自己破産

自己破産をしたときの連帯保証人への影響|迷惑をかけない方法について

さいむくん
さいむくん
借金がいつになっても減らない…。やっぱりもう自己破産をするしかないのだろうか…。

でも、家のローンは親が連帯保証人になっているし、自己破産したら親に迷惑がかかっちゃうよな…。

あらら、それは大変だね。借金の返済に悩み続けるのも苦痛だけど、家族に迷惑はかけたくないよね。

そうだ、借金問題に詳しい先生に聞いてみて、何かいい解決法がないか教えてもらおうよ!

ともだち
ともだち

自己破産とは、国から認められた借金の減額手段である債務整理のうちの一つで、借金の返済義務を帳消しにできる手続きです。

自己破産をすると本人の返済義務はなくなりますが、連帯保証人・保証人の返済義務はなくならず、債権者から一括返済される可能性があり注意が必要です。

この記事では、以下の3点について詳しく解説していきます。

  • 自己破産をした際の連帯保証人への影響
  • 連帯保証人に迷惑をかけずに借金問題を解決する方法
  • 自己破産した人も連帯保証人・保証人だった場合の対処法

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自己破産と連帯保証人に関するつぶやき

せんせい
せんせい
自己破産をすれば本人の返済義務はなくなるけれど、連帯保証人・保証人が代わりに返済義務は負うことになる。

特に、連帯保証人の場合は債務者本人とほぼ同じような責任があるから気をつけなくてはいけないよ。

実際に、『自己破産』『連帯保証人』というキーワードでどんな体験談があるか調べてみました。
ともだち
ともだち

親に迷惑をかけられないため自己破産できない

他人の借金の連帯保証人になったが夜逃げをされた

家族の借金の連帯保証人になり自己破産された

連帯保証人の特徴・保証人との違いについて

さいむくん
さいむくん
やっぱり連帯保証人がいると自己破産はしづらいんですね…。

でも、『連帯保証人』と、普通の『保証人』って何が違うんでしょうか?

連帯保証人には債務者本人と同じくらいの責任があると考えていい。

具体的には、保証人には認められている以下の3つの権利が、連帯保証人には認められていないんだ。

せんせい
せんせい
  1. 分別の利益
  2. 催告の抗弁権
  3. 検索の抗弁権

①連帯保証人には分別の利益が認められない

せんせい
せんせい
『分別の利益』とは、保証人が複数いる場合に、それぞれが債務額のうち自分の負担分だけの返済義務を負うという権利のことだ。

たとえば、債務額が200万円で保証人が2人いたら、各保証人に返済が求められるのは100万円のみになる。

それに対して、連帯保証人には分別の利益が認められていないから、連帯保証人が複数人いたとしてもそれぞれが全額返済する責任を課されるというわけだ。

②連帯保証人には催告の抗弁権がない

せんせい
せんせい
『催告の抗弁権』とは、債権者から借金の返済を要求された場合に、まずは契約者本人である債務者に請求するように求められる権利だ。

債務者が催促に応じない場合は、保証人が返済するように請求されるケースもある。

保証人であれば催告の抗弁権を行使してまずは債務者本人に請求するように反論できる。

しかし、連帯保証人には催告の抗弁権が認められていないため、突然債権者に返済を要求された場合も支払いも応じなくてはいけないのさ。

③連帯保証人には検索の抗弁権がない

せんせい
せんせい
『検索の抗弁権』とは、債権者から借金の返済を要求された時に、『契約者本人の財産を強制的に差し押さえて借金を回収してほしい』と主張する権利のことだ。

保証人であれば、債権者から直接借金の返済を迫られた際に、『先に契約者本人の財産の中で差し押さえできるものを調べてください』と主張できる。

しかし、連帯保証人には検索の抗弁権が認められていない。

たとえ債務者本人が支払い能力があるにもかかわらず返済を拒否した場l合であっても、債務者の代わりに連帯保証人が返済をしなくてはいけないのさ。

自己破産をした時の連帯保証人への影響

さいむくん
さいむくん
自分で借りたお金ではないのに、連帯保証人はほとんど債務者本人と同じだけの責任を追わなくてはいけないんですね…。
その通り。連帯保証人の責任は非常に重いのさ。

次はいよいよ本題に入ろう!自己破産をすると、連帯保証人にどんな影響がでてしまうか解説していくよ。

せんせい
せんせい

残りの債務を一括請求される可能性が高い

せんせい
せんせい
自己破産をして免責が下りれば、債務者本人の返済義務はなくなる。

しかし、自己破産をしたからといって借金自体が消滅するわけではないんだ。

基本的に、自己破産をしたら連帯保証人が残りの借金を一括で請求されるケースが多いよ。

自己破産はあくまで破産者本人の支払い義務がなくなるだけだから、連帯保証人が代わりに請求されてしまうっていうのは、まあ納得できます。

だけど、なんで自己破産したら一括請求になってしまうんですか?

さいむくん
さいむくん
せんせい
せんせい
主債務者が自己破産をした時点で、借金の分割返済を可能にするための『期限の利益』がなくなってしまうからだね。
  • 期限の利益とは

支払い期日までは支払わなくてもいいという、債務者にとっての利益。期限の利益を喪失すると、債権者はすべての借金を一括で請求できるようになる。

自己破産をした場合、期限の利益は喪失すると法律で定められていますね!
ともだち
ともだち

(期限の利益の喪失)
第百三十七条 次に掲げる場合には、債務者は、期限の利益を主張することができない。
一 債務者が破産手続開始の決定を受けたとき。
【引用:民法第137条 – e-Gov法令検索

せんせい
せんせい
ただし、実際に一括請求がされるかの判断は債権者による。

たとえば奨学金の場合は、債務者本人が自己破産したとしても、連帯保証人は従来通りの分割返済を求められるのが一般的だね。

自己破産をすると『求償権』がなくなり、破産者に対して請求ができない

せんせい
せんせい
『求償権』とは、連帯保証人・保証人が一旦肩代わりして返済したお金を、債務者本人に返還するように求める権利のこと。

連帯保証人および保証人は、本来この求償権を持っているけれど、主債務者が自己破産すると借金の返済義務と一緒に求償権も免責になってしまう。

つまり、自己破産されてしまった場合にはそれまでに肩代わりして支払った借金はもちろんのこと、自己破産後に肩代わりした借金も主債務者に返すように請求できないんだ。

そしたら、僕が自己破産して親が代わりに返済することになった場合、あとで返すっていうのもできないんですか?
さいむくん
さいむくん
せんせい
せんせい
それは可能だよ。

自己破産によって主債務者の支払い義務はなくなるけれど、『自然債務』という形で債務自体は残り続けるという考え方があるのさ。

  • 自然債務とは

法的に最低限の拘束力しか持たない債務のこと。債務者が任意に返済することはできるが、債務履行の強制はできない。

連帯保証人・保証人側から主債務者に対して返還を求めることはできないけれど、主債務者が自発的に返還することは可能ってことですね!
ともだち
ともだち

一括返済できない場合は連帯保証人も自己破産を余儀なくされる

せんせい
せんせい
自己破産するほどの借金を一括で請求されてしまってもなかなか支払うのは難しい。

主債務者が自己破産したことによって、連帯保証人も自己破産を余儀なくされるケースは非常に多いんだ。

債権者によっては交渉で分割返済に応じてくれる可能性もあるけれど、最悪の場合には連帯保証人も自己破産などの債務整理をするハメになると覚悟しておくべきだね。

連帯保証人に迷惑をかけずに借金問題を解決する方法

さいむくん
さいむくん
やっぱり、自己破産をすると連帯保証人にはかなりの迷惑がかかってしまいますね…。何かいい解決法はありませんか?

まずは弁護士に相談する

せんせい
せんせい
まず借金問題に悩んでいる時にとるべき解決策として一番重要なのが、弁護士に相談をすることだね!

弁護士は、弁護人として裁判に出席する人というイメージかもしれないけれど、借金問題の専門家でもあるんだよ。

自己破産をはじめとした債務整理の手続きにも精通しているし、一人一人の状況に合わせた最適な解決法を提案してくれるはずだよ!

住宅ローンの返済が苦しい場合は家を任意売却する

せんせい
せんせい
さいむくんのように、住宅ローンの返済が苦しくて自己破産を考えている場合は家を任意売却するのもひとつの手だよ。
  • 任意売却とは

債権者(住宅ローンを借りている金融機関)の了承のもと、ある程度所有者の希望条件で一般市場にて不動産を売却すること。

通常、住宅ローンを借りている場合には、家自体に抵当権が設定されているんだ。

抵当権が設定されているとは、簡単に言えばローンが返せない場合は家を没収されてしまうということ。

抵当権の影響により家を売却することによって得たお金で住宅ローンを完済できない場合は売却することはできない。

しかし、任意売却の手続きをすれば、ローンが完済できなくても家を売却できるのさ。

せんせい
せんせい
ともだち
ともだち
住宅ローンのように高額な借金は連帯保証人がついているのが一般的だけど、任意売却をすれば連帯保証人に返済を求められるようなことは避けられるんですね!

奨学金の返済が苦しい場合には救済制度を利用する

せんせい
せんせい
住宅ローン以外に連帯保証人がついている借金で多いのが奨学金。

奨学金も住宅ローンと同じように、自己破産をしても本人の返済義務がなくなるだけで連帯保証人に残額を請求されてしまう。

もし奨学金の返済が苦しい場合には、奨学金の運営元である日本学生支援機構の救済制度を利用するのが一番だ!

  • 奨学金の返済が厳しい時の救済制度一覧
内容 利用条件
①減額返還制度 月々の返還金額を減らす
  • 給与所得がある場合
    年間収入325万円以下
  • 給与所得以外の収入がある場合
    年間所得225万円以下
    『※これまでに一度も延滞していない』
②返還期限猶予制度 一定期間返済を先送りできる
  • 給与所得がある場合
    年間収入300万円以下
  • 給与所得以外の収入がある場合
    年間所得200万円以下
③返還免除 返還が免除される
  • 本人が死亡し返還ができない
  • 精神もしくは身体の障害により働けなくなり、返還ができない
自己破産をしたとしても、奨学金の連帯保証人である親に請求がいってしまうのであれば根本的な解決にはならない…。

せっかく用意してくれている救済制度は、使わない手はないですね!

ともだち
ともだち

【参考:返還が難しくなった場合 – 日本学生支援機構

任意整理を検討する|連帯保証人がついている借金以外を減額する

せんせい
せんせい
住宅ローンや奨学金以外の借金で連帯保証人がついている場合は、自己破産と同じく債務整理の一種である任意整理も有効な手立てだね!
  • 任意整理とは

債権者に直接交渉して借金にかかる利息をカットしてもらう手続き。

任意整理の場合は、手続きの対象となる借金を選べるのが大きなメリット。

つまり、連帯保証人がついている借金を任意整理の対象から外して、それ以外の借金のみを減額することで、連帯保証人に一括請求がいくのを避けられるってわけさ。

せんせい
せんせい
ともだち
ともだち
任意整理は、減額してもらった借金を3~5年の期間をかけて返済する必要があるから、ある程度安定した収入を持っている人に限られる。

とはいっても、連帯保証人に迷惑をかけずに借金を減額できるのはありがたいですね!

個人再生を検討する|住宅ローン以外の借金を減額する

せんせい
せんせい
もう一つの債務整理である個人再生も、住宅ローンの返済が厳しい際には有効だ。
  • 個人再生とは

裁判所に申し立てをして借金を最大で10分の1にまで減額する手続き

個人再生では、任意整理とは違って整理の対象にする借金を選ぶことはできない。

ただし、住宅ローン特則という決まりのおかげで、住宅ローンだけは例外として整理の対象から外せるのさ。

住宅ローン以外の借金については減額をしつつ、住宅ローンは個人再生後も払い続ければ家を残せる上に、連帯保証人にも迷惑をかけずに済むってわけだ。

せんせい
せんせい

自己破産した人の連帯保証人・保証人だった場合の対処法

せんせい
せんせい
家族や知人の借金の連帯保証人・保証人になっている人もいるよね。

主債務者である家族や知人が自己破産してしまった場合、どんな対処をするべきかも解説しておこう!

保証人が持つ権利を利用する

せんせい
せんせい
これは保証人に限られるけれど、債権者から返済を迫られた時には自分の持っている権利をフル動員しよう!
保証人が持っている権利というと、今日話していた以下の3つですね!
ともだち
ともだち
  1. 分別の利益:自身の負担分の返済義務しか負わない
  2. 催告の抗弁権:まずは主債務者に返済を迫るように主張できる
  3. 検索の抗弁権:まずは主債務者の財産を差し押さえて借金を回収するように主張できる
せんせい
せんせい
これらの権利を使えば、返済の負担を軽くできるのさ。

ただし、主債務者が自己破産してしまったということは、すでに返済能力がない可能性が非常に高い。

催告の抗弁権や検索の抗弁権を使っても、保証人が支払い義務を背負わなくてはいけないケースが残念ながら多いね。

分割返済の交渉をする

せんせい
せんせい
もし主債務者が債務整理をした影響で連帯保証人・保証人である自分に一括請求されてしまった場合は、債権者に対して分割返済の交渉をしよう!

債権者からしたら、保証人まで自己破産をして借金が回収できなくなってしまったら大きな損になってしまう。

だからこそ、交渉次第では分割の支払いに応じてくれる可能性があるのさ。

自分で貸金業者と交渉するのもとても大変そうだから、やっぱりまずは弁護士に相談するのがよさそうですね…。
ともだち
ともだち

弁護士に相談をして債務整理を検討する

せんせい
せんせい
分割返済にも応じてもらえない場合は、債務整理をするしか解決策はないね。

請求された借金の総額や、自身の収入状況によって選ぶべき債務整理は異なる。

債権者から一括請求されてしまった場合には、まずは借金問題の専門家である弁護士に相談するのが一番だよ。

借金問題についてはまずは弁護士に相談しよう!

さいむくん
さいむくん
自己破産をすると連帯保証人に迷惑がかかるのは避けられないけれど、自己破産以外にも借金問題の解決法があると知れて安心しました!
それはよかった。

連帯保証人がついている借金についてはもちろんのこと、どんな借金であってもまずは法律の専門家である弁護士に相談するのが解決への一番の近道なんだよ。

借金問題を根本から解決する債務整理の手続きには専門的な法律の知識が必要不可欠。

実際に債務整理の手続きをするかしないかは置いておいても、弁護士に相談をすれば借金問題を解決するためのアドバイスがもらえるはずだよ!

せんせい
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ともだち
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せんせい
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まとめ

ともだち
ともだち
今日のお話をまとめてみました!
まとめ
  • 自己破産をすると連帯保証人・保証人が一括請求されてしまう
  • 連帯保証人・保証人に迷惑をかけない方法は以下の4つ
  1. 住宅の任意売却を行う(住宅ローンの返済が苦しい場合)
  2. 奨学金の救済制度を利用する(奨学金の返済が苦しい場合)
  3. 任意整理を行う
  4. 個人再生を行う
  • 借金問題についてはまずは弁護士に相談するべき
連帯保証人に迷惑をかけないで借金を解決する方法をたくさん知れてよかったです!

僕はまだなんとか月々の返済はできている状況だけど、無料なら相談しない手はないですね。すぐにLINEで相談してみます!

さいむくん
さいむくん
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著者情報

この記事の監修者
赤堀弁護士
赤堀 太紀 FAST法律事務所 代表弁護士

企業法務をはじめ、債務整理関連の案件、離婚・男女トラブルの案件、芸能関係の案件などを多数手がける。

監修者の詳細なプロフィール
この記事の筆者
浜北 和真株式会社PALS Marketing コンテンツディレクター

2017年から法律メディアに携わりはじめる。離婚や債務整理など、消費者向けのコンテンツ制作が得意。
監修したコラムはゆうに3000を超える。

20代後半に作ってしまった借金100万円を自力で完済した。

筆者の詳細なプロフィール