お金を貸してくれてた債権者たちが集まるってことでしょ?
なんだかめちゃめちゃ怒られそうだし、怖いんだけどどうにか出ないで済ませられないかなあ。
だけど、たしか自己破産の仕方によっては債権者集会が開かれない場合もあったはず。
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自己破産の手続きのなかでは、借金の貸主である債権者たちが集まる『債権者集会』が裁判所で開かれる場合があります。
債権者集会と聞くと、債権者たちの怒号が飛び交い責められるような印象を受けるかもしれません。
ただし、債権者集会の実情はそんな怖いものではなく、粛々と進められてあっという間に終わってしまう可能性が高いです。
さらには、自己破産の手続きによっては債権者集会が行われない場合もあります。
この記事では、以下の3点について詳しく解説していきます。
- 債権者集会の概要と目的
- 債権者集会の実際の流れ
- 債権者集会に出席する際の注意点
債権者集会は1回5~10分程度、配当などの報告をするだけの集会です。
弁護士がいれば債権者集会は同席してもらうことができます。
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債権者集会とは
債権者集会は破産を申し立てた裁判所で行われるよ。
債権者からしたら、自己破産をされると本来貸していたお金が返ってこなくて損になってしまうよね。
たしかに、やむを得ない事情で返済ができないなら仕方ない場合もある。
とはいっても、自分の知らないところでどんどん手続きが進められていたら債権者としても納得できないよね。
『本当にそいつはお金を返済できなかったのか?』とか思わない?
だからこそ、債権者たちに手続きの進み具合をきちんと報告してあげる必要があるのさ。
債権者集会の4つの種類と目的・内容
財産状況報告会
読んで字の如く、破産者の財産について債権者に報告する会だね。
具体的には、裁判所の担当者が以下のようなものについて債権者に報告するよ。
廃止意見聴取集会
自己破産をすると、すべての借金の返済義務が帳消しになる。
その代わりに、破産者は自分の財産を換金して、借金の埋め合わせをしなくてはいけないんだ。
ただし、すべての財産を換金しても、借金の総額には届かない場合もあるよね。
これ以上借金に充てられる財産がないときに、破産手続きは終了となる。それが廃止ってことだ。
破産手続きを廃止するときには債権者集会を開くのも当然だな。#c
計算報告集会
破産手続きにおいては、破産管財人という裁判所から選ばれた担当者が破産者の財産を管理する。
破産管財人の業務がすべて終わったタイミングで、計算報告集会は開かれるのが通常だね。
債権者などの申立てにより招集される債権者集会
(債権者集会の招集)
第百三十五条 裁判所は、次の各号に掲げる者のいずれかの申立てがあった場合には、債権者集会を招集しなければならない。ただし、知れている破産債権者の数その他の事情を考慮して債権者集会を招集することを相当でないと認めるときは、この限りでない。
一 破産管財人
二 第百四十四条第二項に規定する債権者委員会
三 知れている破産債権者の総債権について裁判所が評価した額の十分の一以上に当たる破産債権を有する破産債権者
2 裁判所は、前項本文の申立てがない場合であっても、相当と認めるときは、債権者集会を招集することができる。
【引用:破産法第135条 – e-Gov法令検索】
債権者集会の出席者
- 裁判官
- 破産管財人
- 破産者
- 債権者
- 破産申立代理人(弁護士)
実は債権者は債権者集会に出席する義務はないんだ。
実際に、個人の自己破産においては債権者集会にわざわざ参加する債権者は少ないといえるよ。
そんな大きい会社の人が、わずかな金額を残して破産した人のために時間と労力をさくケースは少ないのも頷けるなあ。
債務者自身が発言を求められる可能性は低い
これまでみてきた通り、債権者集会はほとんどのケースにおいて破産管財人(裁判所が選任した弁護士)などからの報告を聴いて終わる。
破産をする債務者自身が発言を求められたり、質問をされる可能性はきわめて低いのさ。
仮に発言を求められたとしても、基本的には自己破産手続きの代理人である担当の弁護士が対応してくれるから問題ないよ。
債権者集会は1回あたり5~10分程度
ほとんどの場合で、1回あたり5~10分という短い時間で終了するよ。
回数に制限はないが1回で終わることも多い
実務上は、いくつかの目的の債権者集会をまとめて同じ期日に開催することが多い。
つまり、債権者集会は1回きりで終わるケースも多いのさ。
もし財産が多いとか複雑な破産手続きになってしまった場合には複数回行われる可能性もある。
複数回行われるとしても、2~3ヶ月に1回程度の周期になるし、その都度代理人の弁護士が対応してくれるから心配いらないよ。
個人の自己破産では債権者集会が行われないケースが多い
むしろ、さいむくんのような個人の自己破産の場合には、債権者集会は行われない可能性の方が高いといえるよ。
債権者集会が行われるのは『管財事件』の場合のみ
管財事件 |
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同時廃止事件 |
|
同時廃止事件となった場合には、その名の通り『破産手続きは開始と同時に終わる(廃止)』。
いちいち債権者に報告したり、意見を聴いたりする債権者集会は行われないのさ。
自己破産のおよそ7割程度が『同時廃止事件』となる
じゃあ一体自己破産のうちどれほどが管財事件になるかというと、わずか全体の30%程度なんだ。
個人の自己破産の場合はよほど借金の額が大きかったり債権者が多かったりしない限りは、同時廃止事件となる。
つまり、債権者集会が行われない可能性が高いってわけだ。
債権者集会の実際の流れ
ただし、実際にはひとつひとつが5~10分程度で終わるケースも多い。
それらすべてが1日に詰め込まれて、まとめて債権者集会と呼ぶのが一般的なんだ。
具体例としてイメージしやすいように、債権者集会が1日で終わる場合の実際の流れを簡単に説明しておくね。
①破産管財人が財産の状況を説明をする
自己破産の担当者である破産管財人が、破産者の財産の調査状況について説明するよ。
具体的には、破産者の財産としてどのようなものがあって、換金したらいくらになるか、などの説明だ。
必要に応じて、表などの資料を用いながら説明する形になるかな。
②計算や配当についての報告をする
これは『計算報告集会』に相当するね。
③破産廃止についての意見を聴く(質疑応答)
破産管財人が、『もうこれ以上みんなに配分できる財産はないから、これで終わりにしていいかい?』と債権者に確認する様なイメージだね。
1日で債権者集会が終わる場合には、すでに破産者の財産の調査が済んでいると考えていい。
『もっと財産があるはずだ!』などと異議を唱える債権者がいない限りは、この段階で破産手続きの終了が決まることになるね。
④免責についての判断がされる
破産手続きが終わると、実際に借金をゼロにする『免責』を行ってもよいかを裁判所が判断することになる。
裁判所の免責判断は、破産管財人の意見にもとづいて行われるんだ。
この時点で、破産管財人が『免責してもよし』という意見を出していれば、基本的にはそのまま免責が認められる。
晴れて借金が帳消し!ってわけさ。
債権者集会を欠席するとどうなる?
債権者たちは出席義務はないわけだし、僕自身が意見を求められることはほとんどない、と…。
でも、そう考えると、僕も別に行かなくてもいいんじゃないですか?
たしかに、債権者たちは債権者集会には出席義務はない。
それに対して、破産者本人は絶対に出席しなくてはいけないのさ。
無断欠席は免責不許可事由にあたるので注意する
自己破産による免責が認められなくなる理由・行為のこと。
なぜかというと、破産者は以下の義務があると破産法で決められているからだ。
- 自己破産に至った事情に関して説明する義務
- 財産を開示する義務
- 債権調査期日への出頭と意見陳述の義務
そうすると、当然のように自己破産は認められなくなってしまうのさ。
(破産者等の説明義務)
第四十条 次に掲げる者は、破産管財人若しくは第百四十四条第二項に規定する債権者委員会の請求又は債権者集会の決議に基づく請求があったときは、破産に関し必要な説明をしなければならない。ただし、第五号に掲げる者については、裁判所の許可がある場合に限る。
一 破産者
二 破産者の代理人
三 破産者が法人である場合のその理事、取締役、執行役、監事、監査役及び清算人
四 前号に掲げる者に準ずる者
五 破産者の従業者(第二号に掲げる者を除く。)
【引用:破産法第40条- e-Gov法令検索】(破産者の重要財産開示義務)
第四十一条 破産者は、破産手続開始の決定後遅滞なく、その所有する不動産、現金、有価証券、預貯金その他裁判所が指定する財産の内容を記載した書面を裁判所に提出しなければならない。
【引用:破産法第41条 – e-Gov法令検索】
やむを得ず欠席する場合には必ず弁護士などの代理人に相談する
病気や事故などで、債権者集会にどうしても出席できない場合には必ず弁護士などの自己破産手続きの代理人に相談をしよう。
やむを得ない事情だと認めてもらえれば、改めて期日を設定してもらえる可能性もあるからね。
とはいっても、債権者集会を休むというのは本当に特例。
仮に認めてもらえたとしても、やむを得ない事情があったことを証明する書類(医師の診断書や何らかの証明書)を求められるからごまかしは効かないよ。
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債権者集会に出席する時の注意点
必ず時間を守って出席する
債権者集会は、自己破産を申し立てた裁判所で行われる。
多くの場合で、1日に複数の破産者の債権者集会が続けて行われているんだ。
そんななかで、1人遅刻してしまえば大きく予定が狂ってしまうよね。
少しでも遅れてしまえば欠席とみなされる恐れもあるから、必ず時間は守るんだよ。
服装に指定はないが派手すぎる格好は控える
とはいっても、あまり派手すぎる服装や格好は控えるようにしよう。
債権者集会に出席する債権者や破産管財人も人間。これから自己破産するぞという人があまりに派手な格好をしていたら、印象も悪くなってしまうからね。
つまらないところを突っつかれてしまわない様に、できるだけ質素な服装で出席することが好ましいよ。
債権者集会に持っていく持ち物は事前に確認する
- 身分証明書(本人確認書類)
- 携帯電話
- 筆記用具
- 印鑑
- その他、弁護士に指定された書類・持ち物
忘れ物に気づいて途中で引き返すなんてことはできないから、前日のうちにしっかりと揃えてカバンに入れておくのがオススメだよ。
まとめ
- 債権者集会は1日で終わることがほとんどで、発言も求められない場合も多い
- 個人の自己破産では債権者集会が行われないケースもある
- 債権者集会に欠席すると自己破産が認められない可能性もあるので注意
もし自己破産の手続きを依頼する弁護士が決まっていないのだったら、とにかく早めに相談した方がいいよ。
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