せめて借金だけでもどうにかなればいいのにな。
任意整理をすれば借金が減らせるって聞いたんだけど、無職の僕でもできるのかな?
たしかに無職の人でも任意整理ができるケースはあるけど、任意整理をしたあとも返済を続けなくてはいけないから場合によっては厳しいかもよ。
任意整理について詳しい先生のところに話を聞きに行こうか!
任意整理とは、合法的に借金を減らせる手続きである債務整理のうちのひとつ。
無職の人であっても、専業主婦の方など何かしらの形で安定した収入があれば任意整理は可能です。
ただし、病気や事故などの事情で働けずに収入が見込めない場合はあまりオススメできないのが現実です。
この記事では、以下の3点を中心に解説していきます。
- 無職の人が借金を減らす方法
- 無職の人が任意整理をするうえでのメリット・注意点
- 任意整理後に無職になってしまった時の対処法
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無職の人が借金をなくす2つの方法
法律の力をつかって借金を減らす手続きを債務整理(さいむせいり)と呼ぶよ。①任意整理、②個人再生、③自己破産 の3種類があるんだよ。
任意整理 | 債権者(お金を貸している人)と直接交渉し、将来かかる利息をカットしてもらう |
個人再生 | 裁判所に申し立てをして、借金を最大で10分の1にまで減額してもらう |
自己破産 | 裁判所に申し立てをして、すべての借金の返済義務を帳消しにしてもらう |
自己破産はちょっと怖いと思っちゃうんだけど、借金を10分の1も減らせるんだったら個人再生ってのもアリなのかな?
個人再生は、仕事による継続的な収入がないとできない手続きなんだ。
任意整理と自己破産の内容について、かんたんに解説していくね。
任意整理|貸金業者と交渉して利息をカットしてもらう
任意整理はお金を貸してくれている業者に対して弁護士を通して交渉して、将来かかる利息をカットしてもらう手続きだ。
利息がカットされて残った借金の元本を、3~5年の期間で返済していくのが前提。
だから安定した収入があることが条件ではあるんだけど、無職であっても任意整理ができる場合もあるのさ。
自己破産|すべての借金の返済義務を帳消しにする
借金がすべてなくなるという強力な手続きである分、さまざまなデメリットもつきものなんだ。
- 家や車などの高価な財産は没収されてしまう
- 一部の仕事において資格制限がある
- ギャンブルや浪費が原因の借金だと破産が認められない可能性がある など
正直、ほとんどのケースで無職の人は任意整理よりも自己破産がオススメだよ。
詳しくは『無職で任意整理できない場合には自己破産を検討しよう』でお話するね。
無職の人でも任意整理はできる!可能なケース3選
具体的には、以下のような3つのケースだね!
- 今後就職の予定がある
- 専業主婦や学生などで家族の援助が受けられる
- 年金による収入がある
①今後就職の予定がある
重要なのは『今後は収入があるから、利息がなくなれば継続的に返済ができます』と債権者を納得させること。
正社員じゃなくても、パートやアルバイトでも認められる可能性は十分にあるのさ。
ただし、働く意思があったとしても長期間就職先が見つかっていない場合などだと難しくはなってしまうかな。
②専業主婦や学生などで家族の援助が受けられる
本人は収入がなくても、配偶者などの家族から援助を受けられる立場の人であれば十分に任意整理は可能だよ。
でも、旦那さんとかにはやっぱりバレちゃうのかな?
たしかに借金に悩んでいる主婦の人は、そもそも旦那さんに内緒で借金をしているケースが多いんだ。
だけど、任意整理をしたあとは旦那さんの収入をあてに返済を続けていかなくてはいけない。
隠し通そうとして後々バレてしまうよりは、早めに打ち明けて協力しながら借金を減らした方が賢明といえるかな。
③年金による収入がある
ただし、年金を受給しているということはそこそこ高齢のはず。
業者によっては任意整理をしたあとも少ない回数での返済を求められるなど、和解条件が厳しくなる場合もあるから要注意だね。
無職の人が任意整理をするメリット
でも、借金がチャラになるなら最初から自己破産でいい気もしてきたなあ。
自己破産よりも任意整理の方が合ってる人がいるのも確かなんだよ。
ひとまず、無職の人が任意整理をすることのメリットについて知っておこうか。
費用を安く抑えられる
任意整理 | 業者1社につき2~5万円 |
自己破産 | およそ40~100万円 |
※手続き内容により異なる。
手持ちの財産が多くて複雑になる場合などでは、弁護士費用と裁判所に納めるお金を合わせて100万円近くかかってしまうケースもあるんだよ。
弁護士としても、借金トラブルを抱えている人がすぐに費用を払うのは難しいことはもちろんわかってる。
費用に関してはそこまで心配しなくても大丈夫かな。
無職であることや借金について家族にバレない
もし今後も家族にバレずに済ませたいのであれば、任意整理はオススメかな。
任意整理だったら、債権者との交渉も弁護士に任せられるし、債権者からの郵送物も弁護士宛てにできるんだ。
それに対して、自己破産だと裁判所に出頭する必要も出てくるし、財産を失うこともある。
任意整理のように家族に隠し通すというのは難しいんだ。
弁護士に相談して、家族にバレたくないということを伝えればうまく対応してくれそうですね!
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今後の就職にはまったく影響しない
任意整理をはじめとした債務整理は、戸籍などに載る心配もない。
それに、面接や履歴書などで就職先に伝える必要もまったくないから安心してね。
財産を没収されずに済む
自己破産ではすべての借金が帳消しになるから、その分ある程度価値のあるものは借金の肩代わりに持っていかれてしまうってわけ。
任意整理だと、そういった財産を手元に残したまま借金を減額することもできるんだ。
家や車など、没収されてしまうと困る財産が多い場合には任意整理がオススメだよ。
過払い金がもどってくる可能性がある
任意整理の手続きの中では、過払い金がもどってくる可能性もあるんだ。
2010年6月以前に貸金業者から借りたお金だと、現在だと違法になる金利で貸付がされていた可能性があるのさ。
すでに完済し終わったものに関しても、2010年6月以前に借りたものなら過払い金が見つかる可能性はある。
一度弁護士に相談してみてもいいかもね。
無職の人が任意整理をする際の注意点
ただし、いくつか気をつけなくてはいけないことがあるから話しておくね。
債権者が応じてくれない恐れがある
あくまで交渉だから、業者によっては応じてくれない恐れがあるんだ。
無職の場合は、交渉すらしてもらえない可能性がさらに高くなると思った方がいいよ。
現状無職だと、本当に返していけるかどうか怪しいし、当然といえば当然だなあ。
大幅な減額ができない可能性がある
借金額が大きい場合には、任意整理をしても結局あまり返済がラクにならない可能性もあるんだ。
今ある借金を3年で返済するとして、具体的にシミュレーションしてみるね。
年利15%の借金を任意整理するケース
借金額 | 100万円 | 200万円 | 300万円 |
任意整理しない場合の毎月の返済額 | 34,665円 | 69,331円 | 103,996円 |
任意整理後の返済額 | 27,700円 | 55,500円 | 83,300円 |
カットされる利息 | 247,952円 | 495,904円 | 743,855円 |
※金額はすべて概算
『借金がいくらくらいなら任意整理でも大丈夫』という明確な基準はないから、担当になった弁護士とよく相談して本当に任意整理をするべきか決めるといいよ。
今後数年はクレジットカードやローンが使えなくなる
これは、債務整理をしたことによってブラックリストになってしまうからだね。
債務整理をした事実が信用情報機関に記録されてしまった状態のこと。
支払い能力があるかどうか確かめるためにね。
基本的にどんな会社でも契約のときには審査があるから、ブラックリストになっているうちは新たにカードやローンの契約はできないんだ。
現在使っているクレジットカードも使えなくなってしまうから気をつけてね。
だったらなんとか粘って返済を先延ばしにできないかなあ?
なぜなら、債務整理をした場合だけではなくて、何ヶ月も続けてカードなどの支払いが遅れた場合にも結局ブラックリストになってしまうからね。
なるべく早めに弁護士に相談をして解決するのが賢いよ。
3~5年で完済できない場合別の債務整理をしないといけなくなる
どこの業者も3~5年での返済を求めてくるケースが多いんだ。
もしも任意整理をしたあとに返済が難しくなった場合には、自己破産など他の手段を検討しないといけなくなるのさ。
無職で任意整理できない場合には自己破産を検討しよう
だけど、任意整理ができなくても自己破産に頼れば借金問題を解決できるということだけは知っておいてね。
無職だと自己破産が認められやすい
ただし、どんな人でも使えるわけではないんだ。
自己破産をするには、『支払不能である』ということが大前提なんだよ。
だけど、一般的には『借金の総額が年収の3分の1以上の状態』が支払不能と考えられるかな。
だから、支払不能と判断されて自己破産が認められやすいんだ。
就職先が決まっていなくても借金をなくせる
特に、家族や年金などに頼れない場合には就職の見込みがない限りはなかなか難しい。
それに対して自己破産であれば、就職先が決まっていない人でも借金をなくせるのさ。
まずは自己破産で借金をなくしてから仕事を探すというのもアリですよね!
今後の就職にはほとんど影響しない
ただひとつ、自己破産をしたらいろんな会社から門前払いされるんじゃないかって心配なんですけど…。
自己破産などの債務整理をした事実は、就職にはほとんど関係ないんだ。
面接や履歴書で就職先に伝える必要もないから安心してね。
ただし、弁護士や司法書士、警備員などの一部の職業においては資格制限が受けるから念の為頭に入れておこう。
無職の人が債務整理にかかる費用を払う方法3つ
弁護士費用なんてとても用意できるような状況ではないんですけど、どうしたらいいですか?
無職でお金が用意できないとしても、債務整理はできるんだよ!
具体的には、以下の3つの方法があるかな!
- あと払い・分割払いができる弁護士を探す
- 債務整理によって返済を止めている間に積み立てる
- 法テラスを利用する
①あと払い・分割払いができる弁護士を探す
そのため、多くの弁護士事務所において費用は分割払いやあと払いに対応しているのさ。
事務所によって方針は異なるけれど、月々3~5万円ほど支払えるのであれば、分割に応じてくれる可能性が高いかな!
詳しくは依頼する弁護士事務所に問い合わせてみてね。
②債務整理によって返済を止めている間に積み立てる
そのあいだに弁護士費用を積み立てられるように案内してくれる弁護士も多いよ。
受任通知とは、弁護士が債権者に対して『わたしが債務整理を担当することになりましたよ』と知らせる手紙のこと。
受任通知を受け取った業者は、それ以降取り立てをしてはいけないと貸金業法第21条で決められているのさ。
③法テラスを利用する
収入がなくて弁護士費用を用意できない人も、法テラスを頼れば債務整理ができる可能性が高いのさ!
法テラスについては是非この機会に知っておいて欲しいから、このあと詳しく説明していくね!
法テラスに頼めば無職の人でも任意整理ができる!
費用や実際の手続きの流れなど、細かいところまで詳しく解説していくね!
法テラスの費用相場
任意整理 | 自己破産 | |
通常の弁護士費用相場 | 1社あたり2~5万円 | 40~50万円 |
法テラスに依頼した場合 | 1社あたり1~4万円 ※債権者数により異なる |
15~30万円 |
法テラスの利用条件
だったらみんな法テラスを使っちゃいえばいいのでは?
法テラスに依頼するには、収入が一定以下でないといけないなどの条件があるんだよ。
【引用:民事法律扶助業務 – 法テラス】
だから法テラスに直接電話して聞いてみると、案内の人が親切に教えてくれるよ。
【参考:法テラス】
法テラスでの債務整理の流れ
審査に合格すれば、晴れて弁護士を紹介してもらえて債務整理の手続きに移行するのさ。
法テラスでの債務整理の流れ
- 法テラスの相談窓口に電話をする
- 無料の法律相談を受けた上で債務整理を申し込む
- 利用条件に適しているかの審査が行われる(通常2~3週間)
- 担当の弁護士が決まり、債務整理の手続きが行われる
【参考:無料の法律相談を受けたい – 法テラス】
無料みたいだし、試しに問い合わせしてみようかな!
法テラス相談窓口
電話番号 | 0570-078374 |
利用料 | 0円 |
通話料 | 固定電話からは、全国一律3分9.35円(税込) 携帯電話からは、20秒11円程度(税込) 公衆電話からは、全国一律1分11円(税込) |
営業時間 | 平日9時から21時、土曜日9時から17時(祝日、年末年始を除く) |
弁護士費用立替制度が利用できる
生活保護受給中や無職などの事情で収入が少ない人のために、法テラスが弁護士費用を事前に払ってくれるのさ。
【引用:費用を立て替えてもらいたい- 法テラス】
債務整理で借金の返済がなくなったあとであれば、十分支払える額だと思うよ。
生活保護受給中であれば費用の返済も免除されるかも
なぜなら、債務整理の手続きが終わった後も生活保護が続くような場合には、立て替えてもらった費用の返済が免除されるからさ。
生活保護を受けている友達がいたらすぐに教えてあげないと!
基本的には、債務整理が終わった後に申請することになる。担当してくれた弁護士に聞いてみてね。
【参考:生活保護を受給していない方の償還免除申請について – 法テラス】
生活保護受給中に債務整理はできる?
生活保護受給中の人が借金トラブルを解決する方法について解説しておこう!
生活保護費で借金を返済すると生活保護を打ち切られる可能性がある
生活保護費を借金の返済にあてていることが発覚すると、最悪の場合には生活保護を打ち切られてしまうよ。
生活保護制度とは、憲法第25条で保障されている『最低限度の生活』を誰でも送れるように作られた制度。
国民の税金でまかなわれている生活保護費を、個人のお金の返済のために使うのは認められないのさ。
返済義務の残る任意整理・個人再生はできない
つまり、手続き後も一定の返済義務が残る任意整理と個人再生は、生活保護受給者には向いていないのさ。
任意整理 |
|
個人再生 |
|
受給中なら一刻も早く自己破産する
借金は放っておけばどんどん利息が膨らんでいくから、一刻も早く弁護士や法テラスに相談することをオススメするよ。
だけど、仕事などで収入を得てしまうと、生活保護が認められない…。
生活保護が認められなければ、お金がなくて結局生活もできず、借金も増え続けてしまう…。
たしかにこのジレンマの中では、自己破産しか打つ手がなさそうですね。
任意整理後に無職になってしまった場合の対処法3つ
任意整理後に無職になってしまった場合の対処法についても解説しておこう。
①再和解|再度の任意整理
再和解とは、一度交渉が済んだ業者に対して、再び返済条件を変えて交渉をすること。
職を失ってしまっても、アルバイトによる収入や家族からの援助を受けられる場合には、返済額や返済期間について改めて相談することが可能だよ。
ただし、相談に応じてもらえるかどうかはその業者によるから気をつけてね。
②追加介入|他の借金についても任意整理をして借金を減らす
新たに任意整理の対象を増やすことを追加介入と呼ぶんだ。
ただし、また業者に対して減額交渉をするわけだから、アルバイトによる収入や家族からの援助などがある人に限られるね。
③自己破産
特に、病気や事故などによってしばらく働けないとか、安定した収入が見込めない場合には自己破産を検討するべきだね。
まずは職を失ってしまった段階で弁護士に相談するべきだな!
無職でも恐れることはない!まずは弁護士に相談しよう
でも、弁護士に相談したら『人生舐めるな!』って怒られたりしないかな…?
借金トラブルを専門としている弁護士は1日に何十人と借金に困っている人の相談に乗っているんだよ。
ぶっちゃけ、君みたいな人はたくさんいるから安心しな。
わざわざ叱られたりしないはずだよ。まずは借金を解決して、新たなスタートを切ろう!
多くの弁護士事務所が、借金問題に関しての相談は無料で受け付けている。
それに、今はLINEで気軽に相談できる窓口を用意しているところもあるからね。
じっとしていても何もよくならない。まずは弁護士に相談さ!
\専門家に無料相談しよう!/
まとめ
- 無職の人でも任意整理はできるが、あまりオススメできない
- 無職や生活保護受給中の人が借金を解決するには自己破産が最適
- 多くの弁護士事務所が分割払いなどに対応しているためまずは無料相談しよう
- 弁護士費用の支払いが不安であれば法テラスに相談するのもオススメ
弁護士に相談するのですらお金がかかると思ってたもんな。
まずは借金をどうにかして、落ち着いてから再就職の道を探してみるよ!
企業法務をはじめ、債務整理関連の案件、離婚・男女トラブルの案件、芸能関係の案件などを多数手がける。