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時効援用にかかる費用相場は2~5万円!自力でやるのが危険な理由とは

さいむくん
さいむくん
ねえ聞いてよ。

この間、何年も前に未払いになっていた消費者金融から請求がきたんだけど、これって払わなきゃダメ?

インターネットで調べたら、時効援用って手続きをすれば時効にできるらしいんだけど、どれくらいのお金がかかるのかな?

なるほど。

そんなに前のものだったら、たしかに時効にできるかもね。

時効援用の手続きは弁護士などの専門家に依頼するのが一般的だから、ある程度の費用はかかってしまうかも。

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ともだち
ともだち

時効援用とは、返済日から長い期間が経った借金を時効にして返済義務から逃れるための手続き。

消費者金融からの借入や各種ローンなどは、最終返済日から5年が経過すると時効援用が可能です。

ただし、時効援用を個人で行うことはリスクが高く、弁護士などの専門家に依頼して行うのがオススメ。

弁護士に依頼する時には、2~5万円ほどの費用がかかることを覚悟しておきましょう。

この記事では、以下の3点を中心に解説していきます。

  • 時効援用にかかる費用相場とその内訳
  • 時効援用を自力で行うのは避けるべき理由
  • 弁護士に時効援用を依頼するメリット

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時効援用にかかる費用相場は2~5万円!その内訳とは

せんせい
せんせい
時効の援用は、様々な書類の用意や実際に時効が成立しているかの調査などが必要で、意外と複雑な手続きなんだ。

その点、弁護士などの専門家に依頼すれば正確かつ迅速に進めてくれるからオススメだよ。

結論から話すと、弁護士に時効援用を依頼した際の費用相場は2~5万円ほど。

時効援用にかかる費用の内訳は、以下の通りだね。

費用の内訳 金額
①内容証明郵便の発送費用 1,279円
②専門家への依頼費用 約2~5万円
③信用情報機関への情報開示請求費用 500~1,500円
合計額 2~5万円
この通り、費用のうち専門家への依頼費用がほとんどを占めるね。

時効援用にかかる費用それぞれについて、簡単に説明していくよ。

せんせい
せんせい

①内容証明郵便の発送費用

せんせい
せんせい
時効援用の手続きでは、債権者(お金を借りている相手)に対して『内容証明郵便』という特殊な郵送方法で債権者に送付するんだ。
内容証明郵便とは

『どのような内容を』『いつ』『誰が』『誰に対して』送ったかを郵便局が記録してくれる郵送方法のこと。

時効を認めてもらうには『時効援用の手続きをしました』という証拠がないとダメってことですね。
ともだち
ともだち
せんせい
せんせい
その通り。

内容証明郵便で郵送するために、1,279円の費用が発生するのさ。(2023年8月時点)

内訳は以下の通りだよ。

費用の内訳 金額
基本費用 84円
一般書留の加算料金 435円
内容証明の加算料金 440円
配達証明 320円
合計額 1279円
なるほど。

でも待って、弁護士に頼んだりしなくても、自分で時効援用通知書をつくってこれだけの費用を払えば時効援用ってできるんじゃないですか

さいむくん
さいむくん
せんせい
せんせい
たしかにその通り。

だけど、時効援用の手続きには色々と複雑なポイントもあって、自力でやるのはオススメできないのさ。

時効援用を自力で行うのは避けるべき理由』でくわしく説明するから、ちょっと待っててね。

②専門家への依頼費用

せんせい
せんせい
すでに説明した通り、時効援用の手続きは弁護士などの専門家に依頼して行うのがオススメ。

時効援用を受けてくれる専門家は、行政書士・司法書士・弁護士の3種類で、それぞれ費用相場と依頼できる内容は以下の通りだよ。

専門家 費用相場 依頼できる内容
行政書士 1~3万円 ・時効援用通知書の作成
・内容証明郵便による送付
司法書士 2~5万円 ・時効援用通知書の作成
・内容証明郵便による送付
・借金が本当に時効を迎えているかの調査
・債権者との交渉
※債務額が140万円を超えている場合は依頼不可
弁護士 2~5万円 ・時効援用通知書の作成
・内容証明郵便による送付
・借金が本当に時効を迎えているかの調査
・債権者との交渉
このように、行政書士だと実際に費用が抑えられる分、書類の作成と送付だけしかできないんだ。

その点、司法書士や弁護士だと、実際に時効が迎えているかどうかの調査なども行ってくれるよ。

また、司法書士だと借金額が140万円までのものについてしか依頼ができないから覚えておこう。

せんせい
せんせい

③信用情報機関への情報開示請求費用

せんせい
せんせい
時効援用の手続きをする際には、すべての借金の借入先や借金額、それらが時効を実際に迎えているかどうかなどを調べる必要がある。

昔の借金だと自分がどこからいくら借りているかわからないケースもあり得るよね。

そんな時には、信用情報機関というところへの情報開示が必要になるんだ。

信用情報機関とは

個人の借金の返済状況などの情報を管理している会社のこと

貸金業者やクレジットカード会社、銀行などは信用情報機関に加盟して借金に関する個人情報を提供している。

そのため、各会社からの借入額や返済日などの情報は信用情報機関に問い合わせれば確認ができるんだ。

信用情報機関は日本に3つあって、情報開示をするにはそれぞれ以下の費用がかかるよ。

せんせい
せんせい
信用情報機関 主な加盟会社 開示費用
CIC(株式会社シー・アイ・シー) クレジットカード会社、消費者金融 500~1,500円
JICC(株式会社日本信用情報機構) クレジットカード会社、消費者金融、銀行 1,000円
KSC(全国銀行信用情報センター) 銀行、信用組合 1,000円
せんせい
せんせい
ただし、信用情報機関に加盟していない業者からの借金や、個人からの借入の場合は、信用情報機関に情報開示をしても詳細がわからないから注意してね。

時効援用を自力で行うのは避けるべき理由

せんせい
せんせい
繰り返し伝えた通り、時効援用を自力でやるのは避けるべきなんだ。

自力でやるとたしかに費用は抑えられるけれど、専門知識がないと手続きに失敗する可能性があるからね。

ここでは、時効援用を自力で行うのを避けるべき理由をいくつか解説していくね。

本当に時効を迎えているかどうかの判断が難しい

せんせい
せんせい
貸金業者などからの借金は、基本的に最終返済日から5年が経過していれば時効が成立する。

だけど、時効になるほど昔の借金だと、最後に返済をした日がいつなのか正確に判断するのは難しいよね。

さらには、過去に以下のいずれかに当てはまる場合だと、本来なら時効になるタイミングでも時効が成立しないんだよ。

  • 返済について債権者と相談するなど『債務があることを認める』行為をした
  • 債務の一部を1円でも支払った
  • 債権者から支払いに関して裁判を起こされた
えっ!!時効が成立しないってどういうこと?
さいむくん
さいむくん
せんせい
せんせい
上にあげたような行為をすると、時効が成立するまでのカウントがリセットされてしまうんだ。

正式な言い方では『時効が更新される』と呼ぶね。

たとえば、2020年4月に最後に返済した借金であれば、本来なら2025年4月には時効が成立する。

だけど、2023年4月に貸金業者からの電話を受けて『もう少し待ってください』などと答えていた場合には、時効の成立が2028年まで伸びてしまうのさ。

貸金業者は、時効が成立しないようにあの手この手で時効の更新を狙ってくるんですね…。
ともだち
ともだち
せんせい
せんせい
その通り。

我々消費者のほとんどは正しい知識を持っていないからこそ、知らないうちに時効が更新されている可能性も高いんだ。

時効が成立していないタイミングで時効援用をすると、手続きに失敗して時効が絶望的になるケースも考えられる。

確実に時効援用をするために、自力でやろうとせずに弁護士などの専門家に依頼するのが安心だよ。

時効援用通知書の作成を失敗する恐れがある

せんせい
せんせい
自力で時効援用の手続きをすると、時効援用通知書の作成がうまくいかない恐れもあるよ。

実は、時効援用通知書には決まった様式はない。

きちんと効果のある時効援用通知書を作るには、以下のような必要事項を明確に記載する必要があるよ。

  • 債権者名、債権者の住所・債務者の氏名、住所、生年月日
  • 契約番号などの借金に関する情報
  • 借入額
  • 最終返済日
  • 時効援用をしたいという旨
おお…なんだか大変そうだ。
さいむくん
さいむくん
せんせい
せんせい
何も知識を持っていない人が時効援用通知書を作ろうとしても、作成に失敗してしまう可能性もある。

きちんと必要時効が記載されていない時効援用通知書を債権者に送りつけても、もちろん時効は認められない。

確実に時効を成立させるためにも、自力で時効援用をするのは避けるべきだよ。

債権が元の会社から他の会社に移っているケースもある

せんせい
せんせい
時効が成立するほど昔の借金だと、債権が元々の債権者から債権回収会社などの他の会社に移っているケースもあるんだ。
債権回収会社とは

借金の回収を専門に行う会社。債権回収会社は、貸金業者などから債権を買い取る業務を法務省から認可されている。

債権が債権回収会社に移っている場合は、元々の債権者に対して時効援用をしても意味がない。

古い借金だと債権がどこにあるのかわからない場合もあるから、専門家に依頼するのが安心だよ。

せんせい
せんせい

弁護士に時効援用を依頼するメリット

せんせい
せんせい
さて、ここまで紹介した通り、時効援用は自力でやれば費用は抑えられるけれどその分失敗するリスクもある。

結論をもう一度伝えると、時効援用をするには弁護士に依頼するのが一番オススメだよ!

ここでは、弁護士に時効援用を依頼するメリットについて解説していくね。

実際に時効になっているかどうか正確に調べられる

せんせい
せんせい
『時効援用を自力で行うのは避けるべき理由』でも解説した通り、自力で時効援用をする上で一番大変なのは、実際に時効が成立しているかどうか判断が難しいという点だ。

実際に時効が成立していないのに時効援用の手続きを進めようとすると、時効が成立しなくなってしまうというリスクがあるんだ。

自力でやれば費用は抑えられるけれど、失敗しと時のリスクは大きい。

だからこそ、時効援用は弁護士などの専門家に依頼するのがオススメだよ。

裁判に発展した際の代理人になってもらえる

せんせい
せんせい
時効が成立するだけの期間が経っていれば、時効援用をすればほぼ確実に返済義務から逃れられる。

だけど、場合によっては債権者から裁判に持ち込まれる可能性もあるんだ。

また、時効援用の手続きを準備している最中に訴訟を起こされる可能性もあるよね。

その点、弁護士などの専門家に相談しておけば裁判に発展した時も安心。

裁判での代理人や、債権者との交渉なども引き受けてくれるから、とても心強いよ。

司法書士と異なり元金140万円以上の借金についても対応できる

せんせい
せんせい
『時効援用にかかる費用相場は2~5万円!その内訳とは』でも話した通り、時効援用の手続きは弁護士ではなく司法書士に依頼しても解決できる。

だけど、司法書士の場合は、140万円を超える借金に関する依頼は受けられないと司法書士法によって決められているんだ。

六 簡易裁判所における次に掲げる手続について代理すること。ただし、上訴の提起(自ら代理人として手続に関与している事件の判決、決定又は命令に係るものを除く。)、再審及び強制執行に関する事項(ホに掲げる手続を除く。)については、代理することができない。
イ 民事訴訟法(平成八年法律第百九号)の規定による手続(ロに規定する手続及び訴えの提起前における証拠保全手続を除く。)であつて、訴訟の目的の価額が裁判所法(昭和二十二年法律第五十九号)第三十三条第一項第一号に定める額を超えないもの
【引用:司法書士法第3条 – e-Gov法令検索

司法書士に依頼したあとに借金の総額が判明して140万円を超えてしまった場合などだと、改めて弁護士に依頼し直さなくてはいけない。

そうなると手間も費用も2倍かかってしまうよね。

司法書士と弁護士に時効援用をした時の費用相場にそこまで違いはないから、だったら手広く対応できる弁護士にはじめから依頼するのがオススメってわけさ。

せんせい
せんせい

その他の借金問題についてもサポートを受けられる

せんせい
せんせい
借金の時効援用を考えている人であれば、今現在借金の返済に追われているケースも多いんじゃないかな?

その点、弁護士に借金について相談すれば、その人にあった形で問題解決に向けたサポートを受けられるよ!

具体的には、『債務整理 (さいむせいり)』という手続きによって借金の減額・免除が可能なのさ。

債務整理とは

法律の力を使って借金を合法的に減額・免除する手続きのこと。

債務整理には、主に以下の3つの手続きが含まれるね。
せんせい
せんせい
任意整理 債権者と直接交渉して借金にかかる利息をカットしてもらう
個人再生 裁判所に申し立て借金の総額に応じて最大で10分の1にまで減額してもらう
自己破産 裁判所に申し立ててほとんどすべての借金の返済義務を帳消しにしてもらう
せんせい
せんせい
弁護士は法律の専門家ってイメージだと思うけど、借金問題解決のプロフェッショナルでもあるんだ。

弁護士に相談すれば、きっと時効援用だけでなくその他の借金についても解決法を提案してもらえるはずだよ。

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まとめ

ともだち
ともだち
今日のお話をまとめてみました!
まとめ
  • 時効援用にかかる費用の相場は2~5万円
  • ・効援用を自力でやると費用は抑えられるが失敗するリスクがある
  • 弁護士に相談すれば時効援用だけでなくその他の借金についても解決可能

どうやら自分で時効援用をするのは大変そうだなあ…。

他にも色々と借金に追われているし、一度弁護士に相談してみます!

さいむくん
さいむくん
せんせい
せんせい
よかったよかった。

そうだ!ひとつ言い忘れていた。

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著者情報

この記事の監修者
赤堀弁護士
赤堀 太紀 FAST法律事務所 代表弁護士

企業法務をはじめ、債務整理関連の案件、離婚・男女トラブルの案件、芸能関係の案件などを多数手がける。

監修者の詳細なプロフィール
この記事の筆者
浜北 和真株式会社PALS Marketing コンテンツディレクター

2017年から法律メディアに携わりはじめる。離婚や債務整理など、消費者向けのコンテンツ制作が得意。
監修したコラムはゆうに3000を超える。

20代後半に作ってしまった借金100万円を自力で完済した。

筆者の詳細なプロフィール