注意点2:期間制限に注意する

せんせい
せんせい
相続放棄は、故人が亡くなったことを知った時から3か月以内にしなければならない。

この期間のことは「熟慮期間」と呼ばれ、書籍や他のサイトでもよく使われる言葉だから覚えておいてね。

この熟慮期間のうちに相続放棄をしないと、相続を単純承認したとみなされる。

つまり、どれだけマイナスの財産が多かったとしても、相続分をすべて相続したことになってしまうんだ。

それは怖い!しかも、葬式やら色々と忙しくて、3か月なんてあっという間に過ぎちゃうよね。

相続放棄をするつもりなんだったら、早めに弁護士に相談したほうがいいね。

さいむくん
さいむくん

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注意点3:他の相続人とも相談する

せんせい
せんせい
相続放棄は、他の相続人の同意は不要で、単独で行うことができる。

だけど、相続放棄をする場合でも、他の相続人としっかり話し合ったほうがいいね。

相続放棄をすると、相続の順位に変動が起きるんだよね。

例えば、故人の子が全員放棄したら故人の兄弟が相続人になったりする感じだ。

そうすると、少なくとも次の順位にいる相続人にはしっかりと説明しておいたほうがいいよね。

ともだち
ともだち

生前に相続放棄をすることはできる?

さいむくん
さいむくん
うーん、相続って結構面倒なんだなぁ。

先生、ちなみに生前に相続放棄をしておくことってできないんですか?

残念ながら、日本では生前に相続放棄をすることは認められていない。

生前にできることといえば、相続される人の債務を債務整理して、債務を減らしておくことくらいだ。

あとは、亡くなった後にバタバタしないように、生前のうちに財産関係をしっかりと確認しておくことくらいだね。

せんせい
せんせい

相続放棄の手続きは弁護士に依頼しよう

さいむくん
さいむくん
なるほど。先生、相続放棄について、他に注意しておくことはありますか?
そうだね。

相続放棄に必要な書類は裁判所のWebサイトから集めることもできるから、自力で行うこともできる。

だけど、相続放棄すべきか否かの判断や、放棄したあとのトラブルを未然に防ぐことは、とても難しいんだ。

見た感じはマイナスの財産がないと思っていても、後から債権者が現れる、なんてことはよくあることだからね。

せんせい
せんせい
さいむくん
さいむくん
いろいろと調査しなきゃならないのに、熟慮期間は3か月しかない!

だから、調査や親族との話し合いも含めて、早めに弁護士に相談しておくのがいいのかもね。

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まとめ

ともだち
ともだち
今回の話をまとめると、次のようになるね。
まとめ
  • 相続財産の借金を負わない方法には相続放棄や債務整理などがある
  • 相続放棄などの手続きによりトラブルになるケースが多い
  • 相続放棄・債務整理などの手続きは弁護士に相談しよう
相続をきっかけに、親兄弟や親戚と骨肉の争いになってしまうのはイヤだなぁ。

相続に関しては色々な選択肢があるし、どれを採るべきかの判断は難しいから、弁護士に相談して決めてもらうようにしよう!

さいむくん
さいむくん
弁護士に相談することで
借金を大幅に減らせる可能性があります。
催促の電話を止めたい
毎月の返済額を減らしたい
返済するのが難しくなった
過払い金があるのか気になる

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著者情報

この記事の監修者
赤堀弁護士
赤堀 太紀 FAST法律事務所 代表弁護士

企業法務をはじめ、債務整理関連の案件、離婚・男女トラブルの案件、芸能関係の案件などを多数手がける。

監修者の詳細なプロフィール
この記事の筆者
浜北 和真株式会社PALS Marketing コンテンツディレクター

2017年から法律メディアに携わりはじめる。離婚や債務整理など、消費者向けのコンテンツ制作が得意。
監修したコラムはゆうに3000を超える。

20代後半に作ってしまった借金100万円を自力で完済した。

筆者の詳細なプロフィール