自己破産

ギャンブルで自己破産は無理?体験談や免責がおりなかったケースは?

さいむくん
さいむくん
パチンコに競馬に、ギャンブルで負け続けて返せないほど借金が膨らんでしまった…。

ギャンブルで借金を作った場合は自己破産できないって聞いたことあるんだけど、本当なのかな?

いや、実際はギャンブルが原因の借金でも自己破産ができるケースがほとんどなんだ!

ただし、ギャンブルが原因で自己破産をする際には気をつけるべきことがたくさんあるから気をつけてね!

せんせい
せんせい

自己破産とは、裁判所に申し立ててほぼすべての借金の返済義務を帳消しにしてもらう手続きです。

自己破産の手続きにおいては、破産法によってさまざまなルールが決められています。

ギャンブルや浪費が原因で借金を作った場合では、自己破産ができないという決まりになっていますが、実際には裁判所の判断によって自己破産できるケースが多いです。

この記事では、以下の3点を中心にギャンブルと自己破産の関係について詳しく解説していきます。

  • ギャンブルが原因でも自己破産ができる理由
  • ギャンブルが原因で自己破産をする際に気をつけるべきこと
  • ギャンブルが原因で自己破産できなかった際の対処法

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ギャンブルが原因の借金でも自己破産は可能!

結論からお伝えすると、ギャンブルが原因で借金を作った方でも、自己破産によって借金を帳消しにすることは可能です!

インターネット上などで「ギャンブルで作った借金は自己破産できない」という情報を目にして心配されている方も多いのではないでしょうか?

  • ギャンブルで作った借金は自己破産できないと言われている理由
  • ギャンブルで作った借金でも実際には自己破産できるケースが多い理由

以上2点について、まずは確認していきましょう。

法律上はギャンブルや浪費が原因だと自己破産は認められない

自己破産の手続きは、冒頭でお伝えした通り破産法という法律によって細かくルールが決められています。

破産法の中には「免責不許可事由(めんせきふきょかじゆう)」というものがあり、以下のような事情がある場合には自己破産による借金の免除が認められないことになっています。

  • ギャンブルや浪費が原因で借金を返せなくなった
  • 借金や収入などについて虚偽の申告を行った
  • すでに借金の返済が難しい状況であるとわかっていながら新たに借入をした など

自己破産は、借金を返せなくなってしまった方が生活を立て直すための救済措置です。

誰にでも、やむを得ない事情によって借金を返せなくなってしまう可能性はあります。

その一方で、ギャンブルや浪費などのように、やむを得ない事情とはいえない原因で借金を作った場合には、法律上は自己破産が認められないのです。

裁判所の判断によって免責が認められる可能性がある

自己破産は免責不許可事由が定められていますが、実際に免責不許可となるのは非常にまれなケースです。

日本弁護士連合会の発表によると、自己破産を申し立てた方のうち98%ほどの方が免責を許可されており、ギャンブルや浪費が原因で借金を作ってしまった方も含まれています。

「ギャンブルで借金を作った」などの免責不許可事由にあたる方でも、実務上は反省や更生が認められれば、裁判所の判断によって免責が認められるケースがほとんどです。

このように、法律上は免責が認められない方が、裁判所の判断によって免責を受けられる制度は裁量免責(さいりょうめんせき)と呼ばれています。

ギャンブルが原因で自己破産をする際に気をつけるべきこと

ギャンブルが原因で借金を作った方でも、裁量免責によって自己破産が認められるケースは多いです。

ただし、裁量免責を受けるには、ギャンブルなどで借金を作ってしまったことを深く反省し、更生できることを示さなければなりません。

また、以下のような点に注意が必要です。

  • 自己破産にかかる費用が高額になる可能性が高い
  • 借金の経緯などについては正直に話す
  • 手続きの際には反省文を提出する必要がある
  • 今後は一切ギャンブルをしない

それぞれ簡単に解説していきます。

自己破産にかかる費用が高額になる可能性が高い

ギャンブルが原因で借金を作った方は、自己破産にかかる費用が高額になる可能性が高いです。

自己破産の手続きは、「同時廃止」と「管財事件」の2種類があります。

「ギャンブルが原因で借金を作った」などの免責不許可事由にあたる事情がある方の場合は、管財事件として取り扱われる可能性が高いです。

管財事件では、自己破産に至った経緯や借金の内容などについて詳しく調査をする「破産管財人」という方が裁判所から選ばれ、自己破産の手続きを進めます。

破産管財人の報酬は最低でも20万円ほどかかりますが、この報酬は破産者が負担する必要があります。

そのため、自己破産にかかる費用が高額になる可能性が高いというわけです。

借金の経緯などについては正直に話す

自己破産の際には、借金の経緯について正直に申告する必要があります。

「ギャンブルで借金を作ったとバレたら自己破産できないのでは」との思い込みから、弁護士との面談や裁判所への申告の際にギャンブルをしていたことを隠そうとする方もいるかもしれません。

しかし、借金の経緯などについて虚偽の申告をすることは免責不許可事由にあたり、手続き自体が認められなくなる可能性があるため、絶対に避けましょう。

ギャンブルが原因の借金であっても、正直に経緯を伝えて、今後は更生をはかるという誠意を見せれば、自己破産による免責は十分可能です。

弁護士や裁判所から聞かれたことに対しては、包み隠さず正直に答えるようにしましょう。

手続きの際には反省文を提出する必要がある

ギャンブルが原因で借金を作った場合であっても、裁量免責によって自己破産は可能です。

ただし、裁量免責を受けるためには裁判所に反省文を提出するように求められるケースがほとんどです。

反省文には、以下のようなものを盛り込む必要があります。

  • ギャンブルにはまって借金を増やしてしまったという経緯の詳細
  • 今後は一切ギャンブルから手を引くように努力すること
  • 自己破産によって免責を受けられたら精一杯生活を立て直す決意 など

反省文の形式などに関しては、自己破産を依頼した弁護士が相談にのってくれるはずです。

ギャンブルで作った借金で自己破産をする場合には、弁護士と綿密に打ち合わせて手続きをスムーズに進めていきましょう。

今後は一切ギャンブルをしない

本来は「ギャンブルや浪費によって借金を増やした」ことは免責不許可事由にあたり、法律上は免責が認められません。

そのため、ギャンブルで借金を増やした方が自己破産をするためには、裁判所に「ギャンブルで自己破産に至ったことを深刻にとらえ、今後の経済的再建に向けて全力で努力する」という姿勢を示す必要があります。

「もうギャンブルはしません」と宣言するだけなら簡単ですが、主張に説得力を持たせるためにも専門的な医療機関などでカウンセリングを受けるなど、具体的な行動に移すことが大切です。

特に、手続き開始後もギャンブルを継続していると、裁量免責すら受けられない可能性があります。

この点に関しては、どうにかギャンブルを辞める方法を弁護士と一緒に考えましょう。

ギャンブルで自己破産をした人の体験談

ここでは、ギャンブルで自己破産できた人の体験談を紹介します。

ギャンブルでも自己破産できた

ギャンブルがやめられず辞任された

一方で「今後は一切ギャンブルをしない」で解説した通り、弁護士依頼後もギャンブルがやめられずに、辞任されたケースもあります。

自己破産手続きの途中からギャンブルをしてしまい弁護士さんから辞任されました
この先どうすれば良いのか教えて下さい
【引用:自己破産手続きの途中からギャンブルをしてしまい弁護士さんから辞任されました – Yahoo!知恵袋

こちらの方は、自己破産ではなく個人再生ですが、ギャンブルをしたことで辞任されてしまったようです。

手続き開始後に辞任をされてしまうと、弁護士費用は返ってこない可能性があります。

また、別の弁護士を探す必要があり、さらに費用がかかる恐れもあるのです。

どうしてもギャンブルがやめられない場合は、依存症専門の病院で相談しましょう。

ギャンブルが原因で自己破産できなかった際の対処法

ギャンブルが原因の借金であっても、しっかりと反省している態度を示せば自己破産できるケースがほとんどです。

万が一、自己破産が認められなかった場合には、以下の2つの手続きによって借金の減額を目指しましょう。

  • 任意整理|借入先と交渉して利息を減額してもらう
  • 個人再生|裁判所に申し立てて借金を減額してもらう

それぞれ簡単に解説していきます。

任意整理|借入先と交渉して利息を減額してもらう

任意整理とは、弁護士を通じて消費者金融やクレジットカード会社などの債権者と交渉して、借金にかかる利息や遅延損害金(延滞料のようなもの)を減額してもらう手続きです。

任意整理は、自己破産とは異なり裁判所を介さずに行う手続きなので、自己破産が認められなかった方でも利用できる可能性があります。

任意整理のメリット・デメリットは以下の通りです。

メリット
  • 持ち家や車などの失ったら困る財産を手元に残しやすい
  • ギャンブルなどの免責不許可事由があった方でも借金を減額できる
  • 減額対象の借金を選べるため状況に合わせて柔軟に返済計画を立てられる
デメリット
  • 借金の元本は3~5年かけて返済しなければならない

任意整理で減額されるのは借金にかかる利息や遅延損害金のみであるため、元本は継続して返済していく必要があります。

自己破産のように借金の理由は問われませんが、莫大な借金がある場合は、任意整理よりも次に紹介する個人再生を検討しましょう。

任意整理で借金問題を解決できるかどうかを自分で判断するのは難しいため、弁護士などの専門家に相談してください。

個人再生|裁判所に申し立てて借金を減額してもらう

個人再生とは、自己破産と同様に裁判所に申し立てて借金を減額してもらう手続きです。

個人再生は自己破産ができなかった方でも認められる可能性があり、借金の総額に応じて最大で10分の1までの減額が可能です。

個人再生のメリット・デメリットは以下の通りです。

メリット
  • 住宅ローン返済中の持ち家を手元に残しながら借金を減額できる
  • ギャンブルなどの免責不許可事由にあたる方でも借金を減額できる
デメリット
  • 減額後の借金は原則3年で返済しなければならない
  • 手続きに費用と時間がかかる

個人再生も、任意整理と同様に減額後の借金を決められた期間で返済していく必要があるため、ある程度安定した収入がある人でないと手続きは難しいといえます。

また、借金の理由が問われない点も、任意整理と一緒です。

返済義務は残りますが、借金が高額な場合は、個人再生を検討してみましょう。

ギャンブルと自己破産に関してよくある質問Q&A

最後に、ギャンブルと自己破産に関してよくある質問をまとめたので参考にしてください。

自己破産をする時にギャンブルをしていたことはバレる?

隠そうとしても、財産や借金について調査する過程で必ずバレてしまいます。

自己破産においては、弁護士や裁判所に「ギャンブルをしていた」などの経緯は包み隠さず正直に伝えなくてはいけません。

虚偽の申告をすると、依頼した弁護士に辞任されたり、自己破産自体が認められなくなるなどのリスクがあります。

ギャンブルが原因で自己破産で免責がおりなかったケースはある?

ギャンブルをしていたことだけが原因で免責がおりなかったケースはほとんどありません。

ギャンブルをしていた上に「誰かを騙してお金を借りていた」「すでに家計がショートしているにも関わらず借入をした」「裁判所や弁護士に虚偽の申告を行った」など、複数の免責不許可事由に該当する場合には、免責を受けられない可能性もあるでしょう。

例えば、次のようなケースでは免責が認められませんでした。

  • 無職だったが、働いていると虚偽の申告をして消費者金融から140万円を借り入れ
  • 他人名義の借用書を作成して、知人からも300万円ほど借金
  • 借金は、ギャンブルで800万円、高額な飲食店で遊行費として300万円を使用 など

このようにギャンブル以外でも、虚偽の申告で借り入れなどを行ったなどの事情で、実際に免責が許可されなかったケースがあります。

裁判年月日 平成17年 1月14日 裁判所名 横浜地裁相模原支部 裁判区分 決定
事件番号 平16(モ)1604号
事件名 破産免責申立事件
裁判結果 不許可 上訴等 抗告 文献番号 2005WLJPCA01140008

ギャンブルが原因だと同時廃止にはならない?

ギャンブルが原因の借金でも、同時廃止ができないわけではありません。

たしかに、ギャンブルや浪費によって借金を作ったなどの免責不許可事由がある場合には管財事件として扱われるケースが多いです。

ただし、「ギャンブルの頻度が少ない」「借金のうちギャンブルが原因となっている額が少ない」などの事情があれば、同時廃止にできる可能性もあります。

自己破産の手続き開始後であればギャンブルをしても問題ない?

自己破産が認められた後でもギャンブルは絶対に避けてください。

特に、自己破産の開始決定から免責の許可が出るまでの期間にギャンブルをすると、自己破産が認められなくなる恐れもあります。

内緒でギャンブルをしようと思っても、自己破産の免責がおりるまでは日々のお金の使い道など裁判所や弁護士から監視されているため、バレる可能性が高いです。

自己破産後に堅実な生活を送るためにも、破産をきっかけにギャンブルからは手を引くように努力しましょう。

まとめ

せんせい
せんせい
今日のお話をまとめてみたよ!
まとめ
  • ギャンブルが原因で借金を作った場合でも自己破産は受けられる
  • ギャンブルの借金で自己破産を受ける際には管財事件となり費用が高くなりやすいほか、反省文の提出を求められるなど注意点がある
  • ギャンブルが原因で自己破産が認められないケースはほとんどないが、万が一認められなかったら弁護士に相談して任意整理や個人再生を検討しよう

僕みたいにギャンブルで借金を作った人でも自己破産はできるんですね、よかった…。

手続きについて気になることも色々あるし、一度弁護士に相談してみます!

さいむくん
さいむくん
弁護士に相談することで
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著者情報

この記事の監修者
赤堀弁護士
赤堀 太紀 FAST法律事務所 代表弁護士

企業法務をはじめ、債務整理関連の案件、離婚・男女トラブルの案件、芸能関係の案件などを多数手がける。

監修者の詳細なプロフィール
この記事の筆者
浜北 和真株式会社PALS Marketing コンテンツディレクター

2017年から法律メディアに携わりはじめる。離婚や債務整理など、消費者向けのコンテンツ制作が得意。
監修したコラムはゆうに3000を超える。

20代後半に作ってしまった借金100万円を自力で完済した。

筆者の詳細なプロフィール