
「債務整理をしたら会社にバレてしまうのか…」といったことを心配する人はとても多いです。
結論からいいますと、債務整理がきっかけで会社を解雇されたり、減給されたりすることは基本的にありませんし、出来ません。
ですので、必要以上に恐れる必要はないのです。
ですが、債務整理をしたことがきっかけで人間関係にひびが入る可能性などはあります。
同僚からお金を借りたりしている人は特にそうでしょう。
この記事には、「債務整理したことが会社に知られてしまうパターンとその対処法」を紹介しています。
会社に知られることなく、うまくやりきりましょう。
おすすめの事務所を一挙にご紹介!
債務整理しても仕事に影響はない!

まずは、法律的に従業員をクビに出来る条件の例を見てみよう。
- ケガや病気で働けなくなってしまった
- 著しい能力不足
- 遅刻や欠勤が多すぎる
- 会社のお金を横領した
- 犯罪を犯した
- 経歴詐称
- 悪質なハラスメント
債務整理をしたことが周囲の人に知られてしまったり、噂になったりすることで思わぬ影響を受ける可能性はあるけどね。
雇用や給与面に関しては、基本的に心配しなくて大丈夫だよ!

債務整理が会社に知られる6パターン
それでは、債務整理が会社に知られてしまうパターンを6つ紹介します。
一部、どうにもならないケースもありますが、だいたいのケースでは知られることなくやり過ごすことが出来ます。
資格制限にあてはまる仕事をしていた場合

つまり、仕事が出来なくなるんだ。
期間は、破産手続き開始~手続き完了、までだよ。
- 弁護士・税理士
- 警備員
- 日本銀行の役員
- 保険会社の取締役
- 交通事故相談員
- 探偵業 など
破産手続きが終われば、資格の制限も解除されますが、自己破産の手続きは少なくとも半年程度はかかる。
半年間働けなくなる理由を、うまく会社に説明しなければならないね。

会社からお金を借りていたケース

弁護士に債務整理を依頼すると、会社に通知がいくんだよ。
「さいむくんから債務整理の依頼を受けました」って感じかな。
それを避ける方法は2つかな。
- 会社の借金はそのままにし、他の借金だけを任意整理(債務整理)する
- 債務整理をせず、会社に直接、借金の相談をする

会社の関係者が保証人になっていたケース

保証人が同僚だった場合、「債務整理したことは秘密にしておいて!」ってお願いすればいいけど。
保証人が取締役とか、経営者だったら、やむを得ず知られてしまうことになるよね。
これも、会社の方が保証人になっている借金を任意整理(債務整理)せず、他の借金だけを債務整理すれば、回避することが出来ます!
退職金証明書をもらうときにごまかさなかったケース

- 東京地裁の場合…全員必要
- 大阪地裁の場合…正社員として勤続5年以上なら必要
そこで正直に、「自己破産するので…」と話してしまえば、会社に知られてしまうわけだ…。

対処法は2つ。
①弁護士や裁判所に確認し別の書類で代用すること。
東京地裁の場合、退職金証明書が発行出来ないのであれば、就業規則などに照らし合せ、退職金の見込み額を計算するのでもOKです。
②理由をうまくごまかして退職金証明書を発行してもらう
例えばですが、「ローンを組もうとしているのだが、審査の際に提出するようにいわれた」などの説明をしてみるのもいいでしょう。
給与口座を差し押さえられてしまったケース

そこでの判決によっては、「強制執行」という形で、給与を差し押さえられてしまう。
すると、裁判所から会社に「債権差押え決定書」が届いて、確実に会社にバレてしまうんだよ。
借金を滞納して訴えられるとか、債務整理するより印象悪いから、そんなことにならないように、訴えられる前に債務整理しないとですね!

官報を見られてしまったケース
「個人再生」や「自己破産」など、裁判所を通じた債務整理を行うと、「官報(かんぽう)」に、「本名をはじめたとした個人情報や、債務整理をした事実」が掲載されてしまいます。
官報とは、国が定期的に発行している機関紙のことです。
官報に自身の情報が載ることを回避する方法は、「官報に載らない債務整理(任意整理)を選択する」これしかありません。

任意整理は特に会社に知られにくい理由

任意整理は「債権(借金)ごとに整理するかしないか決めることが出来るから」だよ。
以下の表をご覧ください。
債権の内容 | 保証人 | 債務整理したら? |
①Aローン | なし | 問題なし |
②社長から借りたお金 | なし | 会社に知られる |
③Bローン | 会社の社長 | 会社に知られる |
②と③については、債務整理をしたら会社にその事実が伝わってしまいますね。
任意整理の場合、会社を巻き込まないよう、②と③はそのままにして、①だけを債務整理することが出来ます。
個人再生や自己破産の場合、すべての借金が同時に処理されてしまいますので、任意整理のようにはいかないのです。
まとめ

どうしようもないケースもあるけど、心構え次第で、債務整理したことを知られないようにする方法はあるんだね。
今回の内容、振り返ってみようか。
- 債務整理がきっかけで会社を解雇になることは基本的にはない
- 会社から借りたお金や、会社関係者が保証人になっている借金を債務整理するとバレる
- 自己破産をすると、公的資格の一部に制限がかかり、手続きが終わるまで働けなくなる
- 自己破産の場合、退職証明書は理由をごまかして発行してもらうこと
- 整理できない借金がある場合、任意整理でその借金は整理しないようにする
それぞれにあったアドバイスをくれるからね。
債務整理もしないし、借金も返済しない、みたいなどっちつかずの対応をするのは絶対にやめようね。
運が悪ければ貸主から訴えられて、給料を差し押さえられてしまうからね。
そんなことになる前に、大人しく、債務整理してしまった方がいいよ!
