個人再生

小規模個人再生のスケジュール・早く終わらせるコツを解説!

さいむくん
さいむくん
個人再生をしようと思ってるんだけど、小規模個人再生の流れとかスケジュールって、どんな感じなのかな?
そもそも、小規模個人再生と給与所得者等再生の違いとか、よく分からないよね…。

弁護士の先生に相談してみようよ!

ともだち
ともだち

小規模個人再生をお考えの方で、このようにお悩みの方はいませんか?

この記事では、小規模個人再生と給与所得者等再生の違いや、小規模個人再生のスケジュールなどについて、分かりやすく説明しています!

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小規模個人再生とは

せんせい
せんせい
まずは、小規模個人再生とはそもそも何なのかについて確認していこう。

個人再生には①小規模個人再生と②給与所得者等再生の2種類があって、それぞれの違いを表にまとめると、次のようになる。

名称

メリット

デメリット

小規模個人再生

減額幅が大きい

債権者の同意が必要

給与所得者等再生

債権者の同意が不要

減額幅が小さい

現在では、サラリーマンのように給与で生活している人も、多くが小規模個人再生を選択するんですよね!

確か、小規模個人再生をしたあとの最低弁済額(手続完了後も残る借金)は、債務額に応じて次の通りだ。

ともだち
ともだち

100万円以下の場合

その基準債権額

100万円以上500万円以下の場合

100万円

500万円超1500万円以下の場合

基準債権の5分の1

1500万円超3000万円以下の場合

300万円

3000万円超5000万円以下の場合

基準債権の10分の1

さいむくん
さいむくん
借入額が300万円の場合には、最低弁済額は100万円か!すごい!

これを3年かけて返済するとなれば、月々の返済額は約2万8千円だね。

小規模個人再生のスケジュール

せんせい
せんせい
では、小規模個人再生をする場合の大まかな流れについて確認していこう。

小規模個人再生のスケジュールは、大きく分けて次の通りだよ。

小規模個人再生の流れ
  1. 受任通知の送付・債権の調査
  2. 個人再生の申立て
  3. 個人再生の開始決定
  4. 債権者から債権の届け出
  5. 再生計画案の作成と提出
  6. 書面による決議・意見聴取
  7. 再生計画案の認可と確定
  8. 返済の開始

受任通知の送付・債権の調査

せんせい
せんせい
弁護士が個人再生の依頼を受けると、まず債権者に対して「受任通知」というものを送付するんだ。

ここには、債務者が個人再生手続を行う旨や、今後債務者には直接連絡をしないよう求めることが書かれている。

確か、サラ金などの債権者は、この受任通知の到達以降、債務者に対して催促などをすることが禁じられているから、債権者からの督促は一旦ストップするんでしたね!
さいむくん
さいむくん
せんせい
せんせい
そうそう。そして、弁護士は債権者に対して取引履歴の開示を求めて、利息制限法にしたがって過払い金がないかを計算する。

ここでもし過払い金があれば、債権者に対して返還を求めることになるね。

個人再生の申立て

せんせい
せんせい
必要な資料が揃ったら、申立書を作成して、裁判所に対して個人再生の申立てを行う。

だいたい申立てから1週間ほどで、個人再生委員という人が裁判所から選出される。

個人再生委員は、基本的に、債務者とも債権者とも利害関係にない弁護士が選任されるね。

その後、個人再生委員と、債務者とその代理人の弁護士、の3人で面談を行い、債務の内容や理由について聞かれることになるよ。

個人再生の開始決定

せんせい
せんせい
申立てから3週間以内に、個人再生委員は裁判所に対して個人再生すべきかどうかの意見書を送る。

その後、裁判所が資料を調査して、個人再生すべきとの判断に至った場合には、だいたい申立てから1か月くらいで個人再生決定がなされるよ。

債権者から債権の届け出

せんせい
せんせい
裁判所は、個人再生決定をしたあと、すべての債権者に対して連絡をして、それぞれの債権者がいくらの債権を持っているのかを調査するんだ。

その情報は裁判所でまとめられて、のちに弁護士のもとへ送られてくるよ。

再生計画案の作成と提出

せんせい
せんせい
裁判所を通じて送られてきた債権の情報が、必ずしも正しいとは限らない。

債権者がウソをついている可能性もゼロではないからね。

多くの債権を抱えている債権者だったら、計算ミスがあったりしてもおかしくないもんね!

債権の情報が正しかったら、次に弁護士は何をするんですか?

ともだち
ともだち
せんせい
せんせい
そうすると、弁護士は具体的な再生計画を作成して、裁判所へ提出するよ。

ちなみに、再生計画の提出が期限内に行われない場合には、ここまでやってきた個人再生手続は全てパーになるから、自力でやるときには注意してね!

先生、忘れないようにお願いしますよ…!
さいむくん
さいむくん

書面による決議・意見聴取

せんせい
せんせい
小規模個人再生の場合、個人再生が認可されるためには過半数の債権者の同意が必要だ。

だから、裁判所は再生計画を債権者に送付して、その計画に同意してくれるかを確かめる。

ここで過半数の債権者が再生計画に同意してくれない場合には、残念ながら小規模個人再生を行うことはできないから、給与所得者再生ができないかを検討することになるね。

再生計画案の認可と確定

せんせい
せんせい
裁判所が再生計画に合理性があると判断し、法律上の要件も充たすと判断した場合には、ようやく裁判所による再生計画の認可がなされる。

再生計画の認可から2週間で債務者の情報が官報に掲載され、そこでようやく手続きは完了だ。

官報って、国がほぼ毎日発行する新聞のようなものですよね。

官報に掲載される期間や、掲載されることによるデメリットについては、こちらの記事でも詳しく紹介してくれましたね!

ともだち
ともだち

返済の開始

せんせい
せんせい
めでたく再生計画が認められたあとは、その次の月から、計画案通りに返済を行っていく。

基本的に3年(例外的に5年となることも)かけて返済していくわけだけど、計画通りにコツコツ支払っていけば必ず借金から解放されるから、頑張っていこう!

小規模個人再生にかかる期間と費用

さいむくん
さいむくん
個人再生って、裁判所を通じた手続きだしかなり面倒くさいと思っていたけど、案外弁護士任せでなんとかなりそう!

そういえば先生、個人再生にかかる期間や費用はどれくらいですか?

ケースバイケースでかなり異なるんだけど、大体の目途で言えば、次の表くらいかな。
せんせい
せんせい

期間

半年~1年

費用

50万円~100万円

さいむくん
さいむくん
めちゃくちゃ幅があるじゃないですか!

目安にならないよ(怒)

ほんとにケースバイケースだからね…。

具体的にどれくらいの期間と費用とが必要なのかは、私たち弁護士なら目途はつくから、最初の相談のときにお伝えするね。

せんせい
せんせい

小規模個人再生を早く終わらせる方法3つ

せんせい
せんせい
小規模個人再生は裁判所を通じた手続きだから、どうしても時間がかかってしまうのが難点だね。

だけど、以下の点に注意すれば、少しでも早く手続きを終わらせることができるよ!

書類を用意しておく

せんせい
せんせい
まずは、必要な書類をできるだけ自力で準備しておくことだね。

手続きに必要な書類は私たち弁護士が代わりに集めることもできるんだけど、例えば債務者の住民票なんかは自分で取りに行った方が圧倒的に早いからね。

債権者と話をしておく

せんせい
せんせい
小規模個人再生では、再生計画について過半数の債権者が同意してくれないとダメなんだ。

だから、あらかじめ債権者と話をしておいて、個人再生をする旨を伝えておくと、交渉がスムーズにいく可能性があるね。

サラ金などの債権者とは弁護士が話したほうが早いんだけど、例えば友人や家族からお金を借りているような場合には、債務者が直接交渉したほうが上手くいくこともある。

弁護士に依頼する

せんせい
せんせい
個人再生手続は複雑で、ちょっとしたミスで手続きがパーになってしまうこともある。

だから、無理に自力で行おうとするのではなく、弁護士に依頼したほうがスムーズかつ確実に手続きを進めていくことができるね。

弁護士に支払うお金を考えても、個人再生を確実にこなして借金を減額したほうが、トータルでみればお得だもんね!

最初は自分でやるつもりだったんだけど、書式をみて頭が痛くなってきたので、先生に依頼することにします!

さいむくん
さいむくん

まとめ

ともだち
ともだち
今回の話をまとめると、次のようになるね。
今日のまとめ
  • サラリーマンでも小規模個人再生をするのがおすすめ
  • 小規模個人再生にかかる期間は6か月~、費用は50万円~
  • 手続きは弁護士に任せるとかなり楽!
個人再生は、任意整理と比べるとお金も時間もかかる、面倒な手続きではある。

だけど、再生計画が認められれば大幅な減額になって、人生をやり直す大きなチャンスになるんだ!

小規模個人再生で借金問題を解決して、新しい一歩を踏み出そう!

せんせい
せんせい
弁護士に相談することで
借金を大幅に減らせる可能性があります。
催促の電話を止めたい
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著者情報

この記事の監修者
赤堀弁護士
赤堀 太紀 FAST法律事務所 代表弁護士

企業法務をはじめ、債務整理関連の案件、離婚・男女トラブルの案件、芸能関係の案件などを多数手がける。

監修者の詳細なプロフィール
この記事の筆者
浜北 和真株式会社PALS Marketing コンテンツディレクター

2017年から法律メディアに携わりはじめる。離婚や債務整理など、消費者向けのコンテンツ制作が得意。
監修したコラムはゆうに3000を超える。

20代後半に作ってしまった借金100万円を自力で完済した。

筆者の詳細なプロフィール