個人再生をすると生命保険に影響は？解約返戻金や契約者貸付がある場合

これまでに支払ってきたお金も結構あるから、返戻金もそれなりにあると思うんだけど。

もしかして、個人再生をすると生命保険は解約しなければいけないんですか？

積立タイプの生命保険を利用していて、解約すればお金が返ってくる「解約返戻金(かいやくへんれいきん)がある場合でも同じだ。

ただし、この解約返戻金が高額である場合など、個人再生前に生命保険を解約しておいた方がいい場合もあるんだ。

こうしたパターンについては後ほど詳しく紹介するね。

個人再生をすると、これまでに支払った現金はどのような影響を受けますか？

じゃあ、掛け捨てタイプの保険の場合、個人再生には全く影響がないんですね。

解約返戻金がない場合には、もう生命保険に関する書類も裁判所に提出しなくてもいいですか？

例えば、銀行に預けている預金のような感じだね。そもそも生命保険というのは、金融商品という扱いなんだよ。

以下から簡単に紹介していくけど、より詳しい説明や具体的な返済シミュレーションについては、こちらの記事も参照してね！

具体的には、次のように定められているんだ。

でも、次に紹介する清算価値保証基準で算出する金額のほうが大きい場合には、そちらが使われることになるんだ。

これは、所有している財産を基準に返済額が変動する方法のことで、高額な財産を保有しているほど、個人再生後に残る借金も高額になるんだ。

自己破産の場合には、生活に必要最低限の財産以外はすべて没収されて、お金に換えられて、債権者に分配されるでしょ。

それなのに、個人再生の場合には、そのようなシステムがない。

そうなると、例えば債務者が自己破産をすれば100万円を受け取れるのに、個人再生をされたから50万円しか受け取れなかった、なんてことがありえるんだ。

収入に応じた金額がベースになり、扶養家族の人数などによって色々と変動する。

一般的にいって、この基準が用いられた場合がもっとも返済額が高額になるね。

生命保険との関係ではあまり問題とならないから、今回は割愛するよ。

その場合、せっかく個人再生をしたのに、再生後に返済を続けられないということになってしまいかねないんだ。

名義人と支払人が異なっている場合には、裁判所に提出する書類の作成に注意が必要なんですね。

個人再生をする前に、保険会社に問い合わせをして誰が名義人になっているのか確認してみます！

個人再生をした後、再び生命保険に加入することはできますか？

特に生命保険は問題とならないみたいで安心しました！

このお金も、個人再生で減額の対象になりますよね？

要するに、「銀行預金」や「前借り」なんだったね。そうすると別の問題が生じるんだ。

それは、これらのお金の使い方によっては、個人再生が認められくなってしまう、ということだ。

偏頗弁済とは、特定の債権者にだけ有利になるような弁済をすることだ。

例えば、借入先が複数あるのに、個人再生の前に、そのうちの一社に対してだけ弁済をするような行為がこれにあたる。

個人再生は、「債務者の生活を建て直すために、我慢してよ」という救済措置なんだね。

それなのに、一部の債権者だけはしっかり返済を受けている、となれば、他の債権者としては納得できない。

だから禁止されているんだ。裁判所にバレると、個人再生が認められないことになってしまうよ。

もしかして退職金についても書類が必要になってきたりするのかな…？

つまり、退職金は資産として扱われ、高額である場合には、個人再生後の返済額が大きくなる可能性がある。

あまりピンとこないかもしれないけど、退職金は給料の後払い、という性格があるからね。

具体的な計算方法をまとめると、次のようになるよ。

個人再生手続きでは、あくまで保有している財産として扱い、計算に含めるだけだよ。

ちなみに、退職金の見込み額が20万円以下の場合には、財産としては計上しない運用をしている裁判所が多いよ。

ただし、アルバイトやパート、契約社員、勤続5年未満の場合には、退職金はないものとして扱われるから、特に書類は不要だよ。

退職金見込み証明書を会社に請求したら、退職するのかなと思われちゃいませんか？

察しのいい人だったら、個人再生や自己破産をしようとしてるとバレちゃうかも…。